ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下部下にトロトロに溺愛されてます。
まったりデートでお泊まりです⑺
胸のあたりのズシっとした重さに気がつきまだ眠たい目をゆっくりと開ける。
いつもと違う景色に一瞬焦ったがすぐに思い出した。昨夜は松田の家に泊まった事を。
胸のあたりの重さは松田の腕がまるで逃がさないと言わんばかりにガッチリと私をホールドしていて動けない。
チラッと松田を見るとまだぐっすりと眠っていた。
綺麗な顔だな……といつまでも見ていられる。
寝顔はなんだか普段よりあどけなく感じ、暫く眺めていると「んんっ」と松田が寝返りをするのに身体を動かし、腕から解放されたのですきを見て起き上がった。
「おはようございます」
「っふぇ!? あ、おはよう、起きたのね」
「今起きました、本当は真紀より早く起きて寝顔を見てるつもりだったのに」
「やめてよっ、寝起きは髪の毛もボサボサでヤバいんだから!」
もしかしてヨダレ垂らしてたかも! と焦り顔を松田から逸らし口元を触ってみるがざらついてはいない。多分大丈夫かな……?
「洗面所に行ってくるわ、借りるわね」
「ん、じゃあ俺はリビングに行って誠を起こして朝ごはんの準備しておきますね、パンでいいですか?」
「うん、松田君の作るものはなんでも好きよ」
「……朝から幸せすぎて怖いくらい」
本当松田の言う通りで幸せすぎて怖いくらいだ。
もしかしたらこの幸せは絶頂期でこれからズドーンと何かが起こり最悪の展開になっていくのかもしれないと思ってしまう。そんな事は少女漫画でしかあり得ないだろうと思いつつも少し不安になってしまう。
洗面所で顔を洗い身だしなみを整えていると「おい、誠起きろ!」と大きな声で誠を起こしている松田の声が聞こえた。思わず笑みが溢れてしまう。
リビングに戻ると既に誠は起きていて布団もしっかりと畳まれていた。
チンっとトースターの音がし、パンが焼けた事を知らせる。
「……誠さん、おはよう御座います」
「あー、おはよ」
誠はやはり、なんとなくだが松田に対する態度と私に対する態度は違うように感じる。何というか……やっぱり一番最初に見た時のあの敵意の目は見間違いじゃなかったのかもしれない。
「できたぞ~」
パンの香ばしい匂いと共に松田が三人分の朝食をローテーブルに並べる。
こんがり焼いた食パンにたっぷりのバター、目玉焼きには焼いたベーコンとサラダ付き。ご丁寧に飲み物に野菜ジュースまで用意されている。
三人でローテーブルを囲い「頂きます」と手を合わせ食べ始めた。
「ねぇ、真紀さんは今日暇なの?」
急に誠に話しかけられて驚きを隠せなかった。だってついさっきまで敵意を向けられていたと思っていたから。
「えっ、ま、まぁ日曜日で仕事も休みだけど……」
「ふーん、じゃあ今日は私の買い物に付き合ってくれない? 女同士で買い物したかったのよ~!」
「は!? 二人きりとかダメに決まってんだろ! 真紀は今日も俺と一緒にいるんだから」
あーだこーだと二人の口論が始まり、終わる気配が感じ取れない。
「あー、じゃあもう三人で行きましょうよ!」
「え……真紀本気で言ってます?」
「私も誠さんと仲良くなりたいし、ね? いいでしょ?」
明らかに嫌だと顔に出ている松田だが、じゃあ三人でなら、と渋々OKを出してくれた。
三人とも身支度が済んだ頃には午前十時を回っていた。松田の車に乗り込み一番近いショッピングモールに向かう事に、ただ気になるのは助手席は私じゃなくて真っ先に誠が乗ってしまった事。
やっぱり……そう言うことなのかな? と後部座席から仲良さそうな二人の背中を見てモヤモヤしていた。
また一度は溢れた黒い何かが一滴、一滴と溜まっていく。
いつもと違う景色に一瞬焦ったがすぐに思い出した。昨夜は松田の家に泊まった事を。
胸のあたりの重さは松田の腕がまるで逃がさないと言わんばかりにガッチリと私をホールドしていて動けない。
チラッと松田を見るとまだぐっすりと眠っていた。
綺麗な顔だな……といつまでも見ていられる。
寝顔はなんだか普段よりあどけなく感じ、暫く眺めていると「んんっ」と松田が寝返りをするのに身体を動かし、腕から解放されたのですきを見て起き上がった。
「おはようございます」
「っふぇ!? あ、おはよう、起きたのね」
「今起きました、本当は真紀より早く起きて寝顔を見てるつもりだったのに」
「やめてよっ、寝起きは髪の毛もボサボサでヤバいんだから!」
もしかしてヨダレ垂らしてたかも! と焦り顔を松田から逸らし口元を触ってみるがざらついてはいない。多分大丈夫かな……?
