異世界に転生したって『あたし、お天気キャスターになるの!』
第12話 湿度計を作るの。
「お姉ちゃん、髪の毛ちょうだい」
「ど、どうしよう。レイニィが変な趣味に目覚めてしまった。でも、それはそれでいいかも。ヤンデレ妹と百合生活・・・」
「お姉ちゃん、何言ってるの。それと、木材と細い棒と釘と重りも必要なの」
「ハッ。レイニィ、また何か作るの」
「意識が戻ってよかったの。今度は、これなの」
レイニィは、前回の事を踏まえ、予め描いてきた湿度計の設計図をミスティに渡す。
「何々、成る程。構造は至って簡単だけれど、これは何。何する道具」
「湿度計。空気が湿っているか乾いているか測るの」
「こんな物でわかるの」
「髪の毛は、湿っていると伸びて、乾いていると縮むの」
今回作る湿度計は毛髪を使った物だ。髪の毛が湿度によって伸び縮みする性質を利用する。
「そうなの。知らなかったわ。髪の毛の伸び縮みを、梃子を逆に使って、動きを大きくするのね。これなら材料もあるし、すぐ用意できるわ」
「ありがとう。お姉ちゃん」
ミスティはすぐに材料を持ってきた。
「あとは、髪の毛が必要なのね。スノウィ、何本か活きの良さそうなのを切ってくれる」
「はい、畏まりました」
スノウィは鋏を用意する。
「お姉ちゃん、わざわざ切らなくても、抜けたものでもいいの」
「そんな、死んだ様なものでは駄目よ。活きの良いものでなくちゃ」
「そうかな。お姉ちゃんがそれでいいなら、それでいいけど」
(まあ、新鮮なものに越したことはないか)
ミスティの考えに引き摺られるレイニィであった。
「先ずは細い棒の九対一になる位の位置に、釘の太さより大き目の穴を開けるの。
次にこの穴に釘を通して、板の真ん中より左下部分に打ち付けるの。
この時、棒が自由に動く事を確認するの。
そしたら、髪の毛を棒の短い方に付けるの。
髪の毛の、棒に付けたのと反対側を板の上の方に釘を打って結ぶの。
棒の短い方に重りを下げるの。
板の右側、棒の長い方の先端が来る所に、目盛りを描くの。
板を立て掛ければ完成なの」
「できたわね。それでこれは何の役に立つの」
「雨が降る前は空気が湿ってくるから、それがわかるの。
あと、洗濯物の乾き具合が予想できるの。
それから、空気が乾いていると、火事になりやすかったり、風邪をひきやすいから、それを注意するの」
「成る程ね。色んなことがわかるんだ。凄いね」
ミスティはレイニィの頭を撫でる。
「それは便利ですね。洗濯物の乾く時間が分かれば、仕事の順番を効率的に組み立てられます」
スノウィには大変好評なようだ。
「でもね、スノウィ。湿度だけでなく、風の強さや温度、日照の具合なども勘案して予想しなければならないの」
「そうですか。それは難しそうですね」
「それをわかりやすく伝えるのが、お天気キャスターの仕事なんだよ」
「お天気キャスターですか。お嬢様が授かりたかったジョブですよね」
「あら、レイニィはお天気キャスターというジョブを授かりたかったの。それで頑張っていろいろやっているのね。偉い偉い」
ミスティはレイニィの頭を再び撫でる。
「お姉ちゃん、レイニィのこと、応援するからね。何でも言ってね」
「ありがとう、お姉ちゃん。頼りにしてるの」
レイニィは透明なガラスのことを、ミスティに聞いてみようか考えていた。
「ど、どうしよう。レイニィが変な趣味に目覚めてしまった。でも、それはそれでいいかも。ヤンデレ妹と百合生活・・・」
「お姉ちゃん、何言ってるの。それと、木材と細い棒と釘と重りも必要なの」
「ハッ。レイニィ、また何か作るの」
「意識が戻ってよかったの。今度は、これなの」
レイニィは、前回の事を踏まえ、予め描いてきた湿度計の設計図をミスティに渡す。
「何々、成る程。構造は至って簡単だけれど、これは何。何する道具」
「湿度計。空気が湿っているか乾いているか測るの」
「こんな物でわかるの」
「髪の毛は、湿っていると伸びて、乾いていると縮むの」
今回作る湿度計は毛髪を使った物だ。髪の毛が湿度によって伸び縮みする性質を利用する。
「そうなの。知らなかったわ。髪の毛の伸び縮みを、梃子を逆に使って、動きを大きくするのね。これなら材料もあるし、すぐ用意できるわ」
「ありがとう。お姉ちゃん」
ミスティはすぐに材料を持ってきた。
「あとは、髪の毛が必要なのね。スノウィ、何本か活きの良さそうなのを切ってくれる」
「はい、畏まりました」
スノウィは鋏を用意する。
「お姉ちゃん、わざわざ切らなくても、抜けたものでもいいの」
「そんな、死んだ様なものでは駄目よ。活きの良いものでなくちゃ」
「そうかな。お姉ちゃんがそれでいいなら、それでいいけど」
(まあ、新鮮なものに越したことはないか)
ミスティの考えに引き摺られるレイニィであった。
「先ずは細い棒の九対一になる位の位置に、釘の太さより大き目の穴を開けるの。
次にこの穴に釘を通して、板の真ん中より左下部分に打ち付けるの。
この時、棒が自由に動く事を確認するの。
そしたら、髪の毛を棒の短い方に付けるの。
髪の毛の、棒に付けたのと反対側を板の上の方に釘を打って結ぶの。
棒の短い方に重りを下げるの。
板の右側、棒の長い方の先端が来る所に、目盛りを描くの。
板を立て掛ければ完成なの」
「できたわね。それでこれは何の役に立つの」
「雨が降る前は空気が湿ってくるから、それがわかるの。
あと、洗濯物の乾き具合が予想できるの。
それから、空気が乾いていると、火事になりやすかったり、風邪をひきやすいから、それを注意するの」
「成る程ね。色んなことがわかるんだ。凄いね」
ミスティはレイニィの頭を撫でる。
「それは便利ですね。洗濯物の乾く時間が分かれば、仕事の順番を効率的に組み立てられます」
スノウィには大変好評なようだ。
「でもね、スノウィ。湿度だけでなく、風の強さや温度、日照の具合なども勘案して予想しなければならないの」
「そうですか。それは難しそうですね」
「それをわかりやすく伝えるのが、お天気キャスターの仕事なんだよ」
「お天気キャスターですか。お嬢様が授かりたかったジョブですよね」
「あら、レイニィはお天気キャスターというジョブを授かりたかったの。それで頑張っていろいろやっているのね。偉い偉い」
ミスティはレイニィの頭を再び撫でる。
「お姉ちゃん、レイニィのこと、応援するからね。何でも言ってね」
「ありがとう、お姉ちゃん。頼りにしてるの」
レイニィは透明なガラスのことを、ミスティに聞いてみようか考えていた。
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