僕の姉的存在の幼馴染が、あきらかに僕に好意を持っている件〜

柿心刃

第十五話・13

楓は、私に気を遣ってか神妙な面持ちで私を見ていた。

「ねぇ。どうしても一緒に入らないとダメなの?」
「当たり前じゃない。この間、約束したでしょ? 楓は、私と一緒にお風呂に入るって──」

私は、制服を脱ぎながらそう言う。
もう楓の前で服を脱ぐのは、恥ずかしくない。

「でも……。わざわざ香奈姉ちゃんの家に来てお風呂だなんて……。お風呂なら、僕の家でも入れると思うんだけど」
「何言ってるの。楓の家には、隆一さんがいるでしょ。さすがに隆一さんがいる前で楓と一緒にお風呂に入るって言ったら、覗きに来ちゃう可能性があるからこうしてるんだよ。そのくらい察してよね」
「うん……。さすがに兄貴に言ったらまずいよね。それは、よくわかるよ」

楓は、服を脱ぐのをまだ躊躇っているみたいだった。

「わかったのなら、さっさと服を脱いでよね。花音が来たら、ややこしいことになっちゃうから」
「う、うん」

私が言葉で急かすと、楓は少しだけ焦った様子で服を脱ぎ始める。
できるなら、お風呂の後もこのまま楓と二人で過ごしたいんだけど。
そんな私の気持ちを、楓はわかってくれるだろうか。
楓が裸になったのを確認すると、私は楓の背を押してそのまま浴室へと入っていく。

「ほらほら。はやく一緒に入ろう」
「ちょっ……。香奈姉ちゃん。待って……」
「待ちません」

楓の背を押している私も、もちろん裸だ。
バスタオルは一応、体に巻いているけど……。本来なら巻く必要はないと思う。
全裸だと楓が嫌がるから、仕方なくバスタオルを巻いて胸と大事な箇所を隠しているんだけど。
浴室に入ると、私はすぐに楓をバスチェアに座らせる。
楓はいつもどおり背中をこちらに向けて待っていたが、私は楓に言った。

「ちょっと待ってね。今回は、いつもと違うから」
「え? いつもどおり、背中を洗ってくれるんじゃないの?」

楓は、こっちを見ようとする。
私は咄嗟に楓の肩に手を置いて、こちらに振り向かせないようにした。
今からバスタオルを外して、全裸でご奉仕しようとしたんだけど……。これじゃダメだ。
私は平静を装い、楓の質問に答える。

「たしかに背中を洗うけど……。それだと、もうワンパターンだと思うのよ」
「いや、お風呂なんだし。ワンパターンもなにも、普通なんじゃないかな」

楓は、思案げにそう言ってきた。
私がしたいのは、楓とのスキンシップだ。
私はすぐに楓の大事な箇所を手で優しく掴む。
途端、楓の体がビクンと動く。

「うっ……」
「私がしたいことは……。これでわかるかな?」

後ろから掴んでいるから、楓の大事なものがどんな状態なのかはわからない。
だけど、いい感じで勃っているのはよくわかる。

「香奈姉ちゃん……」

楓にも私の意図が伝わったのか、私の手の上に手を添えてきた。
私は、楓の体に覆い被さる形でもたれかかる。
私のおっぱいの感触は、たぶん楓の背中に伝わっていると思う。
せっかくだから、バスタオルを外せばよかったかな。
でも、これは後のお楽しみにしておこう。
もしかしたら、楓が外してくれるかもしれないし。
とにかく、楓の体を洗う前には、きちんとアレも済ませておきたい。
お風呂に入る時ってお互いに裸だし、遠慮なんていらないよね。

湯船にはもちろん、いつもどおり二人で一緒に入った。
楓が後ろで私が前だ。
これもまたいつもどおり、楓の体にもたれかかり、楓の手が自然と私のおっぱいにいくようにしたんだけど……。
楓は、私に気を遣ってか私のおっぱいに触れるか触れないかの間で手を泳がせていた。

「どうしたの、楓? 私のおっぱい、触らないの?」
「えっと……。その……」

私の言葉に、楓は何も言えなくなってしまう。
もちろん湯船に浸かるときにバスタオルなんて巻いてない。この時は完全に全裸だ。
そうなると楓の手は、直に私のおっぱいに触れることになる。
もう慣れただろうなと思ったんだけど……。

