カンナ&ゆうな
vol.28(1)
カンナとゆうなの目の前を、せり上がってくる鱗雲が大空いっぱいになびいていた。
ふたりは大樹の下のベンチで、いつもようにただ漫然と時の流れに身を揺られながら・・
それが何時しか雲が掃け、冬特有のシャープな蒼の世界が空を占めている。
どれくらい、彼らは何もせず何もない充実したテキトーな時間を嗜んでいただろう。
「ねぇ、カンナくん。デートしようよ。ふたりだけのところへ。」
ゆうなが、カラッとした初冬の空気に乗せて、思いつきを口にする。
「ふたりだけっ??」
って、『今も二人だろと!』と思うカンナ。
そのカンナの言葉と思いを見越していたように、ゆうなが空に言葉を投げかける。
「ここは絶対に二人だけのトコだから、、二人だけっていうのじゃあないんだよねぇ・・。
・・そうだ!海がいい。海にしようよ。」
『また唐突な・・。簡単に言うなぁ。どうやって行くんだあ?。でも、おもしろいだろっオイ!』
カンナの心の声が、またゆうなには届いちゃう。
「あの花火の夜みたいにぃ・・、私がカンナの自転車の後ろに乗っかってさあ・・」
すでに思い浮かべ、笑みを頬に溢しながら話す女のコ、ゆうながいた。
ふたりは大樹の下のベンチで、いつもようにただ漫然と時の流れに身を揺られながら・・
それが何時しか雲が掃け、冬特有のシャープな蒼の世界が空を占めている。
どれくらい、彼らは何もせず何もない充実したテキトーな時間を嗜んでいただろう。
「ねぇ、カンナくん。デートしようよ。ふたりだけのところへ。」
ゆうなが、カラッとした初冬の空気に乗せて、思いつきを口にする。
「ふたりだけっ??」
って、『今も二人だろと!』と思うカンナ。
そのカンナの言葉と思いを見越していたように、ゆうなが空に言葉を投げかける。
「ここは絶対に二人だけのトコだから、、二人だけっていうのじゃあないんだよねぇ・・。
・・そうだ!海がいい。海にしようよ。」
『また唐突な・・。簡単に言うなぁ。どうやって行くんだあ?。でも、おもしろいだろっオイ!』
カンナの心の声が、またゆうなには届いちゃう。
「あの花火の夜みたいにぃ・・、私がカンナの自転車の後ろに乗っかってさあ・・」
すでに思い浮かべ、笑みを頬に溢しながら話す女のコ、ゆうながいた。
コメント