私の世界がなんだかとてもおかしい?件
十一話
私たちは、やっと、自分の席に着いた。
せっかくだしパンケーキも頼んだ。抹茶ラテのクリームも美味しそう。
気にしてもしょうがない。食べるか。
パンケーキも美味しい。
晃穂はアイスコーヒーを飲んでいた。マスクをずらして、歯が剥き出しになりながら、ストローをくわえている。
アンドロイドも飲み物飲めるのか?
不思議に思っていると、案の定制服のシャツがコーヒーでびちゃびちゃになっていた。
骨の隙間からコーヒーが溢れているのだ。
「晃穂!コーヒー溢れているよ!飲むのやめなさい!」
「なんで?」
とぼけたことを言う晃穂。
ハンカチで、シャツを拭いてあげるが、コーヒーの染みはとれそうになかった。
「ところで、マコちゃんは私のずっとファンでいてくれたの?」
唐突に晃穂が聞いてきた。
「まぁね。リリーから聞いたの?」
「ありがとう!」
晃穂が抱き着いてきた。
「痛い痛い!骨が折れる!」
ものすごい力だった。さすがはアンドロイド。死ぬかと思った。
「今日はマコちゃんに会えてうれしいよ!」
「私もうれしいわよ」
ガイコツじゃなければ、もっとうれしいが。
「晃穂、コアとか人工皮膚とか諸々どうやって手にいれるの?」
私は聞いてみた。
「もちろん、現地調達だよ!すみません!この中にアンドロイドの方はいらっしゃいますか!?」
突然、晃穂が大声で叫んだ。
「やめなよ!そんな大声出すの」
客達が何事かと、こちらを一斉に見ている。死ぬほど恥ずかしい。
すみません。と、私が謝った。なんで、私が謝るのだ。
アンドロイドは結構高価なので、あまり普及していない。高級車ぐらいするらしい。
当然?この中にいないようだ。いても、手をあげないだろうが。
晃穂が大声だしたせいか、客が少しずつ、席を立ちはじめた。
すごい迷惑なことをしている気になってきた。
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