第7特区
第36話 少女と初の候補生演習②
その後に行われる、演習のために軍のドーム城とか言う施設にやってきた。
「うわあーーここがそのドームかあ!!」
天井が円状になってて、いつかのテレビで見た東京にある野球場にそっくりだ!
「すっげえなあ、貴族領でもこんな人工的な建築物なかなかにないぞ。」
「諸君らは今から、三方向のゲートに別れてもらう。それと、ゲートに着き次第、このゴーグルを身につけてもらう。」
何だろう、このゴーグル?昔のCMで見たVRのゴーグルっぽいけど。私たちはゲート地点についた、一体全体ただのドームに適当な長方形とか正方形の障害物があるだけだ。
「いいですか、みなさん。私が、今作戦では隊長を務めさせていただきます。ゴーグルを着用しましたら、私の指示にしたがってください。そのまま、ゴール地点を目指します。」
「はーーい!ほら、エマも他のみんなも!」
「はいはい。」
私たちはゲート地点について、ゴーグルを付けた。そしたら、
「うっわ何これ!!ここって、本当に工場みたいな!」
蒸気が何本もの煙突から出ていて、私は本当に工場にいるみたいな感覚になっている。でかいコンテナの入り口だ。こんな、技術があるなんて!!さすがに軍の施設!!
「良いですか、まずは、内部に侵入する前に。あっ、ちょっと!」
「ハアア?下民の命令なんか誰が聞くかよ、俺らは好きなようにやるぜ?いこうぜみんな」
「賛成!さっ、アキトも。」
「ちょっと待ってよ!二人共〜!」
「なっ、何よあいつら!レインの指示を無視して、勝手に中に入ってっちゃったわよ!!本当ーにもう!」
「だが、まあ俺も好きにやらせてもらう。悪いな。」
そう言うとゴルドルフも消えていった。
「えええ、ちょい待ち!まじか!もう、ほんっとうに貴族は嫌い!!」
「これで良いんです、ナギ。今のところは。私の作戦の内です。」
「だって、みんな勝手に奥に進んじゃって、私たち完全に出遅れちゃってるよ!中に行かないと!」
「いいえ、私たちはまだ、中には入りません。この任務、確実に私達が成功させます。」
そう言ったレインの表情は可愛すぎた。
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