最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第263話 ショーンさんのステータス
「特別なスキルですか?」
「ああ。わたしはダメージゼロや魔法無効化といったかなりレアなスキルを所持しているんだ」
黒い雪のダンジョン地下二階で出会ったショーンさんは生き生きとした顔で話を続ける。
「ダメージゼロはわたしが受けるダメージがすべてゼロになるスキルで魔法無効化はその名の通りわたしへの魔法をすべて無効にするというスキルだよ」
【魔法無効化】のスキルはたしか磯さんも覚えていた。
覚えているのは磯さんだけじゃなかったのか。
「そのほかにもわたしは全部で三十以上ものスキルを持っているんだ、すごいだろう」
『それはすごいね、大輔っ』
「キューンくん、大輔ではなくショーンと呼んでくれたまえ」
『あーごめん大輔、じゃなくてショーン』
ショーンさんは日本人とアメリカ人のハーフらしい。
大輔という名前をあまり好んでいないのか俺とキューンにはショーンと呼ぶようにと言ってくる。
まあたしかに見た目は金髪碧眼のイケメン男子だからショーンの方が合っている気もするが。
「ショーンさんてレベルいくつですか?」
俺は訊いてみた。
というのもレベル101270の俺でさえスキルは魔法も含めて十八しか覚えていない。
それをショーンさんは俺の倍近く覚えているというのだからもしかしてこの人も【レベルフリー】を覚えているのではないかと思ったのだった。
だが、
「もちろん99だよ」
ショーンさんは当たり前だろと言わんばかりに答える。
「そ、それはそうですよね。でもスキルを三十以上も覚えているなんてすごすぎじゃないですか?」
疑っているわけではないがレベル99で三十以上のスキルをマスターしているとはさすがに信じがたい。
「すごいだろ。実はこれには理由があるんだ。といっても簡単なことだけどね」
とショーンさん。
「聞きたいかい?」
話したくてうずうずしている様子のショーンさんが俺とキューンの顔を見た。
正直俺はどうでもよかったがキューンの『おいら聞きたいっ』という言葉を受けてショーンさんは嬉しそうに話し始める。
「ふふん。わたしはエクストラゲインを三十個以上使ったんだっ」
「あー、なるほど……」
『……? エクストラゲインって何? マスター』
キューンが可愛らしく首をかしげた。
「そっか、キューンは知らないか。エクストラゲインっていうのは飲むとスキルをランダムで一つ覚えるってアイテムだよ。たしか買い取り価格は百二十万円だったかな」
本山夫妻と一緒に行動していた時に手に入れて売ったことがある。
「佐倉くん。たしかに前まではそうだったんだけどね、エクストラゲインは今は一つ千二百万円で取引されているよ」
「え、そうなんですかっ?」
「ああ。オークションサイトでは一億円まで値がつり上がったこともあるくらいだよ」
「ええっ、一億ですかっ」
エクストラゲイン。
そんなにも人気のあるアイテムだったのか。
「でもそんな高いのに三十個以上もどうやって集めたんですか?」
「もちろん買ったんだよ。いろんな手を尽くしてね」
「え、でもそれだとかなりお金がかかったんじゃないですか?」
一つ一千万円として三十個で三億円。
値がつり上がる場合もあるらしいからもっとかも……。
「うーん、別に大したことはないよ。かかった費用は全部で五億円くらいかな」
ショーンさんは表情を変えずに答える。
「えっ!? 五億円っ?」
「うん、多分それくらいだと思うよ。ちゃんと数えていないから具体的な数字はわからないけどね」
マジかこの人……。
めちゃくちゃ金持ちじゃないか。
「あのう、ショーンさんてなんでそこまでしてスキルを増やしたいんですか?」
俺からすると五億円もあればダンジョンに潜らずとも一生遊んで暮らせると思うのだが。
「それはもちろんわたしはヒーローになりたいからだよっ」
ショーンさんは胸を張って答えた。
『ヒーロー?』
「ヒーローですか?」
「ああ、ヒーローだ。わたしはね幼い頃はアメリカに住んでいたんだけどね、そこで誘拐されたことがあるんだよ」
語り出すショーンさん。
「あの時は本当に怖くてね、生きた心地がしなかった。でもねしばらくしていると一人の警官が窓を叩き割って助けに来てくれたんだよ。犯人の二人をあっという間に取り押さえてね、いやあ、あれはかっこよかったなぁ~」
「そう……だったんですか」
「うん。その時からわたしの夢は警官になることだった。いや、正確にはヒーローになることだったんだ。でもわたしはいくら鍛えても筋肉がつきにくい体質でね、それにアメリカ人の血が入っているのに身長も決して高くはない。わたしは大いに悩んだよ」
ショーンさんは顔を上げる。
「でもねそんなある時この世界にレベルシステムが発現したんだ。わたしは喜びに打ち震えたね、だってわたしはもっと強くなれるんだ、憧れのヒーローになれるんだってわかったからねっ」
「はあ……」
