最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第298話 一日目
結局午前中はスライムを一匹も倒せずじまいだったトンボロさん。
俺とトンボロさんはトンボロさんの自宅で食事を済ませてから再度町の外へと繰り出す。
「な、なんとしても今日中に一匹は倒すぞー……」
志の低い目標を口にしながらトンボロさんはスライムを探していた。
するとそこへ、
『プキー』
『ギギギッ』
スライムとゴブリンが草葉の陰から姿を見せる。
「うわぁっ! 出たっ、ゴブリンだっ!」
トンボロさんはゴブリンを見るなり逃げ出す。
「え、ちょっと、トンボロさんっ!?」
「うわあぁぁーっ!」
俺の言葉も無視してトンボロさんはベスパの町へと戻っていってしまった。
……マジかよ。
心なしかスライムとゴブリンもあきれた様子でトンボロさんの背中をみつめていた。
俺はスライムとゴブリンを電撃魔法で片づけるとトンボロさんを追いかけて町に戻る。
☆ ☆ ☆
トンボロさんは自宅に帰っていた。
「トンボロさん、スライム以外の魔物は俺が倒しますから大丈夫ですよ」
「ほらトンボロ。サクラさんもそう言ってくれているんだから頑張って」
「や、やっぱりぼくには無理だよ……」
「何言ってるの。トンボロはやれば出来る子なんだからきっと大丈夫よ。ですよね? サクラさん」
「え、ええ。そうですね。トンボロさんもう一度スライム退治頑張りましょう」
俺とトンボロさんの母親はトンボロさんを奮い立たせようと励ます。
「で、でもぼく、まだ一匹もスライム倒せてないし……」
「じゃあまずは一匹倒しましょ。もし倒せたら今日の晩ご飯はトンボロの好きなステーキにしてあげるからっ。ねっ」
「えっ、ステーキっ? う、うん。わかった。ぼく、もうちょっとだけ頑張ってみるよ」
「偉いわトンボロ」
トンボロさんの母親はトンボロさんの頭を優しく撫でた。
俺は何を見せられているんだ……?
「ではサクラさん、よろしくお願いいたします」
「サ、サクラくん、よろしくね」
「はい。わかりました」
こうして俺とトンボロさんはとりあえず一匹だけでもスライムを倒すべく町の外へと向かうのだった。
☆ ☆ ☆
「そこですトンボロさんっ」
「えいやっ!」
トンボロさんの剣がスライムの体をかすめた。
「そのまま、落ち着いてっ」
「う、うんっ……」
息を切らしながらトンボロさんは少しずつスライムとの距離をつめていく。
スライムも疲れているように見えた。
トンボロさんとスライムの互角の戦いが続いている。
とその時だった。
『プキーッ!』
最後の力を振り絞ってスライムが猛突進を仕掛けた。
「うわっ!」
トンボロさんは目を閉じて持っていた剣をとっさに前に出す。
ザクッ。
スライムの体当たりがちょうど運よくトンボロさんの出した剣に当たってスライムが切断された。
「……は、はは。や、やったっ。やったーっ! スライムを倒したぞーっ!」
トンボロさんが剣を掲げて叫ぶ。
「サクラくん、見てくれたっ? ぼく一人でスライムを倒したよっ!」
「そうですね」
「はははっ。いやー、最高の気分だよっ。よしっ、今の感覚を忘れないうちにもう一匹スライムを倒してやるぞーっ」
一匹でもスライムを倒したことで自信がついたのかトンボロさんは俄然やる気を出し、スライム退治に打ち込むことになる。
☆ ☆ ☆
トンボロさんは宣言通りこのあとすぐに二匹目のスライムを倒した。
その勢いのまま三匹目、四匹目と順調に倒していくトンボロさん。
途中休憩を挟みつつゴブリンなどの魔物やスライムが複数で出た時などは俺も戦闘に加わった。
トンボロさんの剣さばきもそれなりに上達していき、剣を構える姿も様になってきていた。
そして日も暮れかかってきた頃、
「やぁっ!」
『プキー……!』
トンボロさんは十匹目のスライムを倒した。
すると、
「ん? ……や、やったーっ! 今レベルが上がったっ! サクラくん、レベルが上がったよっ!」
トンボロさんが声を張り上げた。
「レベルが1上がりました、だってさ! やったーっ!」
俺にハイタッチをしてくるトンボロさんに、
「おめでとうございますっ。トンボロさん」
俺は笑顔で返す。
「はははっ。レベルが上がったよ、やったーっ!」
よほど嬉しかったのだろう、トンボロさんは何度も飛び跳ねて喜びを表現していた。
……やれやれ。ここまで長かったがなんとかレベルが上がったか。
これでパラメータもアップしたはずだから次の戦闘からはもう少し楽にスライムを倒せるようになるだろう。
外も暗くなってきたのでこの日はこれでお開きとなった。
俺はトンボロさんを自宅に送り届けると猫猫亭で晩ご飯を済ませてから宿屋へと戻った。
宿屋の自室で横になり天井を見上げた俺は、
「結局、一日で上がったレベルは1だけか。これってあと何日かかるんだ……?」
とつぶやく。
この依頼はトンボロさんをレベル10にするまで終わらない。
そしてこの依頼の報酬は金貨二枚。
「赤字にならなきゃいいけどな……」
俺は今日一日でそれなりに疲弊していたのでそうそうに眠りにつくのだった。
