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《完結》勇者パーティーから追放されたオレは、最低パーティーで成り上がる。いまさら戻って来いと言われても、もう遅い……と言いたい。

執筆用bot E-021番 

7-3.デコポンは、冒険を続けるようです!

「あー、マグロは、疲れました。そろそろ昼飯にするのであります」


 3歩進むたびにそんなことを言うヤツがいるので、デコポンの故郷には機関車で向かうことになった。
 魔結晶を消費して走る機関車である。


 オレも一度は、乗ってみたいと思っていたのでチョウド良かった。しかし機関車では、べつに珍事は起こらなかった。マグロが車内弁当を5つもたいらげたことを除けばだ。


 デコポンの故郷であるカヌーシャ村へと到着することが出来た。そこは丘陵のなかにある、木造建築を主とした集落であった。村の外れに貴族の屋敷と思われるものがあった。そこが領主館ということだ。


 領主から村を買い取るというヤリトリは、円滑スムーズに進んだようだ。


 こういう場合、領主がクズで、「へへん。そんな約束なんて守るものかー」と言いはじめるものだと予測していたのだが、幸いにも領主は分別のある人物であった。
 それよりも1000万ポロムほどの価値のある魔結晶に興奮していたようだ。


「これで村を買い取ることが出来たのじゃ」


「詐欺られたりしてないだろうな?」


「心配ないのじゃ。チャント証文ももらったのじゃ」


 羊皮紙に押されている印は、たしかに王国で使われている印だった。


「まぁ、これもすべては、オレのおかげというわけだな。お礼をしてくれても構わんぞ」


 ほれほれ、と催促するとデコポンは厭な顔をした。


「ナナシィは、その性格をどうにかしたほうが良いのじゃ。黙っていればモテるやもしれんのになぁ」


「まるで今はモテないみたいな言い方はやめろ。オレはきっとそのうちにハーレム帝国を築くことになるんだからな」


「ナナシィには、そんな破廉恥な目的あったのか?」


「冗談だ」


 目下の目的は、とにもかくにも勇者にギャフンと言わせることである。
 しかしまぁ、すでに《炊き立て新米》の他3人は女性なので、ハーレムと言っても過言ではない。


「デコポンは、これからどうするのでありますか」
 と、マグロが口をはさんだ。


「どうするとは?」


「目的が果たせたのならば、これ以上は冒険者をつづける意味がなくなるのではありませんか?」


 たしかに、その通りである。


 怖がりなデコポンのことだ。
 冒険者なんかやめて、故郷で暮らしたほうが良さそうだ。


「うむ。私もチョット考えたのじゃが、でももう少しだけ冒険者をつづけても良いと思うておる」


「どうしてでありますか?」


「たしかに怖いことも多いが、楽しそうじゃしな。それに、冒険者をつづけていれば、この怖がりも克服できるやもしれぬ」


「マグロも、デコポンがいっしょにいてくれるなら嬉しいのでありますよ。この《炊き立て新米》パーティには、なかなか新規の冒険者が来てくれないから、デコポンがいなくなったら、これとネニだけになってしまうのであります」


「いま、オレのこと、これ、って言ったのかな? マグロちゃん」


「気のせいでしょう。ナナシィ」


「そうかなぁ。気のせいか。まぁ、オレのことを、これ、なんて失礼なこと言うはずないもんな」


「冗談はさておき、ナナシィには世話になったのじゃ。これからも、よろしく頼むのじゃ」


 デコポンはあらたまった様子で、そう頭を下げてきた。風が吹いて、青々としたデコポンの髪を揺らしていた。デコポンは髪が乱れないように手でおさえていた。


 そう真っ向から言われると、照れ臭いものがある。


「足元に蛇がいるよ?」
 と、照れ隠しに冗談で指摘してやると、
「ひぇぇ――ッ」
 と、デコポンは跳びあがっていた。


 怖がりを克服するのは、すこし先のことになりそうである。

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