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異世界に転生したって『あたし、お天気キャスターになるの!』

なつきコイン

第40話 身体強化するの。

 エルダの家に着いたレイニィ達は、召使のレアムさんの作った美味しい夕食を食べた後、ゆっくり眠って、英気を養った。
 そして、朝からレアムさんの作った美味しい朝食を食べている。

「本当にレアムさんの作った食事は美味しいの。流石は飯使なの」
「お嬢様、召使が飯使になってますよ」
「誤字じゃないの。それ位美味しいの」
「お褒めにいただきありがとうございます。レイニィ様」
「そんなに褒めてもレアムはやらんぞ」
「欲しいとは言ってないの。それに、あたしにはスノウィがいるの」
「お嬢様。私、お嬢様のためにこの味を覚えて帰ります」
「そうか、ならスノウィは留守番でいいな。私たちがスライムを狩っている間、レアムに仕込んでもらえ」
「お嬢様と離れるのは心配ですが、致し方ありません。私では戦闘の役には立てませんからね。アイス、私の代わりにもお嬢様をお守りするのですよ」
「言われるまでもない。お嬢様は俺が必ず守ってみせる」
「では、朝食を食べ終わったら、準備を整えて出発しようか。スライムがでる洞窟までは、ここから歩いて一時間くらいだ」
「頑張って歩くの」

 朝食後、準備を終えたレイニィ達は、荷物を背負ってスライムのいる洞窟に向けて歩き出した。
 歩き慣れない山道は、歩くのが大変だった。
 森育ちのエルダであっても、直ぐに息が上がってくる。

「お嬢様、疲れたなら言ってくださいね。休憩を取りますから」
 エルダの様子を見て、レイニィのことが心配になり、アイスがレイニィに声を掛ける。
「まだ、大丈夫なの」
 レイニィは元気に返事をする。

(しかし、この身体、若いせいか全然疲れないな)
 レイニィが疲れないのは、女神さまの加護「自己再生」の所為であったが、本人はまだ気付いていなかった。

「あたしより、先生の方が心配なの」
「レイニィは元気だな。流石は若いだけはある」
(疲れないのは矢張り若いせいか)と、レイニィは納得する。

「先生は森育ちなのに、体力なさすぎなの」
「森育ちと言っても、私の場合、基本室内で過ごす事が多いからな」
「引きこもりなの」
「引きこもり言うな。それより、レイニィにいいことを教えてやろう」
「怪しいの」
「そんなことないぞ。実はな、魔法には身体強化魔法というのがある」
「強くなれるの」
「そうだ、魔力を身体に纏わすことにより、一時的に強靭な肉体を作ることができる。ただ、これは成長中の子供には、身体への負担が大きく、その後の成長に悪影響が心配されるため使われることがない」
「そうなの。それは残念なの」
「だが、子供が大人に身体強化魔法をかける分には問題ない。将来のために、今から練習しておいた方がいいんじゃないか。私が、練習台になってやろう」
「先生、ありがとうなの」
(自分の強化だけでなく、他人も強化できるのか。支援魔法はパーティーを組んでいる時は大切だよね)

「あれ、でも先生はなんで自分に使ってないの」
「それは魔力を使うと、使わなかった時以上に疲れるからだ」

(ん?魔力を使うと疲れるのか?私、疲れた事ないぞ。そういえば、先生はメテオインパクトを使った後に疲れて寝てたな。私、異常?体力と一緒で若いからという可能性もあるよね。うん、そうだ。きっと若いせいだ)

 魔力が減れば人は疲れる。しかし、レイニィは女神様の加護「魔力無限」により、魔力が減ることがない。
 つまり、レイニィは女神様の加護により、体力的にも魔力的にも疲れることはないのである。が、レイニィは若さのせいだと思い込む事にした様だ。

「別にズルして、楽をしようと、練習を勧めたわけではないぞ」
 レイニィが考え込んでしまったため、エルダが焦って言い訳をする。
「そんな事思ってた訳じゃないの。イメージを考えてただけなの」
「そうか。物を動かすイメージで脚を動かしてみたらどうだ」
「やってみるの」
「手加減を忘れるなよ」
「了解なの」

 レイニィはエルダの脚に魔法を掛ける。

「お、こりゃ楽だ。脚が勝手に動いていくぞ、いいかんじだ。おい、こら、私の脚はそんなに長くないぞ。あいた。そこはもっと右に足を着かないと」

 暫くやってみたが、普通に歩く分にはいいが、障害物があった場合、どちらに避けるかで、エルダとレイニィが同調出来ず、エルダは痛い思いをする事になった。
「これなら普通に歩いた方が楽だな」

 そしてレイニィは、

「疲れたの」

 魔力的には疲れなくても、精神的に疲れたのだった。


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