最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第294話 キングゴブリン
洞窟の外に出た俺はそこで洞窟内から逃げ出してくるゴブリンを見張っていた。
だがそんなゴブリンはいない。
中に入った三十二人の冒険者たちがすべて駆逐しているのだろう。
中にはA級の冒険者のゼストさんもいる。
ゴブリンやホブゴブリンやゴブリンソーサラーなど目ではないのだろう。
洞窟内のゴブリンたちを殲滅するのも時間の問題かな。
俺は朝日を背に受けながらそんなことを思っていた。
☆ ☆ ☆
一時間ほどが経過するも洞窟内から逃げ出してきたゴブリンは一体だけ。
もちろんそのゴブリンを俺が逃がすはずもなくあっという間に瞬殺した。
「……暇だなぁ」
時間を持て余していた俺がそうつぶやいた時だった。
「が、がはぁっ……た、助けてくれっ……」
洞窟内から男性がお腹を押さえ血を吐きながらよろよろと出てきた。
その男性は外に出たところでどさっと地面に倒れてしまう。
「大丈夫ですかっ」
俺はその男性に近寄るとすぐに回復魔法を施した。
「スキル、回復魔法ランク10っ」
青白い光が男性を包み込み一瞬で全回復させる。
「……あ、ありがとう。助かったよ」
「一体何があったんですか?」
「そ、そうだっ。洞窟の中にキングゴブリンがいたんだっ!」
男性は俺の腕を掴んで必死の形相で説明し出した。
「しかも四体もだっ! 四体のキングゴブリンがいつの間にか洞窟内の道を塞いでいておれ以外の冒険者たちはみんなやられてしまったっ……そんな中おれだけがおめおめと逃げてきたんだっ……」
悔しさに顔をにじませる。
「ゼストさんはっ? どうなったんですかっ?」
「一人で応戦していたがどうなったかはわからない……すまないっ……」
これは助けに行った方がいいよな。
そう思い俺は洞窟へと足を踏み入れる。
が、
「ま、待てっ! まさか助けに行く気なのかっ!」
男性に呼び止められた。
「はい。一応行った方がいいかなぁと」
「ゼストさんはA級の冒険者だっ。おれらC級やB級の冒険者が行ったところで足手まといになるだけだっ」
男性は言う。
俺は本当はC級ですらないのだが……。
「それより今からセイレーンの町の冒険者ギルドに行ってA級以上の冒険者を募った方がいいっ」
「でもそう簡単にA級以上の冒険者がみつかりますか? それに報酬は金貨十枚ですよ」
俺にとっては金貨十枚は大金だがローレルが言うにはA級の冒険者にとってはそれほど大した額ではないらしいからな。
すぐに動いてくれる冒険者がいるかどうか。
「と、とにかくおれはこれからセイレーンの町の冒険者ギルドに行ってくるからきみはここでほかのゴブリンたちが逃げないように見張っててくれ、いいなっ」
「はあ……」
それだけ言い残し男性はセイレーンの町へと走っていってしまった。
「……」
俺は一瞬立ち止まって考えるもやはりゼストさんのことが気になって、
「やっぱり行ってみよう」
再び洞窟内へと入っていくのだった。
☆ ☆ ☆
「ゼストさーん! どこですかーっ!」
俺は叫びながら洞窟内を走る。
入り組んだ通路をひた走ること五分、
「ぐあぁっ……!」
男性の声が耳に届いてきた。
すぐさま声のした方へと向かう俺。
すると通路を曲がった先にゼストさんがいた。
体長三メートルはあろうかというキングゴブリン三体を前にしてなんとか立っているという感じだった。
*************************************
キングゴブリン――ゴブリンの上位種。巨体から繰り出す圧倒的なパワーは強烈。弱点はない。
*************************************
「ゼストさんっ!」
「サ、サクラっ……!?」
ゼストさんは振り返って俺を見る。
「な、なんでここにっ?」
ゼストさんの周りやキングゴブリンたちの足元には頭やお腹を斬り裂かれた冒険者たちが大勢倒れていた。
大きな斧を持ったキングゴブリンたちの仕業だろう。
「キングゴブリンが四体出たって聞いたので助けにきましたっ」
三体しかいないところを見ると一体はゼストさんが倒したのだろうか。
