第7特区

Ananclus

第7話 少女と地下3層の冒険②

 
 「あれ?てかマシューはさあ、居なくなっても誰も心配しないわけ?」

 「ああ。それなら。抜いてきたからな。マイクロチップ。」

 「マイクロチップを抜いたって、あんたそれは国民を辞めた!って言うの?あんた、ホントーにバカでしょ!」

 「そんぐらいしねえと、国を抜けられないだろう。まあ、1日ぐらいは俺のことを探し回るやつとかいるかもしれないけど、俺の国民のデータが消えたあとは、俺は抜け人になるからな。」

 「ヌケニン?昔やっってたパチットモンスター、略して ”パチモン” にそんなキャラいたような気がするなあ。抜け殻のセミみたいな。私の手持ちだったわ」

 「そうだ。まあ、お前のよくわかんない例えは理解できないけど、つまり国を抜けるんだよ。もう立派な犯罪者だ。」

 そんな事で犯罪者扱いになるのか!やっぱあの国は本当に堅いな!めんどくさ!てかマシューそれってあんた。うん。もう私たち、犯罪者なのか、、、田舎の時もバカなことやってたけど、牢屋とかに入れらてたことはなかったなあ。


 
「だいぶ、歩いたわね。てか、やっぱり整備されてない道とかを歩くのって中々きついわね。」

 「そうだな。で、なんで俺がお前を背負ってるんだ?」

 「だってえ、もう足がパンパンだし、浮腫んできちゃった。まあ、頑張りたまえよ少年。少年の背中には今、守らなければならないセミロングの黒髪美少女が乗っているのだよ。」

 「んなこと言われても。こっちもきついんだよ。あっ!!」

 「痛いっ!勝手に落とすなあ!」

 「俺がフレームを動かしてそれに乗ればいいんだ!」

 いやいやひとりで発案して、勝手に納得するなよ!と思ったけど確かにそれだと私は楽だし、マシューも楽なのかしら?てか、フェンリルでそれっぽいの私やってたしね。マシューが時代に追いついたか。

 

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品