私の世界がなんだかとてもおかしい?件
六十ニ話
晃穂は居場所を教えてくれない。どうしよう。
『晃穂、会いたいよ。なんでいるところ教えてくれないの?私と会うの嫌なの?』
私は涙声で脳内チャットを送った。泣き落としというやつだ。
『うぐ、卑怯でありますよ、マコちゃん。わかったであります』
晃穂がやっと居場所を教えてくれた。どうやら八王子の金剛の滝にいるらしい。
八王子か!?でも、武蔵五日市駅からも行けるらしい。よかった。
『今向かってるからね。待っててね!』
『わかったであります…』
『晃穂、お腹すいた?食べたい物ある?ほしいものとかは?』
『マコちゃん、なんかお母さんみたいでありますよ』
お母さんとは何事か。せめてお姉さんにしろ。
色々他愛のない会話をしてたら、武蔵五日市駅についた。
ここからバスに乗ることになる。
夕闇が微かに迫っていた。早く行かないと。
バスはどこだ?小峰公園バス停からバスが出ているのか?
よかった。バスはまだあった。
バスに揺られながら、金剛の滝までの道のりを調べる。
今熊山に登らないといけないらしい。それほど高い山ではないが、今から山に昇るかと思うと気が滅入ってきた。
空が徐々に紫色になってきた。夜が近づいている。帰りのバスはないだろう。徒歩だと駅まで25分ぐらいらしい。
もしかしたら、晃穂に会えないかもしれない。
不安が押し寄せてくる。空の色も毒々しい紫色の夕焼けだった。
こんなところまで来てしまってどうしよう?
そんなことを考えていたら、今熊山登山口についた。急いで降りる。
今熊山神社が目の前にある。夕闇の中にある神社はどこか恐ろしげに見える。
勇気を振り絞って、鳥居横の階段を昇る。山頂に行けるらしい。
階段から山道になった。木々が生い茂りあたりは暗い。
もっと早い時間に来ればよかった。後悔しても遅いが。
どんどん登り、山頂についた。山頂にも神社がある。滝などどこにもなかったが?
脳内検索してみると、どうやら神社の左手の山道をまた降りるらしい。
軽いハイキングコースらしいが、私の足はすでに棒だった。
足が筋肉痛だが、山道を下って行った。
足は痛いし、周りは暗くて怖い。でも、止まるのはもっと怖かった。
なかなかの急勾配を夢中で歩く。
そのうち、降りきったところに川があった。川があるということは滝があるということだ。
古びた木の橋を渡った奥地に滝があった。
やった!やっと滝があった。
「晃穂ー!」
呼んでみるが返事はない。何回か呼んでみるが静寂なままだった。
まさか、晃穂はいないのか?こんな真っ暗な山の中の滝まで来て、ひとりぼっちになるとは…。
泣きそうになった。いや、涙が出てきた。
『晃穂、会いたいよ。なんでいるところ教えてくれないの?私と会うの嫌なの?』
私は涙声で脳内チャットを送った。泣き落としというやつだ。
『うぐ、卑怯でありますよ、マコちゃん。わかったであります』
晃穂がやっと居場所を教えてくれた。どうやら八王子の金剛の滝にいるらしい。
八王子か!?でも、武蔵五日市駅からも行けるらしい。よかった。
『今向かってるからね。待っててね!』
『わかったであります…』
『晃穂、お腹すいた?食べたい物ある?ほしいものとかは?』
『マコちゃん、なんかお母さんみたいでありますよ』
お母さんとは何事か。せめてお姉さんにしろ。
色々他愛のない会話をしてたら、武蔵五日市駅についた。
ここからバスに乗ることになる。
夕闇が微かに迫っていた。早く行かないと。
バスはどこだ?小峰公園バス停からバスが出ているのか?
よかった。バスはまだあった。
バスに揺られながら、金剛の滝までの道のりを調べる。
今熊山に登らないといけないらしい。それほど高い山ではないが、今から山に昇るかと思うと気が滅入ってきた。
空が徐々に紫色になってきた。夜が近づいている。帰りのバスはないだろう。徒歩だと駅まで25分ぐらいらしい。
もしかしたら、晃穂に会えないかもしれない。
不安が押し寄せてくる。空の色も毒々しい紫色の夕焼けだった。
こんなところまで来てしまってどうしよう?
そんなことを考えていたら、今熊山登山口についた。急いで降りる。
今熊山神社が目の前にある。夕闇の中にある神社はどこか恐ろしげに見える。
勇気を振り絞って、鳥居横の階段を昇る。山頂に行けるらしい。
階段から山道になった。木々が生い茂りあたりは暗い。
もっと早い時間に来ればよかった。後悔しても遅いが。
どんどん登り、山頂についた。山頂にも神社がある。滝などどこにもなかったが?
脳内検索してみると、どうやら神社の左手の山道をまた降りるらしい。
軽いハイキングコースらしいが、私の足はすでに棒だった。
足が筋肉痛だが、山道を下って行った。
足は痛いし、周りは暗くて怖い。でも、止まるのはもっと怖かった。
なかなかの急勾配を夢中で歩く。
そのうち、降りきったところに川があった。川があるということは滝があるということだ。
古びた木の橋を渡った奥地に滝があった。
やった!やっと滝があった。
「晃穂ー!」
呼んでみるが返事はない。何回か呼んでみるが静寂なままだった。
まさか、晃穂はいないのか?こんな真っ暗な山の中の滝まで来て、ひとりぼっちになるとは…。
泣きそうになった。いや、涙が出てきた。
「SF」の人気作品
書籍化作品
-
-
29
-
-
58
-
-
89
-
-
159
-
-
1168
-
-
59
-
-
314
-
-
75
-
-
26950
コメント