ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下部下にトロトロに溺愛されてます。
会社では内緒です⑴
朝のアラームで目が覚めた。まだ眠たい目を擦りスマホを確認するとメールが一件届いていた。
松田からのメール。時刻を確認すると昨日の夜零時過ぎ。
"今日は最高の日になりました。明日からもよろしくお願いします、おやすみなさい"
まめな男だ、と感心する。その癖私は……メールなんて発想一つも浮かばなかった。
会社のドアに手を伸ばす。
このドアを開ければ多分九十パーセントの確率で松田がいるだろう。ニヤケそうになる顔をギュッと引き締めドアノブを回す。
「おはようございます……」
「あ、水野さん、おはようございます」
いつも通りな松田に拍子抜けしそうになる。もしかしてこんなに意識しているのは私だけなのかもしれない。急に恥ずかしくなり松田から顔を逸らしてしまった。
コツコツと松田が近づいてくる足音がする。
「水野さん」
「な、何かしら」
チュッとわざと音を立て私の頬にキスをし「意識しすぎ、可愛い」と耳元で囁く。
「んなっ!!!」
「そんなんじゃバレちゃいますよ?」
お前のせいだー! と叫びたくなったがグッと我慢をしフゥーと一息、平常心を保つ。
「仕事始めるわよ」
「はい」
その後はいつも通り仕事をこなせたと思う。
昼休憩になりいつも通り涼子をランチに誘い会社を出る。喫煙所にいる橅木が目に入ったので強引にランチに誘った。
「なんだよ真紀、なんか言いたい事があるんだろ?」
本当に勘の鋭い男だ。でもその通り。松田と付き合う事になった事をこの二人には自分の口から伝えたい。
一番最初に松田と食べに来た中華料理店に入る。
涼子も橅木も初めて来たらしく、良い店だね、と喜んでいた。
涼子は青椒肉絲セット、橅木は麻婆豆腐丼、私は八宝菜セットを注文した。
料理が来るまでの間それはそれはすごく尋問された。
「で、結局松田と真紀は上手くいったと」
「そうなんです、お二人には色々助けてもらいありがとうございました、そしてこの事はどうか内密に」
「真紀の言い方! どこぞの悪い人みたいな、でも本当あたしは嬉しい、おめでとう真紀」
「俺も嬉しいよ、松田に幸せにしてもらえよ?」
「いやいや、結婚じゃないんだから」
「「するかもよ?」」
涼子と橅木の声が重なり三人で笑った。
結婚……ずっと一人で生きて行くと思っていた私に急に見えた結婚という兆し。
松田となら上手くやっていけそうだな、料理も上手だし……なんて一人プチ妄想をしていたら料理な運ばれてきていた。
美味しいと二人とも言ってくれたのでよかった。
本当にこの中華料理店は穴場な店だ。松田に、いや松田に教えてくれた部長に感謝だ。
二人にはお世話になったのでここの会計は自分もちにする為に先に席を立ち会計を済ませた。
「真紀、あたし達の分まで本当にいいの?」
「いいの! 二人にはこれからも相談に乗ってもらうかもしれないし」
「俺の相談料はたけぇからな!」
三人で会社に戻ると私のデスクの前にムスッとした顔で松田が待ち構えていた。こんな光景この前もあったような……
「水野さん……」
「ま、松田君どうしたの?」
「別に……何でもないです」
明らかに不機嫌な松田。ドスッと椅子に座りバチバチ音を立ててキーボードを打ち始めた。
「ありゃ、俺にヤキモチ妬いたな」
「えぇ!? なんでよ……」
「まぁそれは真紀の事を独占したい欲じゃない?」
「独占欲……」
私が誠に嫉妬したように松田は橅木に嫉妬をしているのだろうか。少し顔がニヤケそうになる。嬉しい。
松田からのメール。時刻を確認すると昨日の夜零時過ぎ。
"今日は最高の日になりました。明日からもよろしくお願いします、おやすみなさい"
まめな男だ、と感心する。その癖私は……メールなんて発想一つも浮かばなかった。
会社のドアに手を伸ばす。
このドアを開ければ多分九十パーセントの確率で松田がいるだろう。ニヤケそうになる顔をギュッと引き締めドアノブを回す。
「おはようございます……」
「あ、水野さん、おはようございます」
いつも通りな松田に拍子抜けしそうになる。もしかしてこんなに意識しているのは私だけなのかもしれない。急に恥ずかしくなり松田から顔を逸らしてしまった。
コツコツと松田が近づいてくる足音がする。
「水野さん」
「な、何かしら」
チュッとわざと音を立て私の頬にキスをし「意識しすぎ、可愛い」と耳元で囁く。
「んなっ!!!」
「そんなんじゃバレちゃいますよ?」
お前のせいだー! と叫びたくなったがグッと我慢をしフゥーと一息、平常心を保つ。
「仕事始めるわよ」
「はい」
その後はいつも通り仕事をこなせたと思う。
昼休憩になりいつも通り涼子をランチに誘い会社を出る。喫煙所にいる橅木が目に入ったので強引にランチに誘った。
「なんだよ真紀、なんか言いたい事があるんだろ?」
本当に勘の鋭い男だ。でもその通り。松田と付き合う事になった事をこの二人には自分の口から伝えたい。
一番最初に松田と食べに来た中華料理店に入る。
涼子も橅木も初めて来たらしく、良い店だね、と喜んでいた。
涼子は青椒肉絲セット、橅木は麻婆豆腐丼、私は八宝菜セットを注文した。
料理が来るまでの間それはそれはすごく尋問された。
「で、結局松田と真紀は上手くいったと」
「そうなんです、お二人には色々助けてもらいありがとうございました、そしてこの事はどうか内密に」
「真紀の言い方! どこぞの悪い人みたいな、でも本当あたしは嬉しい、おめでとう真紀」
「俺も嬉しいよ、松田に幸せにしてもらえよ?」
「いやいや、結婚じゃないんだから」
「「するかもよ?」」
涼子と橅木の声が重なり三人で笑った。
結婚……ずっと一人で生きて行くと思っていた私に急に見えた結婚という兆し。
松田となら上手くやっていけそうだな、料理も上手だし……なんて一人プチ妄想をしていたら料理な運ばれてきていた。
美味しいと二人とも言ってくれたのでよかった。
本当にこの中華料理店は穴場な店だ。松田に、いや松田に教えてくれた部長に感謝だ。
二人にはお世話になったのでここの会計は自分もちにする為に先に席を立ち会計を済ませた。
「真紀、あたし達の分まで本当にいいの?」
「いいの! 二人にはこれからも相談に乗ってもらうかもしれないし」
「俺の相談料はたけぇからな!」
三人で会社に戻ると私のデスクの前にムスッとした顔で松田が待ち構えていた。こんな光景この前もあったような……
「水野さん……」
「ま、松田君どうしたの?」
「別に……何でもないです」
明らかに不機嫌な松田。ドスッと椅子に座りバチバチ音を立ててキーボードを打ち始めた。
「ありゃ、俺にヤキモチ妬いたな」
「えぇ!? なんでよ……」
「まぁそれは真紀の事を独占したい欲じゃない?」
「独占欲……」
私が誠に嫉妬したように松田は橅木に嫉妬をしているのだろうか。少し顔がニヤケそうになる。嬉しい。
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