最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第342話 S級の依頼
「それでガトリンって人が受けるはずだったS級の依頼ってどんな依頼なんですか?」
俺は冒険者ギルドの女性職員さんに訊ねた。
「えっと、とりあえずギルドの中に戻って話したいのですがよろしいですか?」
「ああ、はい」
女性職員さんにうながされるまま俺たちはギルドの中に入っていく。
カウンターにつくと、
「依頼というのはこれなんです」
一枚の依頼書を手渡された。
それを読むとそこには赤文字で[機密事項]とだけ書かれている。
「なんですか、これ?」
「実は今回の依頼は非常にデリケートなものでして引き受けてくださった冒険者様にしか内容は伝えられないんです。それなのでわたしたちも詳しい内容は知らされてはおりません。ただ待ち合わせの時間と場所を指定されているだけでしてそれをわたしたちはS級の冒険者様に伝えるだけなのです」
「依頼主もわからないんですか?」
「はい、知らされてはおりません。おそらくですがかなり上の方の偉い方が関係しているのではないかと……」
「そうですか」
小声で話す女性職員さんにそう返すと俺は後ろを振り向いた。
「だそうだぞ。この依頼本当に受けるのか?」
「もっちろん」
「はい」
「当然だ」
ローレルたち三人の答えは一致していた。
俺はなんか面倒くさそうで正直気が進まないのだがガトリンを気絶させてしまったのはほかでもなく俺なので強くは言い出せない。
「わかったよ……じゃあどこへ行けばいいんですか?」
女性職員さんに向き直ると、
「約束ではあと十分後にロンド橋の上で待ち合わせということになっております。報酬の方は直接依頼主様からお聞きになってください」
説明してくれた。
「わかりました。じゃあ行ってきますね」
「よろしくお願いいたします」
こうして俺たちはエルムンドの町を出てロンド橋とやらに向かうのだった。
☆ ☆ ☆
「依頼主も依頼内容も明かせないって一体どんな依頼かしら? きっと報酬も桁違いに違いないわよね~」
鼻歌まじりにそんなことを言いながら前を歩くローレル。
「どうでもいいけど道わかってるのか?」
「わかってるわよ、うっさいわね。せっかくいい気分でいるんだから話しかけないでよねっ」
機嫌がいいのか悪いのか怒鳴られてしまう。
「勇者様、ロンド橋というのはあの橋のことですよ」
ビアンキが遠くの方を指差した。
ビアンキの指差す方には大きな川をつなぐ赤い大きな橋があった。
「あー、あれか」
「ん? 橋の上に馬車があるぞ。周りには男たちがいるな」
エライザが目を細める。
「エライザ、あんな遠くがよく見えるな。俺には豆粒みたいにしか見えないぞ」
「そんなことよりただ事じゃなさそうだ。急いだほうがいいかもな」
エライザはそう言うと駆け出した。
「あ、エライザっ」
「えっ、何、どうしたのっ」
「待って、エライザっ」
俺とローレルとビアンキもエライザのあとを追って走り出す。
走っていると段々と橋の上の様子が見えてきた。
立派な馬車を剣を持った男たちが取り囲んでいる。
御者のおじいさんは男たちに引きずり下ろされていた。
「さっさと鍵を開けやがれっ! このじいさんがどうなってもいいのかっ!」
剣を持った一人の男がおじいさんに剣を向ける。
「姫様っ、開けてはなりませんぞっ」
おじいさんが馬車に向かって叫んだ。
姫様?
