第7特区

Ananclus

第14話 少女とマリア像②

 
 「それは、!!確かにそうだな。さっきから見てない。」

 「確か、軍のある階層って16階層だったわよね、工房局も一緒にあって、カリーナが16層と17層の間にはデカい空洞があって、そこを工房が占めてるとか。

 「そうだな。あそこは一応、中間らしいぞ。」

 「だったら、他の階にもそーいうのがあってもおかしくないと思うわ。例えば、ここと地下4階の中間地点に、3.5階層なんてあったりするかも。」


 *

 私とマシューは休憩した後に崩落した街を色々とさがした。崩れた家の中、酒場、井戸の中、パン屋さんとか他にも。
 でも、、、

 「無いわねええ、なんか隠し階段とか無いの?」

 「無いな。俺も隈なく探したけど、全く手がかりなしだ。どうするよ。」

 「どうするって言われてもなあ、またあのワンちゃんたちが現れる前に、どっかで休みたいんだけど、、とりあえずさっきの教会に戻りましょ。」

 「そうだな、一応あそこならまだ身を隠す程度の障害はある。」

 手掛かりがなく、教会に戻ってきてしまった。このまま、ここにいてもだめだ。

 「てか、上に上がれないの?」

 「あー、上はダメだ。霧が発生してる。」

 「霧?」

 「そうだ。敵のアンドロイドの中に濃度の濃い霧を発生させる奴がいるらしい。蜘蛛型のアンドロイド、だとか。奴らは霧と見えない糸を放って、獲物を捕獲して毒針で殺す。強力な奴らだよ。それが2階層より先にウジャウジャいるって噂だ。俺らの手に負えない。」

 「そう。。。」
 マリア様も私たちを嘆いていくれてるのかしら、首から上が無いけど。ん?なんかおかしく無いかマリア様。

 「ねえ、マシュー。あのマリア像って昔からあったの?」

 「ああ、昔からああやって、俺たちを見守ってくれてる。」

 「なんか、変じゃ無い?」

 「変?そんな、いや。確かに変だ。どう見ても胴体と腕が合ってない。」

 「そう、それよ!!右腕が教本を読んでない!あんな、右腕が忍者走りみたいになってるなんて、誰かの悪戯?」

 「例えがよくわからんけど、おかしいな。調べてみるか。」

 私たちはマリア様を調べることになった。

 「おい、この音!!」

 「ええ、風だわ。下から吹いてるみたいだけど。あーもう面倒ね!ごめん!でも私、神様とか信じてないから!」

 「あっ、お前それは罰当たりだぞ!!」

 「セット、出力安定、相互リンク接続!!うおりゃアアア!」

 剣型のフレームとリンクしてマリア様もろともバット殴りでぶっ壊した。下から、ブチ壊れたマリア様のいた場所から、

 「ビンゴ!!地下へ続く階段だわこれ!!」

 
 

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