カゲロウ

大和大河

信州上田の達磨市

 正月実家に帰って来た時、親戚の達磨屋の手伝いで、信州の上田迄達磨を売りに行った。
達磨協会の親方の指示で、所定の位置で達磨を売った。
(市が立つのは、力の有る者の準に境内の中、参道で花道と言って寺院に近い方から順に並ぶのだそうだ)
 俺達は、寺院に近い方を任された。
参拝客が大勢行き交う中、俺は女性客に達磨を買って貰い、おまけを付けたりし話相手になって貰たりしていた。
 俺達の小屋が一番売上が有った。
 夜に成ると、協会の連中達で酒盛りをした。
 親方が
「オメー、若いのに見込みが有るナー」
と言われ、話に花が咲いた。

コメント

コメントを書く

「エッセイ」の人気作品

書籍化作品