最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第321話 ンゴボゴさん
「え……誰?」
「わたしの壺から汚い手をどけるっぽ!」
ローレルに近寄っていくとその小太りなおじさんがローレルの手を持っていた扇子でぱちんとはたいた。
「痛っ、なにすんのよっ」
「それはこっちのセリフっぽ。その壺は金貨一万枚の価値があるっぽ、お前がたやすく触れていい代物ではないっぽ!」
「金貨一万枚っ!? ――っていうかあんた誰よっ?」
「わたしは依頼主のンゴボゴだっぽ。つまりお前らの雇用主のようなものだっぽ。だから敬語を使えっぽ!」
小太りなおじさんは依頼主のンゴボゴさんだったようだ。
「わたしにたてつくと依頼料は払わないっぽ」
「うぐ……」
依頼料を払わないと言われローレルは押し黙る。
「ンゴボゴさん、失礼いたしました。仲間の非礼をお許しください」
ビアンキがローレルの前に出てンゴボゴさんに頭を下げた。
「お前はなかなか見どころがありそうだっぽ。お前に免じて今回だけは許してやるっぽ」
「ありがとうございます」
ビアンキは見惚れるような笑顔を作ってみせる。
ローレルは仏頂面のままその様子をただ黙って見ていた。
ンゴボゴさんってなんか横柄な人だなぁ……と思っているとエライザも俺と同じように感じたのだろう憮然とした表情を浮かべている。
おいおい、仮にも相手は依頼主だぞ。
キレるなよエライザ。
☆ ☆ ☆
ンゴボゴさんはゆったりとしたソファに腰かけると俺たちを無遠慮に眺め出した。
「お前ら、A級の冒険者には見えないっぽ。弱そうだっぽ」
「だったら試してみるか?」
エライザが剣に手をかける。
「な、なんだっぽっ。わたしは依頼主だっぽ!」
「まあまあ、エライザ。押さえて押さえて」
小声でエライザをなだめるローレル。
よほど金貨百枚が欲しいんだな。
「こんなことなら傭兵を雇った方がよかったかもしれないっぽ」
「ンゴボゴさん。私たちは冒険者ギルドに認められたA級の冒険者ですから安心してお任せください」
「ふむ、まあいいっぽ。では依頼内容を一応確認しておくっぽ。わたしの荷馬車が小汚い盗賊に襲われたっぽ。お前らはその盗賊を生かしたまま捕まえてわたしに引き渡すっぽ」
「すいません、なんで警備隊に引き渡すとかじゃなくってンゴボゴさんに引き渡すんですか?」
俺は訊ねてみた。
「わたしの商品を狙った罰を与えてやるに決まってるっぽ。警備隊にはそれから引き渡せばいいっぽ」
要は私刑を与えるってことだよな。
まあ、相手は盗賊だからどうでもいいけどさ。
「ンゴボゴさん、それはさすがに――」
「まあまあ、ビアンキ」
今度は反論しようとしたビアンキの口をふさぐローレル。
「今から十分後に荷馬車を出発させるっぽ。前回盗賊に襲われたルートをあえてもう一度通ってお前らはそいつらを捕まえるっぽ。ちっちゃいお前……」
「あたしはローレルよ」
「名前なんかどうせ憶える気はないから言わんでいいっぽ。ちっちゃいお前が馬を走らせるっぽ。お前が一番弱そうだっぽ」
「は、はあ……」
ローレルは奥歯をぎしぎしいわせながらンゴボゴさんの無礼な態度に耐えていた。
そこまでしてお金が欲しいとは……ある意味尊敬する。
「さあ、わかったならさっさと行くっぽ!」
ぱんぱんと手を叩くンゴボゴさんにうながされ俺たちは荷馬車の置いてある倉庫へと向かった。
☆ ☆ ☆
「くっそー、なんなのあいつ。めちゃくちゃ嫌な奴だったわっ」
「同感だな」
「私もあまり好きにはなれません」
倉庫に向かう途中三人はンゴボゴさんについて愚痴をこぼしていた。
「あいつ絶対みんなから嫌われてるわね」
主に文句を言っていたのはローレルだった。
「あームカつくっ」
「なあ、ローレル。だったら今回の依頼断ればよかったんじゃないか?」
「はぁ? あんたバカなのっ? 金貨百枚の依頼をみすみす見逃せっていうの、冗談じゃないわっ。盗賊退治なんて簡単な依頼、ほかの冒険者に渡してたまるかっていうのよっ」
ローレルは俺に向かって砂を蹴り上げる。
「おい、俺に八つ当たりすんな」
そうこうしていると指示された倉庫に到着した。
「じゃああたしが馬を走らせるからみんなは荷台に隠れててっ」
「はいよ」
「ええ」
「ああ」
