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《完結》勇者パーティーから追放されたオレは、最低パーティーで成り上がる。いまさら戻って来いと言われても、もう遅い……と言いたい。

執筆用bot E-021番 

3-3.まだ戻ってこいって言われてないよ?

 背中におっぱいが、当たって気持ちいいいなぁ。


 筋肉痛で動けなくなったマグロを背負って、オレはダンジョンを後にすることにした。マグロは疲れたのか、オレの背中で眠りこけているようだ。この様子だとお尻を触ってもバレなさそうだ。


 女の子のカラダっていうのは、マシュマロみたいにやわらかい。


 丘陵のなかに伸びる街道を歩いて、都市ヴァレリカまで戻ることにした。


「マグロを助けてくれて、ありがとう」
 と、ニワトリ男が礼を言ってきた。


 真っ赤なトサカが、夕日を受けてますますトサカに見えた。


「テッキリ仲が悪いのかと思ってたよ」


「いや。オレはただマグロには冒険者になって欲しくなかったから、突き放したんだ。冒険者って死んだりしちゃうだろ」


 ウソではないだろう。
 ニワトリ男は身をていして、マグロのことをスケルトン・デスロードから助けようとしたのだ。


「本人は、置いて行かれたと思ってたみたいだぜ。チャント連れてってやれよ。マグロは良いヤツだ」


「ああ」


 背負っていたマグロを、ニワトリに押し付けた。


 あーあ。


 手駒になってくれそうな人材だったのに、惜しいことをした。マグロは《羽毛より羊毛》パーティに戻るのかもしれない。


 本人も戻りたいと言っていた。
 じゃあ残されたネミとデコポンはどうするのだろうか。まぁ、べつにオレの考えるところではない。どうにかするんだろう。


 都市。ギルドに戻る。


 オレはスケルトン・デスロードの素材を回収できるだけ、回収してきた。そこのところ抜かりはない。
 むろんニワトリ男にもマグロにも譲るつもりはない。


 3000ポロムの魔結晶と交換してもらうことが出来た。コブシ大ほどの魔結晶が、30個ほどである。くわえて、スケルトン・デスロード自身が落とした魔結晶もある。


 しばらくは生活していけそうだ。


 スライムの粘液集めのほうは、ニワトリ男が達成することになったようだ。


 それにしても、そろそろ勇者たちが、「ヤッパリ戻って来てくれ」と言ってくるはずなのだが、いまだにその気配はない。


 オレがいないあのパーティが、上手いことやっていけるはずがない。ならばなぜ、再勧誘の気配がないのか。


 ははん。
 さては今頃、『ナナシに戻って来てもらうか?』『でも、追放したヤツに頭を下げるなんてゴメンだ』と懊悩しているに違いない。


 こんなに優秀なオレを追放するなんて、あの愚か者たちめ。せいぜい悔やむと良いさ。ははは……。はは……。はぁ。


 とりあえず、宿に戻ろう。


 デコポンとネニにも、マグロのことを説明しなくちゃならないし、何よりあの女の子たちを、このまま手放してしまうのも惜しい。


 マグロがいなくても、あの2人をオレの駒にできるかもしれない。


 宿。
「うぉぉぉぉッ」
「バクバクバク、んぐんぐっ」
「むしゃむしゃむしゃ」


 怒濤のような咀嚼音のお出迎え。メッチャ既視感!


 デコポンとネニとマグロの3人組が、木造テーブルを陣取って、肉やら魚を食い散らかしていた。


「お前ら、メッチャ食うな! 特にそこの2人は、今日1日寝てただけだろうが!」


「んぐんぐんぐ」


「幸せそうだな。おい! で、マグロはなんでここにいるんだよ。《羽毛より羊毛》パーティに戻りたいって言ってたじゃないかよ」


「追い出されました」


「なんだ? また追放されたのかよ。あのニワトリ男、ぜんぜん反省してねェな。今度はどんな理由で追放されたんだ? オレが仲介に入ってやるよ」


 デコポンとネニのふたりは木造スツールに腰かけていたが、マグロは長椅子だった。となりが空いていた。そこに腰かけることにした。


「これだけ食うヤツを、まかなう余裕は、《羽毛より羊毛》パーティには、ないということであります。もぐもぐ。酷いのでありますね。んぐんぐ」
 と、マグロはサツマイモのハチミツ煮にかぶりついていた。


「いや、メッチャ正論だなッ」


「そういうわけで、マグロはこの《炊き立て新米》パーティでガンバっていくのでありますよ。マグロの作ったパーティですし、こっちの仲間も放ってはおけないのです」


「それは良い心がけだがな。今日の食費は大丈夫なんだろうな? なんか3人とも昨晩より食ってないか?」


 この皿の山はなんだ? なにを注文しやがった? 20枚ほど重なっている。


「食費の心配はありません」


「払えるだけの魔結晶があるんだろうな?」


「はい。スケルトン・デスロードの素材と、ヤツの落とした魔結晶を、ナナシィが持ち帰ったと聞いておりますので」


「いや、あれは今後の生活のためにだな……」


「強化術のおかげとはいえ、マグロも働いたのです。全身の筋肉痛を治すためにも、イッパイ食べる必要があるのですよ」


 おかわりッ、とさらに注文していた。


 当初の予定では、新米冒険者たちにあがめられて、チヤホヤされてヒモみたいな生活をする予定だった。が、現実は非情である。
 なんだかオレが生活費を稼いでるみたいになってない? まぁ、たしかにマグロの活躍があってこそなんだけどさ……。


「ナナシィ」
 と口の周りに食べかすをイッパイつけたマグロが、オレのほうに向きなおってそう呼んできた。


「なんだ?」


「今日はありがとうございました。これからもよろしくなのですよ」


「お、おう。オレのほうこそな」


 マグロは照れ臭かったのか、あわてたようにまた食事に戻っていた。まぁ、悪くない気分だ。


 こうなりゃヤケだ。
 オレも食事にありつくことにした。

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