第7特区
第25話 少女とメルヘンワールド
「うーん。やっぱりダメね。私が全力で押してもびくともしないわ。」
「クスッ。」
「あっ、あんた今笑ったでしょう。」
「すみません。フレーム無しで本気で扉を開けようとしてる人は初めて見たもので、取り乱してしまいました。ナギ様。私がお開けします。」
私の弟分はさっきの試験管のゴム栓外して、中の銀色の液体を地面に垂らし始めた。するとそいつは見る見るうちに巨大化して、弟と同じぐらいの身長の人になった。
「キモっ!!何それ!あんたゴースト使いだったの?フレーム使い意外にもそんな人間離れした奴がいるなんて、、、、」
「いえ。この子は僕のフレームですよ。名前はぺーって言います。」
「いやいやいや、どんなフレームよ。」
「説明するのが難しいですが、、この液体の元素は古代文明では ”水銀”と呼ばれていたらしいです。確かに、珍しいですが、まあ慣れてしまえば人形型のフレームと大差ありません。」
顔が怖すぎるのよ。目の所と口の所?だけちょっとくぼみがあって、、、こんな、毒毒しい見た目に銀色のボディ、、まだ昔流行ってたゲームの銀スライムの方がマシ、、、。
「ぺー。お願いします。」
そのペーちゃんは、液状化して、門の本当にごくわずかな隙間から、向こう側へと抜けていった。
そして、内側から門を開けてくれた。
「あんた、意外とできる子ね。褒めて使わす!!」
私はペーに指を刺しながら言い放つ、嬉しそうだ。嬉しすぎて、赤面しすぎて液状化した。そう言う事でしょ。
「とりあえず先に進みましょう。この螺旋階段を降りて、少し行くと違う門があります。」
ウヒョーー!改めて見るとすごいわね。螺旋階段はどうやら上の、階へと繋がっているらしい。でも、下の階は真っ暗過ぎて階段以外が見えない。まるでブラックホール!!ね。にしても円柱型のこの空洞でかいわあ。
「これって、一番下までいけるのかしら?」
「いいえ、地下25階層までしか降りられません。」
「えっ?じゃあなんで、あんな暗いのよ。」
「それはこの下に、フーリエがあるからです。」
出た出た。意味がわからない単語。どうやらそのフーリエとか言うのは光を吸収する石柱で、その集めたパワーを電磁パルス?とか言うのに変換して放出するらしい。それのせいで、光が集められ、下が見えないんだとかどうとか。
とにかく、私と弟分は螺旋階段を降りて、22階層に到達した。多分だけど。
「では、門を開きます。ペー。」
ペーちゃんが門を開いて、私たちはやっと地上に出た!!いや、さらなる地下へと舞い降りた!
「ここが22階層…」
そう、そこは10階層のグレードアップ版というべき、
私が好きなメルヘンワールドだ。
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