最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第300話 三日目
翌朝。
俺がトンボロさんの家に行くとトンボロさんは家の前で準備運動をして俺を持っていた。
「おはようございます、トンボロさん。もう筋肉痛は大丈夫なんですか?」
「うん、おかげさまで。昨日はごめんね、でももう大丈夫だから。今日で一気にレベル10まで上げちゃうよっ」
一日ぶりに見るトンボロさんは人が変わったように前向きになっていた。
レベルが上がったことで自信がついたのかもしれないな。
「じゃあ行こうかっ」
「はい。頑張りましょう」
☆ ☆ ☆
トンボロさんは口だけではなく有言実行をしてみせた。
一昨日とは打って変わって面白いようにスライムを次々と倒していく。
パラメータが上がったこと以上にレベルそのものが上がったことがトンボロさんに劇的な変化をもたらしていたようだった。
顔つきもどことなく精悍になったトンボロさんは現在スライム二匹を相手に戦っている。
初日なら逃げていただろうに。
「えいやっ!」
トンボロさんが剣を横に振るった。
並んでいた二匹のスライムを同時に斬り飛ばす。
「やったぞ、レベルがまた上がったっ! サクラくん、レベルが上がったよっ」
「すごいです、その調子ですよトンボロさんっ」
俺は拍手をしつつトンボロさんの楽しそうな顔を見返した。
これでトンボロさんのレベルは7だ。
☆ ☆ ☆
昼ご飯をトンボロさんの家でご馳走になってからまたもベスパの町の外に出る。
そしてトンボロさんはスライム狩りに励む。
だがトンボロさんのレベルが上がってスライムも楽に倒せるようになったのはいいがその分レベルが上がりにくくなってきているのも事実だった。
それはトンボロさんも感じていたようで、
「サクラくん、今度はゴブリンもぼくが倒してみようかな」
自らそんなことを提案してきた。
「俺は別に構わないですけど、依頼書には安全のためにスライムだけでレベル10って書いてありましたよ。いいんですか?」
「ママがぼくのことを気遣ってそう書いただけだよ。たしかに前のぼくならゴブリンなんて怖くてとても相手に出来なかったけど今のぼくはレベル7だからね、倒せると思うんだ。それにレベル5でちから+50のスキルを覚えたから自信はあるよ」
「……わかりました。じゃあ次からは俺は手出ししないのでトンボロさんがゴブリンも倒してみてください」
「うん、ありがとう」
トンボロさんはそう言うと「よーし、やるぞっ」と気合いを入れるのだった。
☆ ☆ ☆
さすがレベル7。そして【ちから+50】のスキルというところか。トンボロさんは剣撃一閃。一撃でゴブリンを葬り去る。
「どうだい、サクラくんっ。ぼくにもやれるよっ!」
嬉しそうに俺を振り返りみるトンボロさん。
自分が強くなっていくのが楽しくて仕方ないという感じだった。
このあともトンボロさんはスライムやゴブリンを圧倒していった。
トンボロさんのレベルも7から8へ。8から9へと上がっていく。
「よーし、あと1レベルだっ!」
トンボロさんが気合いを入れ直したその時だった。
ずぼっ。
地面から手が伸びて下級ゾンビが這い出てきた。
「うおっ、びっくりしたっ」
思わず声を上げるトンボロさん。
「トンボロさん、下がってくださいっ。そいつは俺が倒しますからっ」
安全のためそう言うが、
「下級ゾンビくらいならやれるさっ」
トンボロさんは聞く耳を持たず下級ゾンビに向かっていく。
ザシュ。
下級ゾンビの肩から腰にかけて剣を振り下ろした。
「よし、やったぞ!」
「まだです、トンボロさんっ」
『グガアァァ……』
致命傷を与え倒したと思って振り返ったトンボロさんの首を下級ゾンビが掴む。
「うがっ……! な、なんで……!?」
「ゾンビは頭部を斬り落とすか破壊しないと倒せないんですっ」
言いながら俺は助けに入ろうと身を乗り出した。
しかし――
ザンッ!
