第7特区
第36話 少女と涙の意味
ここ、までなの。
私は銃撃を全てくらって、文字通り蜂の巣になって、
ない?弾は全部私の肩や、頬。腕、脚を全て掠って床に弾痕を打ち付けてる。
なにこれ。
「おっ、やぁぁぁ。レイン?虫がまだ生きている、ようだ。」
「はい。パパの邪魔をする奴は、排除する。」
フレームが全部準備万端とでも言わんばかりに、さっきの凄まじい砲撃がまた来る。でも。私はそれを理解した。
そういう事ね。
私は、絶対に
避けないから。
再びそれは凄まじい轟音と共に私に向かってきた。私に《《擦り傷》》ができて、床と後ろの壁に穴があく。
ああ、最初っからやっぱり、私の知ってるレインだった。
「レイン。なんで、そんな事するなら」
レインの瞳から小さな滴が溢れ出る。それは彼女の頬を伝って、、
「なんで、あなたは泣いてるのよ。。。」
あなたの泣き顔はもう、見ていられないの。私の胸が苦しい。
「レイン!!お願い!!っ帰ってきて!!」
「……ナ、ギ。わっ、、私、私は。私の大切な人を傷つけたくない。」
「ねえ、レイン。」
「近寄らないでっ!!やっぱり私はバケモノだ。最初から、、救いなんてどこにもなかったの。私は、自分とそっくりのもう一人の《《ワタシ》》を殺して、殺して、殺して、殺しまくった!!もう、自分が誰かも分からない、私はもう、自分が本当の私か分からないの!バ ケ モ ノなんだ!!」
「それでも!!あなたはレインだ。私が知ってるレインは、可愛くて、強くて、頭が良くて、少し無愛想だけど、本当は誰にでも優しい。
だってまだ、私があげたヘアピンをちゃんと、してくれてるじゃない。あんたがバケモノとか、そんなの関係ない!アナタは私の知ってるレインだから!その事実は一生変わらない!あなたが、泣いているなら、、私はその涙ごと、あんたを助け出す!!レインは
私の大親友だ!」
(ナギ。あなたは、私の。)
「ナギ…お願い、、私が生きるのを、、私を助けてっ。」
「最初っから!!そのつもり!!」
「おやあ、これは困ったなあ、レイン!!パパの言うことに逆らうのか!!」
その皺皺のじじいは左手でレインの綺麗なシルバーブルーの髪を引っ張り上げた。
瞬間だった。私は無意識にフェンリルから光の光線を放ってそいつの手元にぶち当てた。
「ぐあああああっ!なにが!!」
これまで感じた事のない、私の底から湧き上がってくる。私の中の剥き出しの《《殺意》》。
「おい。じじい。お前、次。唾一滴でもその子に当たってみろ。その皺皺の首が飛ぶぞ?もしお前が生まれ変わって、私とその子の前に現れてみろ? 私はその度にお前を意味もなく、
殺す。」
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