最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第307話 キングベヒーモス退治
『グオオオォォーッ!!』
*************************************
キングベヒーモス――ベヒーモスの上位種。攻撃力と防御力が並外れて高く、全身を覆う黒い体毛は電撃魔法を完全に無効化する。
*************************************
「なんでキングベヒーモスがいるんですかっ?」
「おれが知るかっ! それよりサクラ、さっさとこいつを倒してくれっ! お前なら出来るだろっ!」
俺の方へと駆けながら声を上げるブライドさん。
「わかりましたっ。スキル、火炎魔法ランク10っ!」
俺はこっちに向かってくるキングベヒーモスめがけて火炎魔法を発動させた。
ゴオオオオ……と巨大な炎の玉がキングベヒーモスに向かって飛んでいく。
その炎の玉はキングベヒーモスにぶつかると一気に燃え上がった。
『グオオオォォーッ……!!』
キングベヒーモスは断末魔の鳴き声を上げながら消滅していく。
《佐倉真琴のレベルが70上がりました》
跡形もなくなったのを確認してブライドさんと俺の後ろにいたウッドさんは同時にほっと息をついたのだった。
☆ ☆ ☆
「いやあ、ビビったぜ~。まさかベヒーモスだと思ってたのがキングベヒーモスだったなんてな~」
すると、
「申し訳ありませんでしたっ」
ウッドさんが俺とブライドさんに土下座をしてみせた。
「ほ、本当はベヒーモスではなくてキングベヒーモスだったんですっ。申し訳ありませんでしたっ」
「ん、どういうことなんですか? ウッドさん。もしかして知っててベヒーモスって言っていたんですか?」
ブライドさんが訊ねると、
「じ、実は冒険者ギルドに依頼をする時に最初はキングベヒーモス退治として依頼をお願いしようとしたんです。で、でもそれだとA級の冒険者への依頼になるということで報酬も最低でも金貨三十枚必要だということがわかったんです」
ウッドさんがそう答える。
続けてウッドさんは、
「し、しかし私たちが用意出来たのは金貨十枚だけでした。それなのでキングベヒーモスではなくベヒーモスの勘違いだったということにしてベヒーモス退治として依頼をお願いしたんです。本当に申し訳ありませんでしたっ」
そう言いながら頭を地面にこすりつけた。
「村の者は何も悪くありませんっ、わたしが勝手にしたことなんですっ。なので警備隊を呼ぶならどうかわたしだけにしてくださいっ」
「ウッドさん……」
「ウッドさん、もう頭を上げてくださいよ。おれは無事だったわけですしキングベヒーモスも見事退治できたんですから警備隊なんて呼びませんよ」
「そ、そんな……ゆ、許していただけるんですかっ?」
「はい。だからもう立ってください」
ブライドさんはウッドさんの肩を抱いて立たせる。
「でも二度と依頼の詐称はしないでくださいね。サクラがいたからよかったもののもしかしたらおれもウッドさんも死んでたかもしれないんですから」
「は、はい。本当に申し訳ありませんでした……」
「よし、じゃあサクラ、おれたちはベスパの町に戻るとするか」
ブライドさんは俺に向き直った。
「そうですね。帰りましょうか」
「ではウッドさん、おれたちはこれで失礼します」
「失礼します」
俺たちはウッドさんに別れを告げるとその場をあとにした。
ウッドさんは俺たちが見えなくなるまでずっと頭を下げ続けていたのだった。
☆ ☆ ☆
お昼過ぎにベスパの町にたどり着いた俺とブライドさんは猫猫亭でお昼ご飯を済ませるとその足で冒険者ギルドへと向かった。
するとギルドに入ってそうそうにリムルさんを含めたギルドの女性職員たちが、
「「「大変申し訳ございませんでしたっ」」」
俺たちに謝罪をする。
何かと思い訊ねたところ、どうやらウッドさんがギルドに連絡を入れて事情を説明したらしくギルドとしてもきちんとした確認をとらないままE級の依頼として受けてしまったことを深く反省しているということだった。
「すべてこちらの不手際です。ブライド様とサクラ様にはなんと謝罪すればよいのか……本当に申し訳ございませんでした」
リムルさんがまたも深々と頭を下げる。
「いや、やめてくださいよ。おれたちは全然気にしてないですから、なあ? サクラ」
「は、はい。そうですよ。だからもう本当にやめてください」
ギルド内のほかの冒険者たちの目もあることだしブライドさんと俺はそんな大事にはしたくなかったのでそう申し出た。
「せめてものお詫びの気持ちといたしまして今回の依頼の報酬はA級相当と同額の金貨五十枚をギルドの方で用意しましたのでどうかお受け取り下さい」
「おおっ、マジですかっ。金貨五十枚だってよ、サクラっ」
「そうですね、すごいですね」
「それとA級相当の依頼をクリアしたということでお二人には今この瞬間よりA級の冒険者様として登録させていただきたいと思います」
とリムルさん。
するとそれを聞いたブライドさんが顔をしかめる。
「えっ、それは困るなぁ。おれの実力じゃあA級になったところでA級の依頼なんか達成できると思えないぞ……リムルさん、キングベヒーモスを倒したのはサクラだからA級にするのはサクラだけにしてくれませんかね」
「よろしいのですか? ブライド様」
「いいんですか? ブライドさん」
「いいも何もおれはA級にはまだ早いんだから当然だろ。お前はさっさとA級に上がってビアンキたちと一緒にいてやってくれ」
ブライドさんはしゃがれた声でそう言うと俺を見てにこっと笑った。
「おっと、でも報酬はきちっと半分いただくぜっ」
「ブライドさん……」
「かしこまりました。ではサクラ様は今をもってA級の冒険者様とさせていただきます」