俺が助けるよりも早くトンボロさんが下級ゾンビの首を剣ではね飛ばした。
消滅していく下級ゾンビを見下ろしてから、
「かはっ……だ、大丈夫だよっ」
トンボロさんは俺に笑顔を見せる。
トンボロさんは俺の助けがいらないくらい心身ともに強くなっていた。
俺はほっと胸をなでおろす。
だが次の瞬間、
ずぼっ。
地面から下級ゾンビの手が伸び出てきたかと思うとトンボロさんの足を掴んで地面に引きずり込んだ。
「うわっ……!?」
「トンボロさんっ!」
一瞬の出来事で気付いた時にはもうトンボロさんは地面の中。
まずい……地面の中じゃ手出しできない。
俺が地中に向かって攻撃したらトンボロさんまで殺してしまう。
手をこまねいていたその時――
ずぼっ。
地面からまたも手が伸び出てきた。
俺はその手を攻撃しようと、
「ま、待ってくれっ。ぼくだよ、ぼくっ!」
したところでトンボロさんの声が地中から届く。
「ゾンビなら倒したっ……ひ、引っ張ってくれっ」
手を大きく振りながら言うトンボロさん。
俺はその手を掴むと手加減しつつゆっくり引っ張り上げる。
「かはっ……ぺっぺっ。いやー助かったよ、ありがとう、サクラくん」
泥だらけのトンボロさんが口の中に入った泥を吐き出しながら言った。
「地面の中でゾンビを倒したんですね。すごいですよ、トンボロさん。でも俺一瞬だけひやっとしました」
「ごめんサクラくん。ぼくレベルが上がってちょっと調子に乗ってたよ……うん、反省してる」
「そうですね、なるべく慎重にいきましょうか」
「うん、油断大敵だね」
うんうんとうなずくトンボロさんに俺はこのあと念のため回復魔法を施した。
そして俺の協力もありつつトンボロさんはこの一時間後に見事レベル10になることが出来たのだった。
俺がトンボロさんの家に行くとトンボロさんは家の前で準備運動をして俺を持っていた。
「おはようございます、トンボロさん。もう筋肉痛は大丈夫なんですか?」
「うん、おかげさまで。昨日はごめんね、でももう大丈夫だから。今日で一気にレベル10まで上げちゃうよっ」
一日ぶりに見るトンボロさんは人が変わったように前向きになっていた。
レベルが上がったことで自信がついたのかもしれないな。
「じゃあ行こうかっ」
「はい。頑張りましょう」
☆ ☆ ☆
トンボロさんは口だけではなく有言実行をしてみせた。
一昨日とは打って変わって面白いようにスライムを次々と倒していく。
パラメータが上がったこと以上にレベルそのものが上がったことがトンボロさんに劇的な変化をもたらしていたようだった。
顔つきもどことなく精悍になったトンボロさんは現在スライム二匹を相手に戦っている。
初日なら逃げていただろうに。
「えいやっ!」
トンボロさんが剣を横に振るった。
並んでいた二匹のスライムを同時に斬り飛ばす。
「やったぞ、レベルがまた上がったっ! サクラくん、レベルが上がったよっ」
「すごいです、その調子ですよトンボロさんっ」
俺は拍手をしつつトンボロさんの楽しそうな顔を見返した。
これでトンボロさんのレベルは7だ。
☆ ☆ ☆
昼ご飯をトンボロさんの家でご馳走になってからまたもベスパの町の外に出る。
そしてトンボロさんはスライム狩りに励む。
だがトンボロさんのレベルが上がってスライムも楽に倒せるようになったのはいいがその分レベルが上がりにくくなってきているのも事実だった。
それはトンボロさんも感じていたようで、
「サクラくん、今度はゴブリンもぼくが倒してみようかな」
自らそんなことを提案してきた。
「俺は別に構わないですけど、依頼書には安全のためにスライムだけでレベル10って書いてありましたよ。いいんですか?」
