最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第317話 ビアンキのフィアンセ
「「「フィアンセっ!?」」」
俺とローレルとエライザの声がそろう。
「そうさっ。ぼくとビアンキは赤い糸で結ばれているんだよ。だからこうしてまた再会できたのだからねっ」
大袈裟なまでに身振り手振りを交えてロイドは声を上げた。
「フィアンセってほんと? ビアンキ」
「え、ええ……でもそれは親が勝手に決めたことであって私は反対したわ。だからもう彼とはなんの関係もないのっ」
ローレルの問いかけにビアンキは早口で答える。
「何を言っているんだいビアンキ。ぼくたちは結ばれる運命にあるのさ。今日の奇跡的な再会がなによりの証拠じゃないかっ」
手を伸ばし天を仰ぐロイド。
いちいち大仰な奴だ。
「偶然ですっ。私はあなたと結婚する気なんてこれっぽっちもありませんっ」
「ビアンキ、きみは今マリッジブルーなだけだよ。すぐに正常に戻るからぼくと一緒にキリング王国に帰ろうっ。お父上も待っているはずだよっ」
「私は正常ですっ、国に帰るつもりもありませんっ!」
「どうしたんだいビアンキっ。あんなに可憐で女の子らしかったビアンキがそんなに声を張り上げるなんてっ。ビアンキらしくないよっ」
ビアンキが何を言ってもロイドは諦めようとはしない。
「ねえビアンキ、もうこんな奴ほっといて旅館に戻ろうよ」
「そうだな。わたしもバカな男の相手はしたくない」
ローレルとエライザはロイドにも聞こえるように言うとその場を離れた。
「え、ええ。そうね」
ビアンキもローレルとエライザに続いてロイドの前から立ち去ろうとする。
と、
「待つんだビアンキっ」
ロイドはビアンキの腕を掴んだ。
そして、
「もうこの手は離さないよっ」
強引に自分のもとへと引き寄せる。
「ロイドってば、放してくださいっ」
「いいや、きみはぼくと一緒に国に帰るんだっ」
またも押し問答が続きそうだったので仕方なく俺が二人の間に割って入った。
「なあ、ロイドって言ったっけ? あんた女性には優しく接しないといけないんじゃなかったのか?」
「なんだきみは、まだいたのか。きみには関係のないことだよ、これはぼくと彼女の問題なんだからね。部外者は口を挟まないでくれたまえ。それとも何かい? きみはビアンキのことが好きなのかい?」
「いや、そうではないけど……」
「だったら――」
「いいえ、この人は部外者などではありませんっ」
突然ビアンキが大声を上げる。
そして何を思ったのか次の瞬間俺の腕にぎゅっと抱きついた。
っ!?
「な、何をしているんだいビアンキ……ぼく以外の男の腕に抱きつくなんて、ど、どうしてしまったんだい……?」
「この人は私の勇者様ですっ!」
「勇者……? な、何わけのわからないことを……は、早く離れるんだっ」
「出来ませんっ。私はこの人に一生仕えると決めたのです。ですからロイド、あなたとは結婚できませんっ」
「な、な、な、なっ……」
わかりやすく動揺するロイド。
わなわなと震えながら後ろに下がっていく。
「う、嘘だっ……国に帰りたくないからそんなでたらめを言っているだけなんだろう……ぼ、ぼくは騙されないぞっ」
ロイドも諦めが悪い。
するとビアンキは唇をかみしめ意を決したかと思うと俺の頬にキスをした。
「「「「っ!?」」」」
予想外の行動にその場にいたビアンキ以外の全員が固まる。
もちろん俺もだ。
なんのつもりだビアンキの奴……?
俺は気恥しさからビアンキの顔を見られないでいると、
「け、決闘だっ!」
ロイドは俺に槍を向けて叫んだ。
「き、きみにビアンキをかけて決闘を申し込むっ! 槍での決闘だっ。逃げることはすなわち負けを意味するっ。いいかい、明日の正午きっかりにこの町の中央広場で決闘だっ!」
「は? 決闘? いきなりそんなこと言われても……」
「もし逃げたらきみをビアンキをかどわかした誘拐犯として全世界に指名手配してやるからなっ!」
ロイドは「ビアンキ、必ずきみの目を覚ましてあげるからねっ」と言いたいことを言うだけ言うと夜の町へと颯爽と消えていった。
ロイドの姿が見えなくなるとビアンキは俺からさっと離れる。
そして、
「す、すみませんでした勇者様。私事に巻き込んでしまって……」
俺の顔を見ずに頭を下げた。
「よくわからないけどさ、俺決闘しないといけないのか?」
「そんなのいいわよ。あんな決闘受ける必要ないもん、さっさと町を出ちゃいましょ」
とローレル。
続いてエライザも、
「同感だな。あんなバカの相手をする必要はない」
と口にする。
「そうだよな。あーよかった」
だがビアンキは不安そうな表情を浮かべていた。
「どうかしたのか? ビアンキ」
「あの……勇者様。ロイドはキリング王国の王族の遠縁にあたる血筋の人間なのです。ですからもし明日の決闘を逃げたりしたら本気で勇者様を犯罪者として全世界に指名手配すると思います。それだけの権力があるのです」
「え……マジで?」
「ですので勇者様には非常に申し訳ないのですが……明日の決闘を受けていただきたいのです。そして勝っていただきたいのです」
