私の世界がなんだかとてもおかしい?件

sono

五十話

晃穂はいまだに弥七にやられ放題にやられている。痛くはないのだろうが、なぜやり返さないのか?

「晃穂、やり返さないの?」

私は聞いてみた。

「彼女、人間なのであります。私達アンドロイドは人間を攻撃できないのであります」

そうなのか?確かに晃穂みたいのが人間を攻撃したら大惨事だが。

話してる間にも弥七は十手で晃穂を殴ったりしている。そもそも弥七は本名なのか?

「こうなったら十手ガンだ!」

弥七が十手を拳銃のように持った。十手の先から小さな弾丸が発射された!多機能だな。十手。

弾丸は晃穂に当たった。晃穂は全く意に返していない。

「あいたたた!」

弾丸が私にも当たった。よく見るとBB弾だった。

晃穂は痛くはないのだろうが、結構BB弾は痛い。

「こらぁ!そういうのは人に向けて撃ったらダメだろう!」

私は弥七にチョップした。晃穂に対してもやりたい放題だから腹が立っていたのだ。

「痛いのだ!暴力反対なのだ!」

弥七が涙目で言った。どの口が言うんだ?

「撤退するのだ!」

ぼふん!弥七は煙玉を投げた。煙で全く見えない。弥七はその隙に逃げてしまった。

「マコちゃん、大丈夫でありますか?」

晃穂が心配してくれた。ちょっと痛いだけだったから大丈夫と言った。

「しかし、マコちゃんも強いでありますな。チョップで弥七とやらを退散させるとは」

「そんなに強くやってないよ?」

あれで痛がってるのなら、弥七は相当か弱いのだろう。


弥七の襲撃があったが、いつものフィギュア屋さんに行った。

店員さんと沖田さんがいた。

「こんにちは。店員さん、沖田さん」

「お、マコちゃん殿。こんにちは」

沖田さんは見回りの途中だということだった。

「晃穂、沖田さんに謝んなさいよ」

私が小声で言う。晃穂は最初?って顔をしていたが、

「沖田さんこないだは、すみませんであります」

と、一応謝った。

「いや、全然かまいませんよ?マコちゃん殿にも申したのですが、久々に本気になれた戦いだったのでよかったです。晃穂殿は私の強敵ライバルですよ」

沖田さんは爽やかに言った。沖田さんがいい人でよかったな晃穂。

「あぁー!沖田様ー!」

突然黄色い歓声が響いた。

見ると弥七が、沖田さんに向かって走って来ていた。

「沖田様!こんなところで会えるとは感激なのだ!」

弥七が沖田さんに抱きついている。こちらは眼中にないようだ。

「また、あなたですか?暑苦しいので離れてください。あと、勝手に写真を撮らないように」

言ってる側から弥七はカシャカシャと沖田さんの写真を撮っていた。

さっきばらまいてたプロマイドは盗撮した写真だったのか…。

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