「ママがぼくのことを気遣ってそう書いただけだよ。たしかに前のぼくならゴブリンなんて怖くてとても相手に出来なかったけど今のぼくはレベル7だからね、倒せると思うんだ。それにレベル5でちから+50のスキルを覚えたから自信はあるよ」
「……わかりました。じゃあ次からは俺は手出ししないのでトンボロさんがゴブリンも倒してみてください」
「うん、ありがとう」
トンボロさんはそう言うと「よーし、やるぞっ」と気合いを入れるのだった。
☆ ☆ ☆
さすがレベル7。そして【ちから+50】のスキルというところか。トンボロさんは剣撃一閃。一撃でゴブリンを葬り去る。
「どうだい、サクラくんっ。ぼくにもやれるよっ!」
嬉しそうに俺を振り返りみるトンボロさん。
自分が強くなっていくのが楽しくて仕方ないという感じだった。
このあともトンボロさんはスライムやゴブリンを圧倒していった。
トンボロさんのレベルも7から8へ。8から9へと上がっていく。
「よーし、あと1レベルだっ!」
トンボロさんが気合いを入れ直したその時だった。
ずぼっ。
地面から手が伸びて下級ゾンビが這い出てきた。
「うおっ、びっくりしたっ」
思わず声を上げるトンボロさん。
「トンボロさん、下がってくださいっ。そいつは俺が倒しますからっ」
安全のためそう言うが、
「下級ゾンビくらいならやれるさっ」
トンボロさんは聞く耳を持たず下級ゾンビに向かっていく。
ザシュ。
下級ゾンビの肩から腰にかけて剣を振り下ろした。
「よし、やったぞ!」
「まだです、トンボロさんっ」
『グガアァァ……』
致命傷を与え倒したと思って振り返ったトンボロさんの首を下級ゾンビが掴む。
「うがっ……! な、なんで……!?」
「ゾンビは頭部を斬り落とすか破壊しないと倒せないんですっ」
言いながら俺は助けに入ろうと身を乗り出した。
しかし――
ザンッ!
俺が助けるよりも早くトンボロさんが下級ゾンビの首を剣ではね飛ばした。
消滅していく下級ゾンビを見下ろしてから、
「かはっ……だ、大丈夫だよっ」
トンボロさんは俺に笑顔を見せる。
トンボロさんは俺の助けがいらないくらい心身ともに強くなっていた。
俺はほっと胸をなでおろす。
だが次の瞬間、
ずぼっ。
地面から下級ゾンビの手が伸び出てきたかと思うとトンボロさんの足を掴んで地面に引きずり込んだ。
「うわっ……!?」
「トンボロさんっ!」
一瞬の出来事で気付いた時にはもうトンボロさんは地面の中。
まずい……地面の中じゃ手出しできない。
俺が地中に向かって攻撃したらトンボロさんまで殺してしまう。
手をこまねいていたその時――
ずぼっ。
地面からまたも手が伸び出てきた。
俺はその手を攻撃しようと、
「ま、待ってくれっ。ぼくだよ、ぼくっ!」
したところでトンボロさんの声が地中から届く。
「ゾンビなら倒したっ……ひ、引っ張ってくれっ」
手を大きく振りながら言うトンボロさん。
俺はその手を掴むと手加減しつつゆっくり引っ張り上げる。
「かはっ……ぺっぺっ。いやー助かったよ、ありがとう、サクラくん」
泥だらけのトンボロさんが口の中に入った泥を吐き出しながら言った。
「地面の中でゾンビを倒したんですね。すごいですよ、トンボロさん。でも俺一瞬だけひやっとしました」
「ごめんサクラくん。ぼくレベルが上がってちょっと調子に乗ってたよ……うん、反省してる」
「そうですね、なるべく慎重にいきましょうか」
「うん、油断大敵だね」
うんうんとうなずくトンボロさんに俺はこのあと念のため回復魔法を施した。
そして俺の協力もありつつトンボロさんはこの一時間後に見事レベル10になることが出来たのだった。
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