私の世界がなんだかとてもおかしい?件

sono

二十七話

「私と松子ちゃんの仲を邪魔する晃穂は許さない!消えてしまえばいい!」

そう言うと雲雀は羽を羽ばたかせ空に舞い上がった!

「うわぁ、とんでもないクレイジーサイコレズですな!」

晃穂はマイペースに呟く。

真っ暗な空では雲雀の姿は見えない。いや、何かがキラッと一瞬光った。

光った物体が一直線に晃穂に向かってくる!

「うぁ!?」

晃穂が悲鳴をあげる。超高速で雲雀が晃穂に突っ込んできたのだ。

そのあとも何度も雲雀が突っ込んでくる。

「私が空中にいる限り、晃穂に勝ち目はないよ!」

雲雀が飛びながら高らかに勝ち誇ったように叫んだ!

「それはどうですかな?」

晃穂は傷だらけだが、不敵に笑っている。

晃穂は拳を握り、ファイティングポーズをとった。

「地上に這いつくばることしかできないあんたに何ができるの!?」

雲雀がまた飛翔し、突っ込んでくる。

晃穂にぶつかる瞬間、晃穂は拳を天空に突き上げジャンプした!

「昇◯拳!!」

晃穂の拳が雲雀にクリーンヒットした!

たまらず雲雀は墜落した。やってはいけない無敵の技をやってしまった!

「波◯拳!波◯拳!昇◯拳!!」

晃穂は無意味に技を連発した。もちろん波動は出てない。

「うぐぅ。この程度でやられるわけには…」

雲雀はなかなか起き上がれない。かなりのダメージらしい。

「もうやめて!二人が争う理由なんてないよ!」

私は叫んだ。

「マコちゃん止めないでください。女にはやらなきゃいけない時があるんです。愛する人に振り向いてほしいとき、やり方は不器用かも知れませんが誰だって女の子なら必死なんです。そうですよね?雲雀さん」

晃穂にそう言われ、雲雀ははっとした表情になった。が、すぐにまた険しい表情に戻った。

「そうだよ?松子ちゃん邪魔しないで。晃穂がいなければまた前みたいに松子ちゃんと二人きりでいれるの」

「随分嫌われたものですな」

やれやれと、肩をすくめる晃穂。


やっと起き上がった雲雀は、また羽を羽ばたかせ飛翔した。

「晃穂に近づかなければ勝機はある!耳をふさいでいて松子ちゃん!」

雲雀が叫ぶが、なんのことかわからない。が、次の瞬間。

「ピギャーーーーーー!!」

雲雀がとんでもない音量で鳴いた。私はたまらず耳をふさいだ。

説明しよう!雲雀の鳴き声は喉にある特殊器官を通って音叉され、超音波カッターになるのだ!

謎の説明が脳内に響いた。

超音波カッターを一身に受けた晃穂は手足が千切れ飛んでしまった!

首と胴体だけになった晃穂は地面に倒れ伏す。

「いやあぁぁぁぁぁ!!」

私の悲鳴が木霊した。

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