「気持ちはありがたいが正直B級以下では話にならないっ。おれがなんとかここで食い止めるからきみはA級以上の冒険者を探してきてくれっ」
ゼストさんはキングゴブリンたちから距離をとりつつ俺を見る。
と、
『ギギギッ!!』
一体のキングゴブリンがゼストさんに向かって大きな斧を投げ放った。
「危ないっ!」
俺はとっさにゼストさんの前に回り込むとキングゴブリンの投げた斧を片手でがしっと掴む。
そしてその斧をキングゴブリンに向かって投げ返した。
『ギギャッ……!?』
俺が投げた斧は回転しながらキングゴブリンのに顔に突き刺さる。
そのままキングゴブリンが後ろに倒れて消滅していった。
《佐倉真琴のレベルが3上がりました》
「なっ、サクラ、きみは一体……?」
ゼストさんが驚きの声を上げたその時、
「……ぐぅっ……」
倒れていた冒険者が小さくうめいた。
「ゼストさん、この人たちまだ息があるんですかっ?」
「あ、ああ。虫の息だがな。だから早くこのキングゴブリンたちをなんとかしないとっ」
「そういうことなら俺に任せてくださいっ」
言うが早いか俺は地面を蹴ってキングゴブリンの目の前まで跳び上がる。
「くらえっ」
『ギギャッ……!』
その勢いのまま俺はキングゴブリンの顔面を殴り飛ばした。
キングゴブリンの顔半分が吹き飛ぶ。
《佐倉真琴のレベルが3上がりました》
続けて虚を突かれていたもう一体のキングゴブリンのお腹に右こぶしによる重い一撃をくらわせた。
ボゥッ!
と内部から爆発したような音とともにキングゴブリンのお腹に大きな風穴が開く。
『ギァッ……』
キングゴブリンは倒れながら消滅していった。
《佐倉真琴のレベルが3上がりました》
「な、な、何が一体、どうなっているんだっ……? きみは……?」
俺はゼストさんに振り返ると、
「俺、回復魔法使えるんでここにいるみんなにかけますねっ」
そう言ってから倒れていた冒険者たちに回復魔法を施していく。
ゼストさんは初めこそ突っ立っていたもののすぐに気を取り戻すと俺と一緒になって冒険者たちの回復にあたった。
そのおかげでてっきり死んでいたと思っていた冒険者たちは奇跡的に全員無事復活を遂げたのだった。
だがそんなゴブリンはいない。
中に入った三十二人の冒険者たちがすべて駆逐しているのだろう。
中にはA級の冒険者のゼストさんもいる。
ゴブリンやホブゴブリンやゴブリンソーサラーなど目ではないのだろう。
洞窟内のゴブリンたちを殲滅するのも時間の問題かな。
俺は朝日を背に受けながらそんなことを思っていた。
☆ ☆ ☆
一時間ほどが経過するも洞窟内から逃げ出してきたゴブリンは一体だけ。
もちろんそのゴブリンを俺が逃がすはずもなくあっという間に瞬殺した。
「……暇だなぁ」
時間を持て余していた俺がそうつぶやいた時だった。
「が、がはぁっ……た、助けてくれっ……」
洞窟内から男性がお腹を押さえ血を吐きながらよろよろと出てきた。
その男性は外に出たところでどさっと地面に倒れてしまう。
「大丈夫ですかっ」
俺はその男性に近寄るとすぐに回復魔法を施した。
「スキル、回復魔法ランク10っ」
青白い光が男性を包み込み一瞬で全回復させる。
「……あ、ありがとう。助かったよ」
「一体何があったんですか?」
「そ、そうだっ。洞窟の中にキングゴブリンがいたんだっ!」
男性は俺の腕を掴んで必死の形相で説明し出した。
「しかも四体もだっ! 四体のキングゴブリンがいつの間にか洞窟内の道を塞いでいておれ以外の冒険者たちはみんなやられてしまったっ……そんな中おれだけがおめおめと逃げてきたんだっ……」
悔しさに顔をにじませる。
「ゼストさんはっ? どうなったんですかっ?」
「一人で応戦していたがどうなったかはわからない……すまないっ……」
これは助けに行った方がいいよな。
そう思い俺は洞窟へと足を踏み入れる。
が、
「ま、待てっ! まさか助けに行く気なのかっ!」
男性に呼び止められた。
「はい。一応行った方がいいかなぁと」
「ゼストさんはA級の冒険者だっ。おれらC級やB級の冒険者が行ったところで足手まといになるだけだっ」
男性は言う。
俺は本当はC級ですらないのだが……。
