第7特区

Ananclus

第42話 少女と初任務②

 
カリーナ。お願いだから、無事でいて。私の、お姉ちゃん。この世界で私に色々教えてくれた、優しい人。あんな強くて優しい女性が、

 「ナギ!避けて!!」

 「ほえっ??」

 何だこれ、時間がすごいゆっくり。何だ、何秒、何分経った、あれ、黒い何かが私の目の前に、何これ。すごいゆっくりだもん。

 バコンッ!!黒いその球体はレインの体を、、、

 「っツああああアアア!!」

 「レイン?、、、レイン!!」

 レインが私を庇って、私がボーっと、してるから!くそ!!特に外傷はない、けど凄く苦しんでる。 

 「レイン!!大丈夫!しっかりして!」

 「ううっ、何かが私を。ゲホッ」

 レインが吐血した。彼女の血が、、抱きかかえていた私の腕に。今の私にはそれは、、やめて、。頭がショートしそうになる。いやだ、だめ、

 「レイン!!だめ、絶対に助けるから!!今すぐ医療施設に連れてくから!!」

 「だっ、ダメ。こ れ は  私の責任 です。うううっ、はあっはあっ。

 わたし、たちの任務はここを死守するこ、と。隊長として、離脱は」

 「だめ!任務より、あなたの命の方が何倍も大切なの!大事なの!放棄したっていい!」

 「だっ、め。こ こでわたし達が 離脱し た ら、おお ぜいが死んじゃう。 おっ、願いです。ナギ。わ、わた ちの 使命を」

 あああ嫌だ、レイン。だめ。そんな置いて行かないで。カリーナの次にあなたまで、失ったら、私は!!

 「おいっ、!!何ボサッとしてんだよ!くそ女!敵だよ!敵のアンドロイドだ!あの数はやべええええ!俺は、あーくそ!ああ!これだから嫌なんだよ!!知るか!くそが!」

 「あっ、パーク!パーク!」

 「何してんのよ!あの!逃げんじゃないわよ!」

 「僕はパークをおう!他のみんなで敵を足止めしといて!」

 「ちょっと、待ちなさいよ!!!わたしだって、怖いわよ。」


 敵?敵だよ。敵はどこだ。あー、さっきわたしが殴ったサルは消えた。

 それを追うように、二枚目きざ男も消えた。私の正面で毛穴ブスが失禁して、へたり込んでる。デカブツのおっさんは、隠れてる。

 何だよこれ、んだ。わたしはこんな、浅いクソみたいな連中に囲まれてたのか。


 ***

 ”俺がいる戦場では誰一人死なせない。例え、俺が死んでも。俺は人を救う選択をする。”

 「何で?あんなクズ共救う価値あんのかよ。」

 ”人の命は平等だ。不平等なのは、この世界だよ。そうだろ。それが嫌なら、お前がこの不平等な世界を変えろ 久里間 薙。”

 「あーくそったれだよ。変えてやるよ。おい。フェンリル起きろ。わたしを使え。わたしはどうなってもいい。その代わり、

 ゼ ン ブ コ ワ セ」

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