「一緒に入ってるんだから、別に気を遣わなくてもいいんだよ」
「でも……。香奈姉ちゃんと一緒に入ってたら、どうしても……」

楓はそう言って、先に湯船から出ようとする。
湯船に浸かってから、まだそんなに時間は経ってない。
一体、どうしたんだろう。
恥ずかしいってわけじゃなさそうだし。
もしかして──。
私は、楓の方に体を向ける。

「さては、学校で何かあったのね。そういうことなら、何も心配しなくていいよ。私は、生徒会長になるつもりなんて、全然ないから」
「いや、そういうことじゃないから……。頼むから、こっち向かないで……」

楓は、羞恥に顔を赤くし、視線を逸らす。
楓になら、見られたって平気だ。
私は楓の手を取って、そのまま私のおっぱいを触らせる。

「楓は心配しすぎ。他の人になんて言われたって、私の答えは変わらないから。それに……多少、激しく揉みしだいても大丈夫だよ。むしろ、楓のそっちの方が気になるっていうか──」
「え……」

さすがに楓自身のものだから、気づいたんだろう。
楓は、おもむろに下を見る。
すると楓の大事な箇所がいい具合に勃っていたのだ。
大きさ的には、いつもよりちょっと大きい感じ。
私の大事な秘部に入れるには、ちょっと無理があるような気もするくらい。
楓は、恥ずかしかったのかすぐに立ち上がり、両手で大事な箇所を隠した。

「これは、その……。別に意識したつもりじゃなくて、つい……」
「私の体に反応したのかな? 楓ったら……。口では素直じゃないのに、そっちの方は素直なんだね」
「うぅ……。そんなつもりじゃ……」

無理しなくてもいいのに。
男の子のあそこって、女の子の体には敏感になるっていう話は、何度も聞いたことがあるから、今さら驚きもしないんだけどね。
ただ──。
その大きくなった楓の大事な箇所が、私の中にちゃんと入るかどうかは、わからないかな。
でも、少しだけ興味がある。
だけど……。
お風呂場ですることじゃないよね。

「それならさ。お風呂から上がったら、私の部屋に行こっか? ベッドの上でなら、いつでもオッケーだよ」
「いやいや。さすがにそれは……。僕は、先に家に帰ると思うし……」
「そっか。家に帰っちゃうんだ……。ふ~ん……」

楓の言葉に、私は不機嫌になる。
私と一緒にお風呂に入っておいて、泊まっていかないだなんて。許されることじゃないな。うん。
私は、楓を離さないと言わんばかりにギュッと抱きしめた。
その時に、楓の大事な箇所が私の大事な秘部に当たる。
もう少しで、私の中に挿入ったと思ったんだけど……。
楓のものが少しだけ大きくて、私の中にすんなりと挿入らなかった。
なかなか上手くはいかないか。

「香奈姉ちゃん? 何を?」
「ベッドの上でダメなら、ここでやっちゃうのもいいかなって思ってね」
「ダメだよ、そんなの……。ここでやっちゃったら、確実にのぼせてしまうよ」

まぁ、お風呂には入っているから、セックスなんてしたら、確実にのぼせてしまうだろうな。
だけど、この機会を逃すのは勿体ない気がする。

「それなら、どうする? お風呂から上がったら、楓が私を襲っちゃう? 私は、それでも別に構わないよ」
「そういう事じゃなくて……。僕は……」

楓は、神妙な面持ちで言葉を詰まらせてしまう。
そんな顔をされてもね。
私だって、必死なんだよ。
ただでさえ楓は、他の女の子たちから好意を持たれてしまっているのだから。
このくらいのアプローチはしておかないと、ダメなんだよ。

「それとも、もう私のことなんて、飽きてしまったのかな?」

私は、哀しそうな目で楓を見つめる。
──さて。楓はどうでるのかな。
こんなことされたら、とるべき行動は一つしかないけど。
私の予想どおり、楓は私のことを抱きしめ返して、言った。

「そんなことないよ。香奈姉ちゃんとは幼馴染だし、飽きただなんて思うことは絶対にないから」
「そっか。それなら、よかった」

私は、嬉しくなってしまい、そう言っていた。
楓に嫌われてしまったらどうしようって思ってしまったけど、その心配はなさそうだ。

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