こうして俺たちは指示されたルート通りに荷馬車を走らせるのだった。
「わたしの壺から汚い手をどけるっぽ!」
ローレルに近寄っていくとその小太りなおじさんがローレルの手を持っていた扇子でぱちんとはたいた。
「痛っ、なにすんのよっ」
「それはこっちのセリフっぽ。その壺は金貨一万枚の価値があるっぽ、お前がたやすく触れていい代物ではないっぽ!」
「金貨一万枚っ!? ――っていうかあんた誰よっ?」
「わたしは依頼主のンゴボゴだっぽ。つまりお前らの雇用主のようなものだっぽ。だから敬語を使えっぽ!」
小太りなおじさんは依頼主のンゴボゴさんだったようだ。
「わたしにたてつくと依頼料は払わないっぽ」
「うぐ……」
依頼料を払わないと言われローレルは押し黙る。
「ンゴボゴさん、失礼いたしました。仲間の非礼をお許しください」
ビアンキがローレルの前に出てンゴボゴさんに頭を下げた。
「お前はなかなか見どころがありそうだっぽ。お前に免じて今回だけは許してやるっぽ」
「ありがとうございます」
ビアンキは見惚れるような笑顔を作ってみせる。
ローレルは仏頂面のままその様子をただ黙って見ていた。
ンゴボゴさんってなんか横柄な人だなぁ……と思っているとエライザも俺と同じように感じたのだろう憮然とした表情を浮かべている。
おいおい、仮にも相手は依頼主だぞ。
キレるなよエライザ。
☆ ☆ ☆
ンゴボゴさんはゆったりとしたソファに腰かけると俺たちを無遠慮に眺め出した。
「お前ら、A級の冒険者には見えないっぽ。弱そうだっぽ」
「だったら試してみるか?」
エライザが剣に手をかける。
「な、なんだっぽっ。わたしは依頼主だっぽ!」
「まあまあ、エライザ。押さえて押さえて」
小声でエライザをなだめるローレル。
よほど金貨百枚が欲しいんだな。
「こんなことなら傭兵を雇った方がよかったかもしれないっぽ」
「ンゴボゴさん。私たちは冒険者ギルドに認められたA級の冒険者ですから安心してお任せください」
「ふむ、まあいいっぽ。では依頼内容を一応確認しておくっぽ。わたしの荷馬車が小汚い盗賊に襲われたっぽ。お前らはその盗賊を生かしたまま捕まえてわたしに引き渡すっぽ」
「すいません、なんで警備隊に引き渡すとかじゃなくってンゴボゴさんに引き渡すんですか?」
俺は訊ねてみた。
「わたしの商品を狙った罰を与えてやるに決まってるっぽ。警備隊にはそれから引き渡せばいいっぽ」
要は私刑を与えるってことだよな。
まあ、相手は盗賊だからどうでもいいけどさ。
「ンゴボゴさん、それはさすがに――」
「まあまあ、ビアンキ」
今度は反論しようとしたビアンキの口をふさぐローレル。
「今から十分後に荷馬車を出発させるっぽ。前回盗賊に襲われたルートをあえてもう一度通ってお前らはそいつらを捕まえるっぽ。ちっちゃいお前……」
「あたしはローレルよ」
「名前なんかどうせ憶える気はないから言わんでいいっぽ。ちっちゃいお前が馬を走らせるっぽ。お前が一番弱そうだっぽ」
「は、はあ……」
ローレルは奥歯をぎしぎしいわせながらンゴボゴさんの無礼な態度に耐えていた。
そこまでしてお金が欲しいとは……ある意味尊敬する。
「さあ、わかったならさっさと行くっぽ!」
ぱんぱんと手を叩くンゴボゴさんにうながされ俺たちは荷馬車の置いてある倉庫へと向かった。
☆ ☆ ☆
「くっそー、なんなのあいつ。めちゃくちゃ嫌な奴だったわっ」
「同感だな」
「私もあまり好きにはなれません」
倉庫に向かう途中三人はンゴボゴさんについて愚痴をこぼしていた。
「あいつ絶対みんなから嫌われてるわね」
主に文句を言っていたのはローレルだった。
「あームカつくっ」
「なあ、ローレル。だったら今回の依頼断ればよかったんじゃないか?」
「はぁ? あんたバカなのっ? 金貨百枚の依頼をみすみす見逃せっていうの、冗談じゃないわっ。盗賊退治なんて簡単な依頼、ほかの冒険者に渡してたまるかっていうのよっ」
ローレルは俺に向かって砂を蹴り上げる。
「おい、俺に八つ当たりすんな」
そうこうしていると指示された倉庫に到着した。
「じゃああたしが馬を走らせるからみんなは荷台に隠れててっ」
「はいよ」
「ええ」
「ああ」
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