最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第341話 S級
「さ~て、今日はどんな依頼があるかしらね~」
ローレルはスキップしつつ冒険者ギルドに入っていく。
俺とビアンキとエライザもローレルに続いて中に入る。
するといつもとはギルド内の雰囲気が違っていた。
ピリピリとした緊張感が漂っている。
「な~に? どうかしたの?」
ローレルが近くにいた女性の職員さんに話しかけた。
「は、はい。今、S級の冒険者様であるガトリン様があちらにいらっしゃってまして……」
女性の職員さんはカウンターの方に小さく手を向ける。
「ガトリン? 聞いたことないわね。あんた、ある?」
「いや、ないけど」
というこのローレルと俺の会話が耳に入ったようでカウンターにいた一人の男がこっちをぎろっとにらみつけた。
「ああっ? 誰だっ、今オレ様のことを知らないとかほざいた奴はっ?」
察するにこの男がガトリンなのだろう。
「てめぇかっ?」
「い、いえ、違いますっ」
「なら、てめぇかっ?」
「い、いや、あいつらですっ」
詰め寄られた冒険者が震える手で俺とローレルを指差す。
「てめぇらか、ガキどもっ」
ガトリンは俺とローレルと向かい合った。
でかいな……エライザくらいありそうだ。
見上げていると、
「だったらなんだっていうの。知らないから知らないって言っただけでしょ」
ローレルがガトリンに対して喋り出す。
「S級の冒険者のくせに器がちっちゃいわね。あんたもそう思うでしょ? サクラ」
「えっ、俺?」
またしても話を振られる俺。
「ま、まあそうだなぁ……」
「なんだとてめぇっ! もう許さねぇ、表に出やがれっ!」
するとガトリンはローレルが女だからか俺に怒りをぶつけてきた。
「表にって……俺があんたと戦うってことか?」
「そう言ってるだろ、ボケがっ! さっさとついてこいっ! 今さら謝っても遅ぇからなっ!」
怒り心頭に発しているガトリンがガニ股でのっしのっしと歩いていく。
俺はローレルに顔を向けるがこの事態を引き起こした張本人のローレルは知らん顔をしていた。
はぁ~。
俺は仕方なくガトリンについてギルドの外に出ていく。
☆ ☆ ☆
「ここなら思いっきりやれるぜっ! オレ様はS級だ、だからハンデとして魔法は使わないでやるっ。それでも象と蟻の対決に違いはないがなっ!」
「はいはい……」
俺とガトリンの周りを冒険者たちが少し離れて見守っている。
その中にはローレルやビアンキやエライザの姿もあるが微塵も心配している様子はない。
むしろローレルとエライザは楽しそうにすらしていた。
「オレ様はさっき受けたばかりの依頼が待ってるんでな、遊んでやる時間はないぜっ。速攻で気絶させてやるっ!」
ガトリンがほえる。
唾が飛ぶからあまり大口を開けないでほしいのだが。
「じゃあいくぞっ! スキル、鋼鉄化っ!」
叫んだガトリンの体が直後鋼鉄に変化した。
「おおっ。出たぞっ!」
「あれがガトリンさんの十八番、鋼鉄化のスキルだっ」
「あれを出して負けたことはないっていう攻防一体型の必殺スキルだっ」
「この一撃で終わりだっ!」
ガトリンが俺に向かってこぶしを繰り出した。
ガツンと俺のひたいにパンチが炸裂する。
が俺はびくともしない。
「ぐぐっ……ど、どういうことだっ!? なぜ、効かないっ!」
なんだ……S級っていってもこの程度なのか。
だったらこっちも手加減しないとまずいな。
「スキル、峰打ちっ」
俺は小さく唱えるとガトリンのお腹を殴りつけた。
その瞬間ガトリンの鋼鉄化が破れ「ぐああぁっ……!」と後ろに吹っ飛ぶ。
「お、おい……ガトリンさんが負けたぞ」
「どうなってるんだ……?」
「相手はS級だぞ……」
「あいつ何者なんだ……?」
地面に倒れてぴくりともしないガトリンを見て周りにいた冒険者たちが口々に騒ぎ出す。
もっと手加減した方がよかったかな、などと思っているとローレルたちが近寄ってきて、
「あー、すっきりしたわー」
と笑いながら言った。
するとその時冒険者ギルドの女性職員さんが倒れているガトリンを確認して、
「ああ、どうしましょうっ」
と声を上げる。
俺は気になってその女性職員さんに駆け寄った。
もしかして死んでないよな……?