ビアンキは俺の顔をちらちら見ながら申し訳なさそうに言うのだった。
俺とローレルとエライザの声がそろう。
「そうさっ。ぼくとビアンキは赤い糸で結ばれているんだよ。だからこうしてまた再会できたのだからねっ」
大袈裟なまでに身振り手振りを交えてロイドは声を上げた。
「フィアンセってほんと? ビアンキ」
「え、ええ……でもそれは親が勝手に決めたことであって私は反対したわ。だからもう彼とはなんの関係もないのっ」
ローレルの問いかけにビアンキは早口で答える。
「何を言っているんだいビアンキ。ぼくたちは結ばれる運命にあるのさ。今日の奇跡的な再会がなによりの証拠じゃないかっ」
手を伸ばし天を仰ぐロイド。
いちいち大仰な奴だ。
「偶然ですっ。私はあなたと結婚する気なんてこれっぽっちもありませんっ」
「ビアンキ、きみは今マリッジブルーなだけだよ。すぐに正常に戻るからぼくと一緒にキリング王国に帰ろうっ。お父上も待っているはずだよっ」
「私は正常ですっ、国に帰るつもりもありませんっ!」
「どうしたんだいビアンキっ。あんなに可憐で女の子らしかったビアンキがそんなに声を張り上げるなんてっ。ビアンキらしくないよっ」
ビアンキが何を言ってもロイドは諦めようとはしない。
「ねえビアンキ、もうこんな奴ほっといて旅館に戻ろうよ」
「そうだな。わたしもバカな男の相手はしたくない」
ローレルとエライザはロイドにも聞こえるように言うとその場を離れた。
「え、ええ。そうね」
ビアンキもローレルとエライザに続いてロイドの前から立ち去ろうとする。
と、
「待つんだビアンキっ」
ロイドはビアンキの腕を掴んだ。
そして、
「もうこの手は離さないよっ」
強引に自分のもとへと引き寄せる。
「ロイドってば、放してくださいっ」
「いいや、きみはぼくと一緒に国に帰るんだっ」
またも押し問答が続きそうだったので仕方なく俺が二人の間に割って入った。
「なあ、ロイドって言ったっけ? あんた女性には優しく接しないといけないんじゃなかったのか?」
「なんだきみは、まだいたのか。きみには関係のないことだよ、これはぼくと彼女の問題なんだからね。部外者は口を挟まないでくれたまえ。それとも何かい? きみはビアンキのことが好きなのかい?」
「いや、そうではないけど……」
「だったら――」
「いいえ、この人は部外者などではありませんっ」
突然ビアンキが大声を上げる。
そして何を思ったのか次の瞬間俺の腕にぎゅっと抱きついた。
っ!?
「な、何をしているんだいビアンキ……ぼく以外の男の腕に抱きつくなんて、ど、どうしてしまったんだい……?」
「この人は私の勇者様ですっ!」
「勇者……? な、何わけのわからないことを……は、早く離れるんだっ」
「出来ませんっ。私はこの人に一生仕えると決めたのです。ですからロイド、あなたとは結婚できませんっ」
「な、な、な、なっ……」
わかりやすく動揺するロイド。
わなわなと震えながら後ろに下がっていく。
「う、嘘だっ……国に帰りたくないからそんなでたらめを言っているだけなんだろう……ぼ、ぼくは騙されないぞっ」
ロイドも諦めが悪い。
するとビアンキは唇をかみしめ意を決したかと思うと俺の頬にキスをした。
「「「「っ!?」」」」
予想外の行動にその場にいたビアンキ以外の全員が固まる。
もちろん俺もだ。
なんのつもりだビアンキの奴……?
俺は気恥しさからビアンキの顔を見られないでいると、
「け、決闘だっ!」
ロイドは俺に槍を向けて叫んだ。
「き、きみにビアンキをかけて決闘を申し込むっ! 槍での決闘だっ。逃げることはすなわち負けを意味するっ。いいかい、明日の正午きっかりにこの町の中央広場で決闘だっ!」
「は? 決闘? いきなりそんなこと言われても……」
「もし逃げたらきみをビアンキをかどわかした誘拐犯として全世界に指名手配してやるからなっ!」
ロイドは「ビアンキ、必ずきみの目を覚ましてあげるからねっ」と言いたいことを言うだけ言うと夜の町へと颯爽と消えていった。
ロイドの姿が見えなくなるとビアンキは俺からさっと離れる。
そして、
「す、すみませんでした勇者様。私事に巻き込んでしまって……」
俺の顔を見ずに頭を下げた。
「よくわからないけどさ、俺決闘しないといけないのか?」
「そんなのいいわよ。あんな決闘受ける必要ないもん、さっさと町を出ちゃいましょ」
とローレル。
続いてエライザも、
「同感だな。あんなバカの相手をする必要はない」
と口にする。
「そうだよな。あーよかった」
だがビアンキは不安そうな表情を浮かべていた。
「どうかしたのか? ビアンキ」
「あの……勇者様。ロイドはキリング王国の王族の遠縁にあたる血筋の人間なのです。ですからもし明日の決闘を逃げたりしたら本気で勇者様を犯罪者として全世界に指名手配すると思います。それだけの権力があるのです」
「え……マジで?」
「ですので勇者様には非常に申し訳ないのですが……明日の決闘を受けていただきたいのです。そして勝っていただきたいのです」
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