最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第318話 槍の練習
「さっきのあいつがキリング王国の王族ってほんとなの?」
ローレルがビアンキに訊ねる。
「うん、遠縁らしいけどね。だから私の父はロイドと私を結婚させようとしたのよ。私はそれが嫌でキリング王国を出てきたってわけなの」
「へー。ビアンキがキリング王国出身なのは知ってたけどまさかそんなことがあったなんてね~」
「ビアンキの気持ちはよくわかるぞ。わたしもあんな男はごめんだからな」
ビアンキにフィアンセがいたことはローレルもエライザも知らない話だったようだ。
「っていうかそんなことより俺はあいつと決闘しないといけないのか?」
「全世界指名手配が嫌ならやるしかないんじゃない」
「ふっ、一国を敵に回す覚悟があるなら別だがな」
ローレルもエライザも他人事だと思って適当に答えてやがるな。
「本当に申し訳ありません、勇者様。私のせいで……」
「まったくだ」
「……」
ビアンキはうつむいて黙ってしまう。
「でもまあ、せっかく売られた喧嘩だ、買ってやるかっ」
「……えっ、いいのですか?」
「ああ。あいつにこれからもうろちょろされると邪魔だしな。ここは一つガツンとお灸をすえてやる」
「勇者様……」
ビアンキは拾われた捨て犬のように俺を見上げた。
「さてと、じゃあ晩ご飯を食べて今日はさっさと寝て明日に備えるかな」
言ってローレルに教えてもらった飯屋に向かおうとすると、
「おい、サクラ。お前槍は持っているのか?」
エライザが呼び止めてくる。
「いや、持ってない」
「槍を使った経験はあるのか?」
「記憶がないからわからないけど、多分ないな」
「明日の決闘は槍での勝負だと言っていただろう。だったら少しは練習しておいたほうがいいんじゃないのか?」
「うーん……」
素手や魔法の勝負ならまず負けないと思うが槍での勝負となるとたしかに勝手がわからないからエライザの言うことも一理あるかもしれないな。
「お前が練習したいのならわたしが付き合ってやってもいいぞ」
「本当か?」
エライザにしてはやけに優しいな。
それほどさっきのロイドって奴が気に食わないってことだろうか。
「じゃあ頼むよ」
「わかった。だったらまずは武器屋に行って槍を調達しないとだな。今から行けるか?」
「ああ、もちろん」
「ローレルとビアンキは先に旅館に戻っていてくれ。わたしはしばらくこいつに付き合ってから帰るよ」
「わかったわ」
「勇者様、頑張ってくださいね」
こうして俺はエライザと二人でゴンズの町の武器屋へと向かうのだった。
☆ ☆ ☆
「へー、槍って結構いい値段するんだなぁ」
俺は武器屋の一画で槍の値段を見比べながら言う。
槍一本で金貨十枚くらい普通にする。もっと安いと思っていた。
「当然だ。自分の命を守る武器だからな。高いものは金貨百枚以上のものもあるぞ」
「本当かよ」
俺の今の所持金は金貨が二十八枚と銀貨が五枚。
高級品はまったくもって手が出ない。
「俺には武器のことはさっぱりだからエライザが決めてくれ」
「自分の命を預ける武器をわたしが決めてもいいのか?」
「ああ、俺が選ぶよりよっぽどいいさ」
「ふっ、そうか」
エライザは少しだけ笑みをこぼすと武器屋の店主のもとへと歩いていく。
そして何やら話し始めた。
しばらくしてエライザが、
「おい、サクラっ。ちょっとこっちに来いっ」
俺を呼び寄せる。
店主とエライザのもとへ向かうと、
「ここのおやじが特別に金貨七枚でこの槍を譲ってくれるそうだ」
エライザが一本の槍を俺に渡してきた。
「これっていい槍なのか?」
「バカ言ってんじゃねぇ。こいつは本来金貨三十枚する逸品だぞ」
店主が声を上げる。
「それを金貨七枚でいいんですか?」
「ああ、そうだ。エライザちゃんにはひいきにしてもらってるからな、特別だぞっ」
「ありがとうな、おやじ」
「ありがとうございます」
「なーに、いいってことよっ」
エライザのおかげで金貨七枚でかなりいい槍を買うことが出来た俺はその足で近くの公園へと向かった。
そしてそこでエライザに槍の基本的な扱い方を教えてもらった。
意外にも楽しい時間を過ごした俺はふと空を見上げると夜が明けてきてしまっていたことに気付く。
「やばっ。もう朝じゃないか」
「ふむ、ちょっと熱中しすぎたかな……だがこれで槍でもまともに戦えるだろう」
「ああ。サンキューエライザ」