不安な気持ちを抑えつつ女性職員さんに訊ねる。
「あの、どうしました?」
「あ、じ、実はガトリン様に急ぎの依頼をお願いしていたのですがガトリン様が気絶してしまっていてどうしたらいいか……」
困り顔を俺に向けた。
「依頼ですか……?」
「はい。S級の依頼なので代わりの冒険者様を探すといってもそう簡単にはみつかりませんし……」
あ~……面倒なことになりそうな予感。
「あたしたちならその依頼代わりに引き受けてあげてもいいわよっ」
ローレルが言い出す。
「S級の依頼ならさぞ報酬もいいんでしょうし」
「で、ですがS級の依頼ですからそれをA級の冒険者様に託すのは少々都合が悪いといいますか……」
「急ぎの依頼なんでしょ。その依頼を潰すことの方が都合が悪いと思うけどね~」
「そ、それはそうですが……」
「何よ、煮え切らないわね。あたしたちに任せなさいって言ってあげてるんだから素直に従えばいいのよっ」
めちゃくちゃなことを言い出す始末。
こういう時ビアンキなら止めてくれるかと思いきやビアンキもエライザも黙って聞いている。
「おい、ビアンキ。いいのか? ローレルが勝手なこと言ってるぞ」
「勇者様。困っている人がいるのなら助けてあげるべきですよ。ローレルの言っていることは間違ってはいません」
そうか?
「おい、エライザはどうなんだ?」
「わたしは一向にかまわないぞ。S級の依頼が出来るのなら鍛錬にもなるしな」
エライザはまあ、そう言うと思っていた。
「で、どうなの? あたしたちに任せるの? 任せないの?」
女性職員さんの立場を知りながら究極の二択を迫るローレル。
「は、はい……わ、わかりました。では代わりに引き受けてください。よろしくお願いいたします」
「そうこなくっちゃ」
こうして俺たちは気絶したガトリンの代わりにS級の依頼を特別に引き受けることになったのだった。
ローレルはスキップしつつ冒険者ギルドに入っていく。
俺とビアンキとエライザもローレルに続いて中に入る。
するといつもとはギルド内の雰囲気が違っていた。
ピリピリとした緊張感が漂っている。
「な~に? どうかしたの?」
ローレルが近くにいた女性の職員さんに話しかけた。
「は、はい。今、S級の冒険者様であるガトリン様があちらにいらっしゃってまして……」
女性の職員さんはカウンターの方に小さく手を向ける。
「ガトリン? 聞いたことないわね。あんた、ある?」
「いや、ないけど」
というこのローレルと俺の会話が耳に入ったようでカウンターにいた一人の男がこっちをぎろっとにらみつけた。
「ああっ? 誰だっ、今オレ様のことを知らないとかほざいた奴はっ?」
察するにこの男がガトリンなのだろう。
「てめぇかっ?」
「い、いえ、違いますっ」
「なら、てめぇかっ?」
「い、いや、あいつらですっ」
詰め寄られた冒険者が震える手で俺とローレルを指差す。
「てめぇらか、ガキどもっ」
ガトリンは俺とローレルと向かい合った。
でかいな……エライザくらいありそうだ。
見上げていると、
「だったらなんだっていうの。知らないから知らないって言っただけでしょ」
ローレルがガトリンに対して喋り出す。
「S級の冒険者のくせに器がちっちゃいわね。あんたもそう思うでしょ? サクラ」
「えっ、俺?」
またしても話を振られる俺。
「ま、まあそうだなぁ……」
「なんだとてめぇっ! もう許さねぇ、表に出やがれっ!」
するとガトリンはローレルが女だからか俺に怒りをぶつけてきた。
「表にって……俺があんたと戦うってことか?」
「そう言ってるだろ、ボケがっ! さっさとついてこいっ! 今さら謝っても遅ぇからなっ!」
怒り心頭に発しているガトリンがガニ股でのっしのっしと歩いていく。
俺はローレルに顔を向けるがこの事態を引き起こした張本人のローレルは知らん顔をしていた。
はぁ~。
俺は仕方なくガトリンについてギルドの外に出ていく。
☆ ☆ ☆
