弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ、でも復讐はキッチリとさせてもらう。
第29話:復権
俺はアーベントロート公爵家の当主になった。
復権したのだがまったくうれしくない。
まずミヒャエルと両親が行った失政失策の尻拭いをしなければいけない。
俺が逃がした領民を連れ戻さなければいけない。
だがそのためには、今いる腐りきったアーベントロート公爵家の家臣使用人を処分して、良識を持った新人と入れ替えなければいけないのだが、それができない。
「公爵閣下、傭兵ギルドと冒険者ギルドに指名依頼をだしてきました」
リヒャルダが俺の与えた役目を果たして戻ってきてくれた。
直ぐ道を間違えるリヒャルダを使者に出したくはなかったのだが、今公爵邸に信用できる家臣は彼女しかいないので仕方がなかった。
俺が心から愛するリヒャルダを、信用できない下劣な家臣や使用人と一緒に使いになどだしたくはなかったが、大賢者がそれが1番だと言うのだから仕方がない。
まあ、それに、リヒャルダの運の良さは別格だからな。
「ありがとう、よくやってくれたね。
お前達はもういい、控えの間で待機していてくれ」
「「「「「はっ」」」」」
邪魔な侍従や侍女を控えの間に追いだしてやった。
欲深で下劣なだけに俺がリヒャルダを愛している事を直ぐに見抜いた連中だ。
これから俺が何をするのかなんていちいち言わなくても推測してくれる。
執務用に椅子から寝具にも使える寛ぐための大きなソファーに移動する。
「リヒャルダ、俺の側においで」
「はい」
リヒャルダは恥じらいながらも直ぐに側に来てくれた。
執務椅子の座りながら膝の上にのせて抱きしめるのもいいのだが、広く大きな寝具兼用のソファーの方が色々できる。
でもいきなりはリヒャルダが照れてしまうから、最初は横に座ってもらって頭を撫でる事から始めて、徐々に濃厚な愛に進めていく方がいい。
だがその前に確認しておかなければいけない事がある。
「傭兵ギルドと冒険者ギルドは指名依頼は受けてくれたのかい」
大賢者が計算してくれたことに間違いはないと思うのだが、確認をしないのは俺の怠慢となるからな。
「はい、公爵閣下。
最初は難色を示していましたが、閣下が指示して下さったとおりに直筆の手紙を渡したら、直ぐに表情を引き締めて受けてくれました」
リヒャルダが全幅の信頼を示すような表情で見つめてくれる。
もう耐えがたいほどの愛情が心の奥底から湧き上がってくる。
このまま話を中断して押し倒したい気持ちで一杯なのだがグッと抑えるしかない。
「そうか、それはよかった。
それで傭兵と冒険者はいつ領地に向かってくれるのだい」
大賢者が予測した通りの日程で領地に行ってくれるか確認しないといけない。
領地に残っている腐れ外道の家臣や使用人を王都に呼び寄せて、大賢者が厳選してくれた傭兵と冒険者に領地の統治と治安を任せるのだ。
それが成功したと確信できてから、ボダルト王国に逃した領民を呼び戻す。
「はい、全部公爵閣下が指定された日時で引き受けてくれました」
復権したのだがまったくうれしくない。
まずミヒャエルと両親が行った失政失策の尻拭いをしなければいけない。
俺が逃がした領民を連れ戻さなければいけない。
だがそのためには、今いる腐りきったアーベントロート公爵家の家臣使用人を処分して、良識を持った新人と入れ替えなければいけないのだが、それができない。
「公爵閣下、傭兵ギルドと冒険者ギルドに指名依頼をだしてきました」
リヒャルダが俺の与えた役目を果たして戻ってきてくれた。
直ぐ道を間違えるリヒャルダを使者に出したくはなかったのだが、今公爵邸に信用できる家臣は彼女しかいないので仕方がなかった。
俺が心から愛するリヒャルダを、信用できない下劣な家臣や使用人と一緒に使いになどだしたくはなかったが、大賢者がそれが1番だと言うのだから仕方がない。
まあ、それに、リヒャルダの運の良さは別格だからな。
「ありがとう、よくやってくれたね。
お前達はもういい、控えの間で待機していてくれ」
「「「「「はっ」」」」」
邪魔な侍従や侍女を控えの間に追いだしてやった。
欲深で下劣なだけに俺がリヒャルダを愛している事を直ぐに見抜いた連中だ。
これから俺が何をするのかなんていちいち言わなくても推測してくれる。
執務用に椅子から寝具にも使える寛ぐための大きなソファーに移動する。
「リヒャルダ、俺の側においで」
「はい」
リヒャルダは恥じらいながらも直ぐに側に来てくれた。
執務椅子の座りながら膝の上にのせて抱きしめるのもいいのだが、広く大きな寝具兼用のソファーの方が色々できる。
でもいきなりはリヒャルダが照れてしまうから、最初は横に座ってもらって頭を撫でる事から始めて、徐々に濃厚な愛に進めていく方がいい。
だがその前に確認しておかなければいけない事がある。
「傭兵ギルドと冒険者ギルドは指名依頼は受けてくれたのかい」
大賢者が計算してくれたことに間違いはないと思うのだが、確認をしないのは俺の怠慢となるからな。
「はい、公爵閣下。
最初は難色を示していましたが、閣下が指示して下さったとおりに直筆の手紙を渡したら、直ぐに表情を引き締めて受けてくれました」
リヒャルダが全幅の信頼を示すような表情で見つめてくれる。
もう耐えがたいほどの愛情が心の奥底から湧き上がってくる。
このまま話を中断して押し倒したい気持ちで一杯なのだがグッと抑えるしかない。
「そうか、それはよかった。
それで傭兵と冒険者はいつ領地に向かってくれるのだい」
大賢者が予測した通りの日程で領地に行ってくれるか確認しないといけない。
領地に残っている腐れ外道の家臣や使用人を王都に呼び寄せて、大賢者が厳選してくれた傭兵と冒険者に領地の統治と治安を任せるのだ。
それが成功したと確信できてから、ボダルト王国に逃した領民を呼び戻す。
「はい、全部公爵閣下が指定された日時で引き受けてくれました」
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