俺はこのあと晩ご飯と朝ご飯を同時にとってから宿屋でひと眠りするのだった。
ローレルがビアンキに訊ねる。
「うん、遠縁らしいけどね。だから私の父はロイドと私を結婚させようとしたのよ。私はそれが嫌でキリング王国を出てきたってわけなの」
「へー。ビアンキがキリング王国出身なのは知ってたけどまさかそんなことがあったなんてね~」
「ビアンキの気持ちはよくわかるぞ。わたしもあんな男はごめんだからな」
ビアンキにフィアンセがいたことはローレルもエライザも知らない話だったようだ。
「っていうかそんなことより俺はあいつと決闘しないといけないのか?」
「全世界指名手配が嫌ならやるしかないんじゃない」
「ふっ、一国を敵に回す覚悟があるなら別だがな」
ローレルもエライザも他人事だと思って適当に答えてやがるな。
「本当に申し訳ありません、勇者様。私のせいで……」
「まったくだ」
「……」
ビアンキはうつむいて黙ってしまう。
「でもまあ、せっかく売られた喧嘩だ、買ってやるかっ」
「……えっ、いいのですか?」
「ああ。あいつにこれからもうろちょろされると邪魔だしな。ここは一つガツンとお灸をすえてやる」
「勇者様……」
ビアンキは拾われた捨て犬のように俺を見上げた。
「さてと、じゃあ晩ご飯を食べて今日はさっさと寝て明日に備えるかな」
言ってローレルに教えてもらった飯屋に向かおうとすると、
「おい、サクラ。お前槍は持っているのか?」
エライザが呼び止めてくる。
「いや、持ってない」
「槍を使った経験はあるのか?」
「記憶がないからわからないけど、多分ないな」
「明日の決闘は槍での勝負だと言っていただろう。だったら少しは練習しておいたほうがいいんじゃないのか?」
「うーん……」
素手や魔法の勝負ならまず負けないと思うが槍での勝負となるとたしかに勝手がわからないからエライザの言うことも一理あるかもしれないな。
「お前が練習したいのならわたしが付き合ってやってもいいぞ」
「本当か?」
エライザにしてはやけに優しいな。
それほどさっきのロイドって奴が気に食わないってことだろうか。
「じゃあ頼むよ」
「わかった。だったらまずは武器屋に行って槍を調達しないとだな。今から行けるか?」
「ああ、もちろん」
「ローレルとビアンキは先に旅館に戻っていてくれ。わたしはしばらくこいつに付き合ってから帰るよ」
「わかったわ」
「勇者様、頑張ってくださいね」
こうして俺はエライザと二人でゴンズの町の武器屋へと向かうのだった。
☆ ☆ ☆
「へー、槍って結構いい値段するんだなぁ」
俺は武器屋の一画で槍の値段を見比べながら言う。
槍一本で金貨十枚くらい普通にする。もっと安いと思っていた。
「当然だ。自分の命を守る武器だからな。高いものは金貨百枚以上のものもあるぞ」
「本当かよ」
俺の今の所持金は金貨が二十八枚と銀貨が五枚。
高級品はまったくもって手が出ない。
「俺には武器のことはさっぱりだからエライザが決めてくれ」
「自分の命を預ける武器をわたしが決めてもいいのか?」
「ああ、俺が選ぶよりよっぽどいいさ」
「ふっ、そうか」
エライザは少しだけ笑みをこぼすと武器屋の店主のもとへと歩いていく。
そして何やら話し始めた。
しばらくしてエライザが、
「おい、サクラっ。ちょっとこっちに来いっ」
俺を呼び寄せる。
店主とエライザのもとへ向かうと、
「ここのおやじが特別に金貨七枚でこの槍を譲ってくれるそうだ」
エライザが一本の槍を俺に渡してきた。
「これっていい槍なのか?」
「バカ言ってんじゃねぇ。こいつは本来金貨三十枚する逸品だぞ」
店主が声を上げる。
「それを金貨七枚でいいんですか?」
「ああ、そうだ。エライザちゃんにはひいきにしてもらってるからな、特別だぞっ」
「ありがとうな、おやじ」
「ありがとうございます」
「なーに、いいってことよっ」
エライザのおかげで金貨七枚でかなりいい槍を買うことが出来た俺はその足で近くの公園へと向かった。
そしてそこでエライザに槍の基本的な扱い方を教えてもらった。
意外にも楽しい時間を過ごした俺はふと空を見上げると夜が明けてきてしまっていたことに気付く。
「やばっ。もう朝じゃないか」
「ふむ、ちょっと熱中しすぎたかな……だがこれで槍でもまともに戦えるだろう」
「ああ。サンキューエライザ」
俺はこのあと晩ご飯と朝ご飯を同時にとってから宿屋でひと眠りするのだった。
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