「洗面所に行ってくるわ、借りるわね」
「ん、じゃあ俺はリビングに行って誠を起こして朝ごはんの準備しておきますね、パンでいいですか?」
「うん、松田君の作るものはなんでも好きよ」
「……朝から幸せすぎて怖いくらい」
本当松田の言う通りで幸せすぎて怖いくらいだ。
もしかしたらこの幸せは絶頂期でこれからズドーンと何かが起こり最悪の展開になっていくのかもしれないと思ってしまう。そんな事は少女漫画でしかあり得ないだろうと思いつつも少し不安になってしまう。
洗面所で顔を洗い身だしなみを整えていると「おい、誠起きろ!」と大きな声で誠を起こしている松田の声が聞こえた。思わず笑みが溢れてしまう。
リビングに戻ると既に誠は起きていて布団もしっかりと畳まれていた。
チンっとトースターの音がし、パンが焼けた事を知らせる。
「……誠さん、おはよう御座います」
「あー、おはよ」
誠はやはり、なんとなくだが松田に対する態度と私に対する態度は違うように感じる。何というか……やっぱり一番最初に見た時のあの敵意の目は見間違いじゃなかったのかもしれない。
「できたぞ~」
パンの香ばしい匂いと共に松田が三人分の朝食をローテーブルに並べる。
こんがり焼いた食パンにたっぷりのバター、目玉焼きには焼いたベーコンとサラダ付き。ご丁寧に飲み物に野菜ジュースまで用意されている。
三人でローテーブルを囲い「頂きます」と手を合わせ食べ始めた。
「ねぇ、真紀さんは今日暇なの?」
急に誠に話しかけられて驚きを隠せなかった。だってついさっきまで敵意を向けられていたと思っていたから。
「えっ、ま、まぁ日曜日で仕事も休みだけど……」
「ふーん、じゃあ今日は私の買い物に付き合ってくれない? 女同士で買い物したかったのよ~!」
「は!? 二人きりとかダメに決まってんだろ! 真紀は今日も俺と一緒にいるんだから」
あーだこーだと二人の口論が始まり、終わる気配が感じ取れない。
「あー、じゃあもう三人で行きましょうよ!」
「え……真紀本気で言ってます?」
「私も誠さんと仲良くなりたいし、ね? いいでしょ?」
明らかに嫌だと顔に出ている松田だが、じゃあ三人でなら、と渋々OKを出してくれた。
三人とも身支度が済んだ頃には午前十時を回っていた。松田の車に乗り込み一番近いショッピングモールに向かう事に、ただ気になるのは助手席は私じゃなくて真っ先に誠が乗ってしまった事。
やっぱり……そう言うことなのかな? と後部座席から仲良さそうな二人の背中を見てモヤモヤしていた。
また一度は溢れた黒い何かが一滴、一滴と溜まっていく。
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