カゲロウ

大和大河

中学

   「オメー、どっち行くんだョー、中学はそっちじゃねゾー」
  田んぼの中に居たジジィが言った。
  反対の方向に歩いていたらしい。
 女親との意思疎通は無く、入学の当日も手伝ってくれ無かった。
  入学して直ぐ俺の靴が盗まれた。
「盗まれるのが悪い、上履きで学校に行け」と女親が言った。
 女親への不信が貯まって行った。
暫く上履きで学校へ行った。
 観かねた渚姉ーが、靴を買って来てくれた。
 昼飯の弁当の中身に、イナゴが入ってた時には、友達の前で、堂々と開いて要られ無かった。
 (惨めに感じた、今では珍味とか昆虫食とか言うが)

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