――俺の現在の所持金、金貨十枚と銀貨八枚也。
俺とトンボロさんはトンボロさんの自宅で食事を済ませてから再度町の外へと繰り出す。
「な、なんとしても今日中に一匹は倒すぞー……」
志の低い目標を口にしながらトンボロさんはスライムを探していた。
するとそこへ、
『プキー』
『ギギギッ』
スライムとゴブリンが草葉の陰から姿を見せる。
「うわぁっ! 出たっ、ゴブリンだっ!」
トンボロさんはゴブリンを見るなり逃げ出す。
「え、ちょっと、トンボロさんっ!?」
「うわあぁぁーっ!」
俺の言葉も無視してトンボロさんはベスパの町へと戻っていってしまった。
……マジかよ。
心なしかスライムとゴブリンもあきれた様子でトンボロさんの背中をみつめていた。
俺はスライムとゴブリンを電撃魔法で片づけるとトンボロさんを追いかけて町に戻る。
☆ ☆ ☆
トンボロさんは自宅に帰っていた。
「トンボロさん、スライム以外の魔物は俺が倒しますから大丈夫ですよ」
「ほらトンボロ。サクラさんもそう言ってくれているんだから頑張って」
「や、やっぱりぼくには無理だよ……」
「何言ってるの。トンボロはやれば出来る子なんだからきっと大丈夫よ。ですよね? サクラさん」
「え、ええ。そうですね。トンボロさんもう一度スライム退治頑張りましょう」
俺とトンボロさんの母親はトンボロさんを奮い立たせようと励ます。
「で、でもぼく、まだ一匹もスライム倒せてないし……」
「じゃあまずは一匹倒しましょ。もし倒せたら今日の晩ご飯はトンボロの好きなステーキにしてあげるからっ。ねっ」
「えっ、ステーキっ? う、うん。わかった。ぼく、もうちょっとだけ頑張ってみるよ」
「偉いわトンボロ」
トンボロさんの母親はトンボロさんの頭を優しく撫でた。
俺は何を見せられているんだ……?
「ではサクラさん、よろしくお願いいたします」
「サ、サクラくん、よろしくね」
「はい。わかりました」
こうして俺とトンボロさんはとりあえず一匹だけでもスライムを倒すべく町の外へと向かうのだった。
☆ ☆ ☆
「そこですトンボロさんっ」
「えいやっ!」
トンボロさんの剣がスライムの体をかすめた。
「そのまま、落ち着いてっ」
「う、うんっ……」
息を切らしながらトンボロさんは少しずつスライムとの距離をつめていく。
スライムも疲れているように見えた。
トンボロさんとスライムの互角の戦いが続いている。
とその時だった。
『プキーッ!』
最後の力を振り絞ってスライムが猛突進を仕掛けた。
「うわっ!」
トンボロさんは目を閉じて持っていた剣をとっさに前に出す。
ザクッ。
スライムの体当たりがちょうど運よくトンボロさんの出した剣に当たってスライムが切断された。
「……は、はは。や、やったっ。やったーっ! スライムを倒したぞーっ!」
トンボロさんが剣を掲げて叫ぶ。
「サクラくん、見てくれたっ? ぼく一人でスライムを倒したよっ!」
「そうですね」
「はははっ。いやー、最高の気分だよっ。よしっ、今の感覚を忘れないうちにもう一匹スライムを倒してやるぞーっ」
一匹でもスライムを倒したことで自信がついたのかトンボロさんは俄然やる気を出し、スライム退治に打ち込むことになる。
☆ ☆ ☆
トンボロさんは宣言通りこのあとすぐに二匹目のスライムを倒した。
その勢いのまま三匹目、四匹目と順調に倒していくトンボロさん。
途中休憩を挟みつつゴブリンなどの魔物やスライムが複数で出た時などは俺も戦闘に加わった。
トンボロさんの剣さばきもそれなりに上達していき、剣を構える姿も様になってきていた。
そして日も暮れかかってきた頃、
「やぁっ!」
『プキー……!』
トンボロさんは十匹目のスライムを倒した。
すると、
「ん? ……や、やったーっ! 今レベルが上がったっ! サクラくん、レベルが上がったよっ!」
トンボロさんが声を張り上げた。
「レベルが1上がりました、だってさ! やったーっ!」
俺にハイタッチをしてくるトンボロさんに、
「おめでとうございますっ。トンボロさん」
俺は笑顔で返す。
「はははっ。レベルが上がったよ、やったーっ!」
よほど嬉しかったのだろう、トンボロさんは何度も飛び跳ねて喜びを表現していた。
……やれやれ。ここまで長かったがなんとかレベルが上がったか。
これでパラメータもアップしたはずだから次の戦闘からはもう少し楽にスライムを倒せるようになるだろう。
外も暗くなってきたのでこの日はこれでお開きとなった。
俺はトンボロさんを自宅に送り届けると猫猫亭で晩ご飯を済ませてから宿屋へと戻った。
宿屋の自室で横になり天井を見上げた俺は、
「結局、一日で上がったレベルは1だけか。これってあと何日かかるんだ……?」
とつぶやく。
この依頼はトンボロさんをレベル10にするまで終わらない。
そしてこの依頼の報酬は金貨二枚。
「赤字にならなきゃいいけどな……」
俺は今日一日でそれなりに疲弊していたのでそうそうに眠りにつくのだった。
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