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あらすじ
「傘も刺さずに何してんの?」
「汚れ落としてる。邪魔しないで」
ベンチに座りビショ濡れの女子小学生に邪魔者扱いされた俺の名前は佐倉綾人。
「汚れ落としたいなら、家帰って洗濯すれば一瞬だろ?」
「それができれば苦労はしない」
どこかの金持ちの娘っぽいが、家族との折り合いが悪いみたい。
家族関係は良好だが、誰にも頼らずに生きてきたことを後悔している俺は助けになりたい。
だから、家に連れて行った。
なのに。
「妹のせいで、自殺にまで追い込まれたと思ってるのか、俺は……!」
思い出したくもない過去を思い出してしまった。
その日から、いや、この毒舌クーデレ小学生――九条美遊と出会ってから、俺の運命は大きく変わる。
でも、まあ、とりあえずわかることは。
ロリ令嬢の居場所を作るはずが、俺の方が心を溶かされてみっともなく泣いてしまう。
そんな、小っ恥ずかしい物語ということだ。