「ここなら思いっきりやれるぜっ! オレ様はS級だ、だからハンデとして魔法は使わないでやるっ。それでも象と蟻の対決に違いはないがなっ!」
「はいはい……」
俺とガトリンの周りを冒険者たちが少し離れて見守っている。
その中にはローレルやビアンキやエライザの姿もあるが微塵も心配している様子はない。
むしろローレルとエライザは楽しそうにすらしていた。
「オレ様はさっき受けたばかりの依頼が待ってるんでな、遊んでやる時間はないぜっ。速攻で気絶させてやるっ!」
ガトリンがほえる。
唾が飛ぶからあまり大口を開けないでほしいのだが。
「じゃあいくぞっ! スキル、鋼鉄化っ!」
叫んだガトリンの体が直後鋼鉄に変化した。
「おおっ。出たぞっ!」
「あれがガトリンさんの十八番、鋼鉄化のスキルだっ」
「あれを出して負けたことはないっていう攻防一体型の必殺スキルだっ」
「この一撃で終わりだっ!」
ガトリンが俺に向かってこぶしを繰り出した。
ガツンと俺のひたいにパンチが炸裂する。
が俺はびくともしない。
「ぐぐっ……ど、どういうことだっ!? なぜ、効かないっ!」
なんだ……S級っていってもこの程度なのか。
だったらこっちも手加減しないとまずいな。
「スキル、峰打ちっ」
俺は小さく唱えるとガトリンのお腹を殴りつけた。
その瞬間ガトリンの鋼鉄化が破れ「ぐああぁっ……!」と後ろに吹っ飛ぶ。
「お、おい……ガトリンさんが負けたぞ」
「どうなってるんだ……?」
「相手はS級だぞ……」
「あいつ何者なんだ……?」
地面に倒れてぴくりともしないガトリンを見て周りにいた冒険者たちが口々に騒ぎ出す。
もっと手加減した方がよかったかな、などと思っているとローレルたちが近寄ってきて、
「あー、すっきりしたわー」
と笑いながら言った。
するとその時冒険者ギルドの女性職員さんが倒れているガトリンを確認して、
「ああ、どうしましょうっ」
と声を上げる。
俺は気になってその女性職員さんに駆け寄った。
もしかして死んでないよな……?
不安な気持ちを抑えつつ女性職員さんに訊ねる。
「あの、どうしました?」
「あ、じ、実はガトリン様に急ぎの依頼をお願いしていたのですがガトリン様が気絶してしまっていてどうしたらいいか……」
困り顔を俺に向けた。
「依頼ですか……?」
「はい。S級の依頼なので代わりの冒険者様を探すといってもそう簡単にはみつかりませんし……」
あ~……面倒なことになりそうな予感。
「あたしたちならその依頼代わりに引き受けてあげてもいいわよっ」
ローレルが言い出す。
「S級の依頼ならさぞ報酬もいいんでしょうし」
「で、ですがS級の依頼ですからそれをA級の冒険者様に託すのは少々都合が悪いといいますか……」
「急ぎの依頼なんでしょ。その依頼を潰すことの方が都合が悪いと思うけどね~」
「そ、それはそうですが……」
「何よ、煮え切らないわね。あたしたちに任せなさいって言ってあげてるんだから素直に従えばいいのよっ」
めちゃくちゃなことを言い出す始末。
こういう時ビアンキなら止めてくれるかと思いきやビアンキもエライザも黙って聞いている。
「おい、ビアンキ。いいのか? ローレルが勝手なこと言ってるぞ」
「勇者様。困っている人がいるのなら助けてあげるべきですよ。ローレルの言っていることは間違ってはいません」
そうか?
「おい、エライザはどうなんだ?」
「わたしは一向にかまわないぞ。S級の依頼が出来るのなら鍛錬にもなるしな」
エライザはまあ、そう言うと思っていた。
「で、どうなの? あたしたちに任せるの? 任せないの?」
女性職員さんの立場を知りながら究極の二択を迫るローレル。
「は、はい……わ、わかりました。では代わりに引き受けてください。よろしくお願いいたします」
「そうこなくっちゃ」
こうして俺たちは気絶したガトリンの代わりにS級の依頼を特別に引き受けることになったのだった。
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