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ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下部下にトロトロに溺愛されてます。

森本イチカ

まったりデートでお泊まりです⑷

「大丈夫だった?」

 ホラー映画なのに笑いすぎて目尻に涙を溜めている松田が私を宥めるように頭を撫でる。

「大丈夫な訳ないでしょ!!! 夜絶対トイレ行けないじゃない……」

「一緒に行ってあげますよ」

「あ、当たり前でしょ!」

 急に後ろからガバッと抱きしめられ、松田の身体にすっぽり包まれた。私の首元に顔を埋める松田の息がくすぐったい。お酒を飲んでいるからか少し息も熱い。

「真紀」

 松田の声にドキンと心臓が強く反応する。

「な、何?」

 顔を捻り後ろを向くとスルリと松田の大きくてスッと長い指が私の頬を包み込み、引き寄せられるように唇を重ねた。
 最初は軽く唇を重ねるだけのキス、チロチロと唇を舐められ、軽く唇を開くとすかさず松田の熱い舌が入ってきて私の舌を追いかけ回す。

「ふっ……ンっ……」

 唇の隙間から無意識に甘い声が漏れてしまう。
 ゆっくりと離れていく松田とバチッと目が合った。その瞳は熱を帯びていて経験のほとんどない私でも分かるくらいに欲情している眼だった。

「真紀……来て」

 手を引かれ無言で松田の後をついて行く。言葉に出さなくてもきっとそれが松田の欲情に対しての返事だと受け止めてもらえただろうか。
 これから松田と身体を重ねると思うと緊張からか手汗がぶあっと出てきて全身の血液が燃えるように流れているかと思うくらい身体がクラクラに火照る。

 寝室に入るとオレンジ色の西日が窓から差し込み、なんとも卑猥な雰囲気を纏っているように見えた。
 二人並んでベットに腰を下ろすと、松田は私の頭を右手で抱えゆっくりとベットに私の背をつけた。下から見上げる松田を見てハッと我に帰り、自分はセカンドバージンな事を思い出してしまった。

(ど、どうしよう……今更断れないし……でも痛いかもしれないし……)

 勇気を振り絞り自分はセカンドバージンだと打ち明けたら松田は最初キョトンとした顔を見せ、直ぐに満面の笑みで「真紀が蕩けちゃうくらい優しく抱きますから」と私の額にチュッと軽くキスをした。

 緊張していた私を言葉の通りトロトロに蕩けさせ、ほぐすように全身にキスを落とし、私は完全に身体から力が抜け全てを松田に委ねた。

「真紀っ……くっ……」

 何度も何度も私の名前を呼ぶ松田に何度も何度も私の心臓はドキン、ドキンと反応し途中からは何が何だか分からなくなるほど松田の余裕のない声に、熱く汗ばんだ肌に、グズズクに私は蕩け果てた。


 いつの間にか窓の外は暗くなり、少し視界が悪くなり助かった。
 これがいわゆる賢者モードってやつなのだろうか。冷静になると異常に恥ずかしくて松田の顔が見られない。布団に潜り込む。

「真紀、大丈夫?」

「ん、大丈夫」

「水持ってくるから待ってて下さい」

 松田が寝室から出て行った隙に急いで脱いだ、いや、脱がされた服を着直す。
 久しぶりすぎて痛いと思っていたのは考えすぎだったみたいで、痛みなんて一切なかった。むしろ気持ちが良い、それしかなく、もしかしたら松田がテクニシャンだっただけかもしれないが……

(そういえば初めてキスされたときも腰が抜けるかと思ったのよね)

 服を着終わると同時に寝室のドアが開きギリギリセーフで松田に裸を見られずにすみホッと胸を撫で下ろす。
 松田はまだ上半身裸だがいつの間にかスウェットは履いていたので、なんて早技だと感心してしまった。
 さっきは松田に食らい付いていくのに夢中でよく見ていなかったがやっぱり松田は引き締まった身体に程よい筋肉……
 いつものスーツ姿からは想像できない肉体美につい目がいってしまう。

「あの……水飲みます?」

「っあ、ごめん、飲みます飲みます!」

 隣に座った松田から水の入ったコップを受け取りゴクンと一口飲む。
 カラカラの喉に染み渡るように水が喉を通り潤いを取り戻した。
 ベット横のサイドテーブルに置いてある時計を見ると夕方の六時。

「暗くなったと思ったらもう六時なのね」

「ですね~夜ご飯でまだ時間あるし……」

「え? ひゃあっ!」

 右耳をカプっと甘噛みされ変な声が出た。

「ちょっと! んんっ……」

 クイッと顎を上げられあっという間に唇を奪われた。まだ自分に余韻が残っていたのかキスをされただけでお腹の底がズクンと疼いてくる。

「真紀が可愛すぎて我慢できない……」

「えっ、ちょっと……あッ……」

 せっかく着直した服もあっという間に脱がされ下着姿になってしまった。グッと布団を引き寄せ身体を隠すも「見せて」と布団を剥ぎ取られ肌が露わになる。

「綺麗です……」

「っつ……見ないでよ……」

「もう一回全部見ちゃってますけどね」

「んなっ……」

 私の唇に落とされた松田の柔らかい唇がまたも蕩けてしまうほど気持ちが良い。
 松田の首に腕を回し自ら松田を求めてしまう。

「ねぇ、それ分かっててやってます? もう止められないですよ」

「……止めなくて……いい」

 お互いが吸い寄せられるように何度もキスをし、もう一度私達は身体を重ねた。

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