とそこへエライザが一足早くたどり着いた。
「なんだてめぇはっ!」
「死にたい奴はかかってこいっ」
エライザは剣を抜くと男たちの持っていた剣を次々とはじき飛ばしていく。
武器を失った男たちのもとに俺たちも追いついた。
それを見て男たちは、
「くそっ、引き上げるぞっ!」
一斉に去っていった。
「あ、危ないところをどうもありがとうございました」
おじいさんがエライザに礼を言う。
「いや。それよりもしかしてS級の冒険者に依頼を頼んだのはお前たちか?」
明らかに年上のおじいさんに向かってお前って……。
ローレルもエライザも言葉遣いがなってないんだからな、まったく。
「は、はい。ということはあなた方が依頼を引き受けてくれたS級の冒険者の方たちですか?」
顔をぱあっと明るくさせるおじいさん。
「いいえ、ちょっと違うわ。あたしたちが依頼を受けたことはその通りだけどあたしたちはS級の冒険者じゃないの」
「え、そ、それはどういうことでしょうか?」
おじいさんはローレルの言葉で一転不安な表情になる。
「私たちは訳あってS級の冒険者の方の代理としてやってまいりました。ですがこちらの勇者様はS級以上の実力がありますから心配しないでください」
ビアンキが言うがおじいさんは「勇者……様?」とあまりよく理解できていない様子。
とその時だった。
馬車の中からガチャっと音がしたかと思うと扉がバーンと開け放たれた。
そして、
「来るのが遅いのじゃっ! この無礼者どもがっ!」
可愛らしい声とともに馬車の中から幼女が姿を見せたのだった。
俺は冒険者ギルドの女性職員さんに訊ねた。
「えっと、とりあえずギルドの中に戻って話したいのですがよろしいですか?」
「ああ、はい」
女性職員さんにうながされるまま俺たちはギルドの中に入っていく。
カウンターにつくと、
「依頼というのはこれなんです」
一枚の依頼書を手渡された。
それを読むとそこには赤文字で[機密事項]とだけ書かれている。
「なんですか、これ?」
「実は今回の依頼は非常にデリケートなものでして引き受けてくださった冒険者様にしか内容は伝えられないんです。それなのでわたしたちも詳しい内容は知らされてはおりません。ただ待ち合わせの時間と場所を指定されているだけでしてそれをわたしたちはS級の冒険者様に伝えるだけなのです」
「依頼主もわからないんですか?」
「はい、知らされてはおりません。おそらくですがかなり上の方の偉い方が関係しているのではないかと……」
「そうですか」
小声で話す女性職員さんにそう返すと俺は後ろを振り向いた。
「だそうだぞ。この依頼本当に受けるのか?」
「もっちろん」
「はい」
「当然だ」
ローレルたち三人の答えは一致していた。
俺はなんか面倒くさそうで正直気が進まないのだがガトリンを気絶させてしまったのはほかでもなく俺なので強くは言い出せない。
「わかったよ……じゃあどこへ行けばいいんですか?」
女性職員さんに向き直ると、
「約束ではあと十分後にロンド橋の上で待ち合わせということになっております。報酬の方は直接依頼主様からお聞きになってください」
説明してくれた。
「わかりました。じゃあ行ってきますね」
「よろしくお願いいたします」
こうして俺たちはエルムンドの町を出てロンド橋とやらに向かうのだった。
☆ ☆ ☆
「依頼主も依頼内容も明かせないって一体どんな依頼かしら? きっと報酬も桁違いに違いないわよね~」
鼻歌まじりにそんなことを言いながら前を歩くローレル。
「どうでもいいけど道わかってるのか?」
「わかってるわよ、うっさいわね。せっかくいい気分でいるんだから話しかけないでよねっ」
機嫌がいいのか悪いのか怒鳴られてしまう。
「勇者様、ロンド橋というのはあの橋のことですよ」
ビアンキが遠くの方を指差した。
ビアンキの指差す方には大きな川をつなぐ赤い大きな橋があった。
「あー、あれか」
「ん? 橋の上に馬車があるぞ。周りには男たちがいるな」
エライザが目を細める。
「エライザ、あんな遠くがよく見えるな。俺には豆粒みたいにしか見えないぞ」
「そんなことよりただ事じゃなさそうだ。急いだほうがいいかもな」
エライザはそう言うと駆け出した。
「あ、エライザっ」
「えっ、何、どうしたのっ」
「待って、エライザっ」
俺とローレルとビアンキもエライザのあとを追って走り出す。
走っていると段々と橋の上の様子が見えてきた。
立派な馬車を剣を持った男たちが取り囲んでいる。
御者のおじいさんは男たちに引きずり下ろされていた。
「さっさと鍵を開けやがれっ! このじいさんがどうなってもいいのかっ!」
剣を持った一人の男がおじいさんに剣を向ける。
「姫様っ、開けてはなりませんぞっ」
おじいさんが馬車に向かって叫んだ。
姫様?
とそこへエライザが一足早くたどり着いた。
「なんだてめぇはっ!」
「死にたい奴はかかってこいっ」
エライザは剣を抜くと男たちの持っていた剣を次々とはじき飛ばしていく。
武器を失った男たちのもとに俺たちも追いついた。
それを見て男たちは、
「くそっ、引き上げるぞっ!」
一斉に去っていった。
「あ、危ないところをどうもありがとうございました」
おじいさんがエライザに礼を言う。
「いや。それよりもしかしてS級の冒険者に依頼を頼んだのはお前たちか?」
明らかに年上のおじいさんに向かってお前って……。
ローレルもエライザも言葉遣いがなってないんだからな、まったく。
「は、はい。ということはあなた方が依頼を引き受けてくれたS級の冒険者の方たちですか?」
顔をぱあっと明るくさせるおじいさん。
「いいえ、ちょっと違うわ。あたしたちが依頼を受けたことはその通りだけどあたしたちはS級の冒険者じゃないの」
「え、そ、それはどういうことでしょうか?」
おじいさんはローレルの言葉で一転不安な表情になる。
「私たちは訳あってS級の冒険者の方の代理としてやってまいりました。ですがこちらの勇者様はS級以上の実力がありますから心配しないでください」
ビアンキが言うがおじいさんは「勇者……様?」とあまりよく理解できていない様子。
とその時だった。
馬車の中からガチャっと音がしたかと思うと扉がバーンと開け放たれた。
そして、
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