第7特区
第18話 少女とアーティファクトフレーム
「そうだったのか。それは悪い事をした。」
「どう言う事?私だけ、全く意味が分からないです。説明お願いしまーーーす。」
「とりあえず、詳細は中で話そう。」
そう言われて私とマシューは中に入っていく。知らない人にこんなについていっていいのだろうか。さっきの豆は私たちの後ろにべったりだ。
「ようこそ、僕らレジスタンスのアジトへ。」
洋館の入り口を潜ると、中央には赤の絨毯が敷かれている。左側と右側に2階へとつづく、アーチ状の階段があって、どことなく歴史の教科書で読んだ、明治時代の洋物のダンス会場みたいだ。
「すごーーい!!ねえねえ!あの、天井の無数のキラキラしてるの何!?」
「ああ、あれはシャンデリアさ。アンティークのまあ、装飾電球みたいな感じだね。」
ふうーん。そう言えばマシュー がいないけど。
「彼なら、タカキが違う部屋に連れていったよ。心配することはない。彼には少し堪えるかもね。」
「はあ、、それでここはどこであなたたちはなんなんですか?っていうか」
「色々と僕も大変でね、まずは自己紹介からしよう。僕の名前はリオン。
リオン シュテルンベルク 星医療教会 第4席 ”理の王” だよ」
「せい、せっ、教会?あのー名前が長すぎ。」
「ハハハっ、ごめんよ。最後のは2つ名の様なものだね。リオンと呼んでくれ。そして、僕は君の力を必要としているんだ。ナギ君。」
「私の力を?」
ってか私、自己紹介したっけ?
「正確には君と君のアーティファクトフレームの力が必要だ。」
「私のアーティファクトフレーム?なんですか?それ。」
「かつての厄災戦、プロメテウスの聖戦で強力な力を発揮し、人類に道を開かせた、フレームのことさ。今、輪の国(リンドレーム)で使われているフレーム技術はアーティファクトフレームを元に設計されたんだ。」
うん。さっぱりわかんない。興味がない。この人急にすごいしゃべるなあ。やっぱり、漫才やらせたら、ずーっと喋れるよ。
「それで、それがどうかしたんですか?」
「君の使っていたフレームは ”フェンリル”と言ってね。人々に自由をもたらしたとされるとても強力なものだったんだ。長らく眠っていたが、君が呼び覚ました。」
「あああ!鉄柱!てか、フェンリルって!やっぱり、私も直感的にあだ名つけちゃって、でも私のフェンリル、もう持ってないです。没収されちゃって、、」
「そうだ。だから取り返しに行こう。」
「ほんとですか!!イヤっホウうう!話解るじゃない、もやし!」
「もっ、もやし? まあいいや。それで、」
バンっ!と大きい扉が開く音がした。
「騙されるなナギ!!そいつは、そいつはあ!!」
「おいっ、動くな!」
マシューはもやしに向かっていって、彼を思いっきり、殴り飛ばした。
マシュー!私が見ない間にどうやら彼は人の顔を無断で殴る暴徒となってました。そんな子に育てた覚えないわよ!!
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