「それより今からセイレーンの町の冒険者ギルドに行ってA級以上の冒険者を募った方がいいっ」
「でもそう簡単にA級以上の冒険者がみつかりますか? それに報酬は金貨十枚ですよ」
俺にとっては金貨十枚は大金だがローレルが言うにはA級の冒険者にとってはそれほど大した額ではないらしいからな。
すぐに動いてくれる冒険者がいるかどうか。
「と、とにかくおれはこれからセイレーンの町の冒険者ギルドに行ってくるからきみはここでほかのゴブリンたちが逃げないように見張っててくれ、いいなっ」
「はあ……」
それだけ言い残し男性はセイレーンの町へと走っていってしまった。
「……」
俺は一瞬立ち止まって考えるもやはりゼストさんのことが気になって、
「やっぱり行ってみよう」
再び洞窟内へと入っていくのだった。
☆ ☆ ☆
「ゼストさーん! どこですかーっ!」
俺は叫びながら洞窟内を走る。
入り組んだ通路をひた走ること五分、
「ぐあぁっ……!」
男性の声が耳に届いてきた。
すぐさま声のした方へと向かう俺。
すると通路を曲がった先にゼストさんがいた。
体長三メートルはあろうかというキングゴブリン三体を前にしてなんとか立っているという感じだった。
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キングゴブリン――ゴブリンの上位種。巨体から繰り出す圧倒的なパワーは強烈。弱点はない。
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「ゼストさんっ!」
「サ、サクラっ……!?」
ゼストさんは振り返って俺を見る。
「な、なんでここにっ?」
ゼストさんの周りやキングゴブリンたちの足元には頭やお腹を斬り裂かれた冒険者たちが大勢倒れていた。
大きな斧を持ったキングゴブリンたちの仕業だろう。
「キングゴブリンが四体出たって聞いたので助けにきましたっ」
三体しかいないところを見ると一体はゼストさんが倒したのだろうか。
「気持ちはありがたいが正直B級以下では話にならないっ。おれがなんとかここで食い止めるからきみはA級以上の冒険者を探してきてくれっ」
ゼストさんはキングゴブリンたちから距離をとりつつ俺を見る。
と、
『ギギギッ!!』
一体のキングゴブリンがゼストさんに向かって大きな斧を投げ放った。
「危ないっ!」
俺はとっさにゼストさんの前に回り込むとキングゴブリンの投げた斧を片手でがしっと掴む。
そしてその斧をキングゴブリンに向かって投げ返した。
『ギギャッ……!?』
俺が投げた斧は回転しながらキングゴブリンのに顔に突き刺さる。
そのままキングゴブリンが後ろに倒れて消滅していった。
《佐倉真琴のレベルが3上がりました》
「なっ、サクラ、きみは一体……?」
ゼストさんが驚きの声を上げたその時、
「……ぐぅっ……」
倒れていた冒険者が小さくうめいた。
「ゼストさん、この人たちまだ息があるんですかっ?」
「あ、ああ。虫の息だがな。だから早くこのキングゴブリンたちをなんとかしないとっ」
「そういうことなら俺に任せてくださいっ」
言うが早いか俺は地面を蹴ってキングゴブリンの目の前まで跳び上がる。
「くらえっ」
『ギギャッ……!』
その勢いのまま俺はキングゴブリンの顔面を殴り飛ばした。
キングゴブリンの顔半分が吹き飛ぶ。
《佐倉真琴のレベルが3上がりました》
続けて虚を突かれていたもう一体のキングゴブリンのお腹に右こぶしによる重い一撃をくらわせた。
ボゥッ!
と内部から爆発したような音とともにキングゴブリンのお腹に大きな風穴が開く。
『ギァッ……』
キングゴブリンは倒れながら消滅していった。
《佐倉真琴のレベルが3上がりました》
「な、な、何が一体、どうなっているんだっ……? きみは……?」
俺はゼストさんに振り返ると、
「俺、回復魔法使えるんでここにいるみんなにかけますねっ」
そう言ってから倒れていた冒険者たちに回復魔法を施していく。
ゼストさんは初めこそ突っ立っていたもののすぐに気を取り戻すと俺と一緒になって冒険者たちの回復にあたった。
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