最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第325話 迷いの森
サキュバスたちを見事返り討ちにした俺のもとに、
「勇者様ーっ!」
「おーい、サクラー! いるかー!」
「いたら返事しなさーい!」
ビアンキたちの声が聞こえてきた。
俺はとりあえず声を上げる。
「おーい! こっちだこっちー!」
するとがさがさっと茂みが揺れてそこから「勇者様っ」とビアンキが姿を見せた。
ビアンキの髪の毛には葉っぱが数枚引っかかっている。
そして、
「あっ、あんた無事だったの?」
「世話を焼かせやがって、まったく」
ローレルとエライザもビアンキの後ろから出てきた。
「どうしたんだ? あんたら」
「勇者様のことが心配になって走ってきたのですっ」
「心配?」
「そうよっ。そんでエーデルワイスの奴はどこなの?」
「あー、エーデルワイスさんは実は悪い魔物だったから倒しちゃったぞ」
「倒しただと? ふっ、ふふっ……お前という奴は」
ビアンキたち三人は気が抜けたように「ふぅ~」と息を吐く。
「なんだよ、みんなして」
「私たちエーデルワイスさんと勇者様が出ていったあとしばらくしてからエーデルワイスさんのお母様のことが気になって奥の部屋に様子を見にうかがったのです。そうしたらお母様はおろか誰もいなくて人が生活している様子さえまるでなかったのです」
「だからあたしたちエーデルワイスにはめられたのかもって思って――」
「俺が心配になって走って助けに来てくれたってわけか」
「べ、別に心配してたのはビアンキだけであたしとエライザはビアンキが心配だからついてきただけだからねっ。勘違いしないでよねっ」
「まったくもってその通りだ。お前の心配なんか一ミリもしていないからな」
ローレルとエライザはそう口にしたが少し息が上がっているところを見ると必死になって走ってきてくれたんだなとつい顔がほころぶ。
それが俺のためではなくビアンキのためだったとしてもだ。
「あ~あ、これで今回の依頼も失敗ね。あんたのせいだからね、もうっ」
「別に俺は悪くないだろ。不可抗力だ」
「ローレル、勇者様が無事だったのだからいいじゃない。ね」
「まあ、ビアンキがそう言うならいいけどさ……」
ローレルは常に俺に厳しくビアンキには甘い。
いつものことだから気にもしないがな。
「今日はもう遅い。とりあえずエルムンドの町に戻って休むとしよう」
「ああ、そうだな」
「そうね」
「そうしましょう」
エライザの提案にローレルとビアンキも賛同する。
「……って帰り道はどっちだったっけ?」
先頭を歩き出そうとしたローレルが振り返った。
「……」
「……」
「……」
誰も返事をしなかった。
☆ ☆ ☆
「どうすんのっ。迷いの森で本当に迷子になっちゃったわよ、あたしたちっ」
「ど、どうしましょう……」
「ふーむ、まいったな。今日は雲で隠れて月も星も見えないしな」
「あんたのせいよ、なんとかしなさいっ」
「また俺かよっ」
ローレルに背中をどつかれる。
「仕方ないな。俺が飛翔魔法であんたらを連れて森から出てやるよ。それでいいだろ」
「あっそっか。あんたそんな魔法も使えたんだったわね」
「じゃあ最初は誰にする?」
「全員一度には無理なの?」
「無茶言うなよ」
全員分の体重を支えるくらいはなんともないが三人を一度に抱えることは出来ない。
ここは一人ずつ運ぶしかないだろう。
「それなら最初はビアンキだな」
エライザが言う。
「うんっ。あたしもそれでいいわよ」
とローレルも続いた。
「え、いいの? 私が最初で」
「ああ。で次がローレル。最後はわたしでいい。わたしなら森の中で魔物が何匹襲ってこようが問題ないからな」
「ありがとう、エライザ。ローレル」
三人の意見がまとまったようなので俺はまずビアンキを運ぶことにした。
俺はビアンキを軽々とお姫様抱っこする。
「じゃあ行くぞ」
「は、はい。お願いします」
「スキル、飛翔魔法ランク10っ」
☆ ☆ ☆
このあとビアンキを森の外に運んだ俺はそのまま森の中に戻って今度はローレルを抱っこする。
ビアンキも軽かったがローレルはさらに軽い。まったく重さを感じなかった。
「どこ触ってんのよっ」と口うるさくなければもっとよかったのだが。
さらに続けてエライザも抱き上げると俺は夜空に飛び上がった。
エライザもローレルのように何かしら文句を言うかと思っていたがそんなことはなく、俺に抱きかかえられている間ずっと無言だった。