リムルさんの宣言により俺は多くの冒険者たちが見ている前でA級の冒険者へと昇格したのだった。
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キングベヒーモス――ベヒーモスの上位種。攻撃力と防御力が並外れて高く、全身を覆う黒い体毛は電撃魔法を完全に無効化する。
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「なんでキングベヒーモスがいるんですかっ?」
「おれが知るかっ! それよりサクラ、さっさとこいつを倒してくれっ! お前なら出来るだろっ!」
俺の方へと駆けながら声を上げるブライドさん。
「わかりましたっ。スキル、火炎魔法ランク10っ!」
俺はこっちに向かってくるキングベヒーモスめがけて火炎魔法を発動させた。
ゴオオオオ……と巨大な炎の玉がキングベヒーモスに向かって飛んでいく。
その炎の玉はキングベヒーモスにぶつかると一気に燃え上がった。
『グオオオォォーッ……!!』
キングベヒーモスは断末魔の鳴き声を上げながら消滅していく。
《佐倉真琴のレベルが70上がりました》
跡形もなくなったのを確認してブライドさんと俺の後ろにいたウッドさんは同時にほっと息をついたのだった。
☆ ☆ ☆
「いやあ、ビビったぜ~。まさかベヒーモスだと思ってたのがキングベヒーモスだったなんてな~」
すると、
「申し訳ありませんでしたっ」
ウッドさんが俺とブライドさんに土下座をしてみせた。
「ほ、本当はベヒーモスではなくてキングベヒーモスだったんですっ。申し訳ありませんでしたっ」
「ん、どういうことなんですか? ウッドさん。もしかして知っててベヒーモスって言っていたんですか?」
ブライドさんが訊ねると、
「じ、実は冒険者ギルドに依頼をする時に最初はキングベヒーモス退治として依頼をお願いしようとしたんです。で、でもそれだとA級の冒険者への依頼になるということで報酬も最低でも金貨三十枚必要だということがわかったんです」
ウッドさんがそう答える。
続けてウッドさんは、
「し、しかし私たちが用意出来たのは金貨十枚だけでした。それなのでキングベヒーモスではなくベヒーモスの勘違いだったということにしてベヒーモス退治として依頼をお願いしたんです。本当に申し訳ありませんでしたっ」
そう言いながら頭を地面にこすりつけた。
「村の者は何も悪くありませんっ、わたしが勝手にしたことなんですっ。なので警備隊を呼ぶならどうかわたしだけにしてくださいっ」
「ウッドさん……」
「ウッドさん、もう頭を上げてくださいよ。おれは無事だったわけですしキングベヒーモスも見事退治できたんですから警備隊なんて呼びませんよ」
「そ、そんな……ゆ、許していただけるんですかっ?」
「はい。だからもう立ってください」
ブライドさんはウッドさんの肩を抱いて立たせる。
「でも二度と依頼の詐称はしないでくださいね。サクラがいたからよかったもののもしかしたらおれもウッドさんも死んでたかもしれないんですから」
「は、はい。本当に申し訳ありませんでした……」
「よし、じゃあサクラ、おれたちはベスパの町に戻るとするか」
ブライドさんは俺に向き直った。
「そうですね。帰りましょうか」
「ではウッドさん、おれたちはこれで失礼します」
「失礼します」
俺たちはウッドさんに別れを告げるとその場をあとにした。
ウッドさんは俺たちが見えなくなるまでずっと頭を下げ続けていたのだった。
☆ ☆ ☆
お昼過ぎにベスパの町にたどり着いた俺とブライドさんは猫猫亭でお昼ご飯を済ませるとその足で冒険者ギルドへと向かった。
するとギルドに入ってそうそうにリムルさんを含めたギルドの女性職員たちが、
「「「大変申し訳ございませんでしたっ」」」
俺たちに謝罪をする。
何かと思い訊ねたところ、どうやらウッドさんがギルドに連絡を入れて事情を説明したらしくギルドとしてもきちんとした確認をとらないままE級の依頼として受けてしまったことを深く反省しているということだった。
「すべてこちらの不手際です。ブライド様とサクラ様にはなんと謝罪すればよいのか……本当に申し訳ございませんでした」
リムルさんがまたも深々と頭を下げる。
「いや、やめてくださいよ。おれたちは全然気にしてないですから、なあ? サクラ」
「は、はい。そうですよ。だからもう本当にやめてください」
ギルド内のほかの冒険者たちの目もあることだしブライドさんと俺はそんな大事にはしたくなかったのでそう申し出た。
「せめてものお詫びの気持ちといたしまして今回の依頼の報酬はA級相当と同額の金貨五十枚をギルドの方で用意しましたのでどうかお受け取り下さい」
「おおっ、マジですかっ。金貨五十枚だってよ、サクラっ」
「そうですね、すごいですね」
「それとA級相当の依頼をクリアしたということでお二人には今この瞬間よりA級の冒険者様として登録させていただきたいと思います」
とリムルさん。
するとそれを聞いたブライドさんが顔をしかめる。
「えっ、それは困るなぁ。おれの実力じゃあA級になったところでA級の依頼なんか達成できると思えないぞ……リムルさん、キングベヒーモスを倒したのはサクラだからA級にするのはサクラだけにしてくれませんかね」
「よろしいのですか? ブライド様」
「いいんですか? ブライドさん」
「いいも何もおれはA級にはまだ早いんだから当然だろ。お前はさっさとA級に上がってビアンキたちと一緒にいてやってくれ」
ブライドさんはしゃがれた声でそう言うと俺を見てにこっと笑った。
「おっと、でも報酬はきちっと半分いただくぜっ」
「ブライドさん……」
「かしこまりました。ではサクラ様は今をもってA級の冒険者様とさせていただきます」
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