第7話　魔物と魔法と魔法使い

「《消滅の魔線》」


赤い光線が放たれるが，びくともしなかった。


「アースタートル、厄介だ…《天滅の神髄》」


ドーン！！！


放たれた光とアースタートルがぶつかった。
周りは壊れたが、びくともしなかった。


「これでもダメか。なら、《終焉の光粒》」


ヒューーー、、、どかん！！！！！


「これならどうだ！」


ドーーーン！！！！！


アースタートルが猛突進してきたのだ。


「《時間支配の剣》《時間停止》」


時間がぴたりと止まった。


「まだ遅いのが、命拾いか…。」


アースタートルは時間停止の中でもなお尋常でない硬さを語っていた。


「腹は…どうだ？《終焉の光粒》」


光の粒が空中に現れる。


「たしかに、魔術は一つずつしか使えない。だが，この時間停止内なら」


「MPが許す限り撃ち続けることができる！」




「《終焉の光粒》《終焉の光粒》《終焉の光粒》！！！！」


「距離をとって、《時間停止解除》」


ドッッカーーーン！！！！！！


これならどうだ。


霧から出てきたのは血まみれになったアースタートルであった。


「まだか。手強いな。」


ーー《硬化［アルテラナイト］》


何だ？今，声が。


ーー《ブレス》


アースタートルから，光線が放たれた。
それは，《終焉の光粒》に匹敵する威力だった。


「結界魔法《威力流し結界》！！」


《威力流し結界》、それは守護系結界魔法の内、唯一攻撃を受け流す結界。限界値がなく，全ての攻撃を防ぎ切ることができる。


「周りの環境への影響は計り知れないが、お前を倒すには十分だ！《鍛治師の怒り》」


アースタートルの下の地面から超高威力の光線が打ち出される。


「これは地への負荷が大きいほど威力が大きくなる技！どうだ！」


そこには先ほどより少しだけ傷を負ったアースタートルがいた。


「ほぼ無傷！？そんなことが！？く！？突進か！？《風神の息吹》！」


作り出された風によって、アースタートルはズレた方向に突進していく。


「《慈愛の氷山》《神の撤退》！！！！！」


ドッカーーーーン！！！！！


「ほぼ無傷か…」


先程の硬化、そういうことか。


「《堕天の地獄》」


これは相手の質量によって威力が変わる！どんな敵にも同じほどの圧力がかかる！そして！


「押しつぶされる、」


アースタートルが地面にめり込む…


「さあ，最後だ…決着をつけさせていただく！」


ーー《硬化》《ブレス一閃》


角にブレスを溜め、一閃を撃つ。考えたな…だが！


「俺の勝ちだ………《干天の慈雨》」


放たれた水がまるで干天の慈雨の様に優しく、亀を切る。


「付き合わせてすまなかった。安らかに眠れ，亀よ。」


こうして最強と最強の戦いが終焉を迎えたのだった。