そうして四人合流すると俺たちはエルムンドの町へと歩いて戻るのだった。
「勇者様ーっ!」
「おーい、サクラー! いるかー!」
「いたら返事しなさーい!」
ビアンキたちの声が聞こえてきた。
俺はとりあえず声を上げる。
「おーい! こっちだこっちー!」
するとがさがさっと茂みが揺れてそこから「勇者様っ」とビアンキが姿を見せた。
ビアンキの髪の毛には葉っぱが数枚引っかかっている。
そして、
「あっ、あんた無事だったの?」
「世話を焼かせやがって、まったく」
ローレルとエライザもビアンキの後ろから出てきた。
「どうしたんだ? あんたら」
「勇者様のことが心配になって走ってきたのですっ」
「心配?」
「そうよっ。そんでエーデルワイスの奴はどこなの?」
「あー、エーデルワイスさんは実は悪い魔物だったから倒しちゃったぞ」
「倒しただと? ふっ、ふふっ……お前という奴は」
ビアンキたち三人は気が抜けたように「ふぅ~」と息を吐く。
「なんだよ、みんなして」
「私たちエーデルワイスさんと勇者様が出ていったあとしばらくしてからエーデルワイスさんのお母様のことが気になって奥の部屋に様子を見にうかがったのです。そうしたらお母様はおろか誰もいなくて人が生活している様子さえまるでなかったのです」
「だからあたしたちエーデルワイスにはめられたのかもって思って――」
「俺が心配になって走って助けに来てくれたってわけか」
「べ、別に心配してたのはビアンキだけであたしとエライザはビアンキが心配だからついてきただけだからねっ。勘違いしないでよねっ」
「まったくもってその通りだ。お前の心配なんか一ミリもしていないからな」
ローレルとエライザはそう口にしたが少し息が上がっているところを見ると必死になって走ってきてくれたんだなとつい顔がほころぶ。
それが俺のためではなくビアンキのためだったとしてもだ。
「あ~あ、これで今回の依頼も失敗ね。あんたのせいだからね、もうっ」
「別に俺は悪くないだろ。不可抗力だ」
「ローレル、勇者様が無事だったのだからいいじゃない。ね」
「まあ、ビアンキがそう言うならいいけどさ……」
ローレルは常に俺に厳しくビアンキには甘い。
いつものことだから気にもしないがな。
「今日はもう遅い。とりあえずエルムンドの町に戻って休むとしよう」
「ああ、そうだな」
「そうね」
「そうしましょう」
エライザの提案にローレルとビアンキも賛同する。
「……って帰り道はどっちだったっけ?」
先頭を歩き出そうとしたローレルが振り返った。
「……」
「……」
「……」
誰も返事をしなかった。
☆ ☆ ☆
「どうすんのっ。迷いの森で本当に迷子になっちゃったわよ、あたしたちっ」
「ど、どうしましょう……」
「ふーむ、まいったな。今日は雲で隠れて月も星も見えないしな」
「あんたのせいよ、なんとかしなさいっ」
「また俺かよっ」
ローレルに背中をどつかれる。
「仕方ないな。俺が飛翔魔法であんたらを連れて森から出てやるよ。それでいいだろ」
「あっそっか。あんたそんな魔法も使えたんだったわね」
「じゃあ最初は誰にする?」
「全員一度には無理なの?」
「無茶言うなよ」
全員分の体重を支えるくらいはなんともないが三人を一度に抱えることは出来ない。
ここは一人ずつ運ぶしかないだろう。
「それなら最初はビアンキだな」
エライザが言う。
「うんっ。あたしもそれでいいわよ」
とローレルも続いた。
「え、いいの? 私が最初で」
「ああ。で次がローレル。最後はわたしでいい。わたしなら森の中で魔物が何匹襲ってこようが問題ないからな」
「ありがとう、エライザ。ローレル」
三人の意見がまとまったようなので俺はまずビアンキを運ぶことにした。
俺はビアンキを軽々とお姫様抱っこする。
「じゃあ行くぞ」
「は、はい。お願いします」
「スキル、飛翔魔法ランク10っ」
☆ ☆ ☆
このあとビアンキを森の外に運んだ俺はそのまま森の中に戻って今度はローレルを抱っこする。
ビアンキも軽かったがローレルはさらに軽い。まったく重さを感じなかった。
「どこ触ってんのよっ」と口うるさくなければもっとよかったのだが。
さらに続けてエライザも抱き上げると俺は夜空に飛び上がった。
エライザもローレルのように何かしら文句を言うかと思っていたがそんなことはなく、俺に抱きかかえられている間ずっと無言だった。
そうして四人合流すると俺たちはエルムンドの町へと歩いて戻るのだった。
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