「わたしはすぐにレベルを上げたよ。そしてスマホゲームのように課金しまくったんだ。そのおかげでわたしのステータスは最強のそれになったんだよっ」
ショーンさんは自己陶酔するように目を輝かせて天を仰いだ。
「見るかい? わたしのステータス画面を」
「あ、いや別に大丈夫ですけど……」
『おいら見てみたいな~』
キューンってば、余計なことを……。
「しょうがないな。特別だよっ」
そう言うとショーンさんは「ステータスオープンっ」と口にする。
そして俺とキューンに、
「ほら、これさっ」
自分のステータスボードを見るようにうながした。
*************************************
名前:熊野・ショーン・大輔
レベル:99
HP:1321/1321 MP:1704/1704
ちから:1128
みのまもり:997
すばやさ:1003
スキル:経験値100倍
:ダメージゼロ
:魔法無効化
:消費MP半分
:最大HP+300
:最大MP+300
:ちから+200
:みのまもり+50
:すばやさ+100
:自然治癒力強化
:パラメータ倍化
:ちから倍化
:透視
:暗視
:千里眼
:急所突き
:憑依
:隠れ蓑
:自爆
:即死魔法ランク10
:吸収魔法ランク7
:真空魔法ランク3
:水流魔法ランク2
:閃光魔法ランク2
:発破魔法ランク1
:火炎魔法ランク1
:氷結魔法ランク1
:変身魔法ランク1
:呪術魔法ランク1
:蘇生魔法ランク1
:浄化魔法ランク1
:飛翔魔法ランク1
:探知魔法ランク1
:融解魔法ランク1
:酸化魔法ランク1
*************************************
『すごいっ。いっぱいスキル覚えてるっ』
「本当に沢山のスキルがあるんですね」
「だろ。だがこれでもわたしはまだ進化の途中だからねっ」
どや顔で言い放つショーンさんだった。
「ああ。わたしはダメージゼロや魔法無効化といったかなりレアなスキルを所持しているんだ」
黒い雪のダンジョン地下二階で出会ったショーンさんは生き生きとした顔で話を続ける。
「ダメージゼロはわたしが受けるダメージがすべてゼロになるスキルで魔法無効化はその名の通りわたしへの魔法をすべて無効にするというスキルだよ」
【魔法無効化】のスキルはたしか磯さんも覚えていた。
覚えているのは磯さんだけじゃなかったのか。
「そのほかにもわたしは全部で三十以上ものスキルを持っているんだ、すごいだろう」
『それはすごいね、大輔っ』
「キューンくん、大輔ではなくショーンと呼んでくれたまえ」
『あーごめん大輔、じゃなくてショーン』
ショーンさんは日本人とアメリカ人のハーフらしい。
大輔という名前をあまり好んでいないのか俺とキューンにはショーンと呼ぶようにと言ってくる。
まあたしかに見た目は金髪碧眼のイケメン男子だからショーンの方が合っている気もするが。
「ショーンさんてレベルいくつですか?」
俺は訊いてみた。
というのもレベル101270の俺でさえスキルは魔法も含めて十八しか覚えていない。
それをショーンさんは俺の倍近く覚えているというのだからもしかしてこの人も【レベルフリー】を覚えているのではないかと思ったのだった。
だが、
「もちろん99だよ」
ショーンさんは当たり前だろと言わんばかりに答える。
「そ、それはそうですよね。でもスキルを三十以上も覚えているなんてすごすぎじゃないですか?」
疑っているわけではないがレベル99で三十以上のスキルをマスターしているとはさすがに信じがたい。
「すごいだろ。実はこれには理由があるんだ。といっても簡単なことだけどね」
とショーンさん。
「聞きたいかい?」
話したくてうずうずしている様子のショーンさんが俺とキューンの顔を見た。
正直俺はどうでもよかったがキューンの『おいら聞きたいっ』という言葉を受けてショーンさんは嬉しそうに話し始める。
「ふふん。わたしはエクストラゲインを三十個以上使ったんだっ」
「あー、なるほど……」
『……? エクストラゲインって何? マスター』
キューンが可愛らしく首をかしげた。
「そっか、キューンは知らないか。エクストラゲインっていうのは飲むとスキルをランダムで一つ覚えるってアイテムだよ。たしか買い取り価格は百二十万円だったかな」
本山夫妻と一緒に行動していた時に手に入れて売ったことがある。
「佐倉くん。たしかに前まではそうだったんだけどね、エクストラゲインは今は一つ千二百万円で取引されているよ」
「え、そうなんですかっ?」
「ああ。オークションサイトでは一億円まで値がつり上がったこともあるくらいだよ」
「ええっ、一億ですかっ」
エクストラゲイン。
そんなにも人気のあるアイテムだったのか。
「でもそんな高いのに三十個以上もどうやって集めたんですか?」
「もちろん買ったんだよ。いろんな手を尽くしてね」
「え、でもそれだとかなりお金がかかったんじゃないですか?」
一つ一千万円として三十個で三億円。
値がつり上がる場合もあるらしいからもっとかも……。
「うーん、別に大したことはないよ。かかった費用は全部で五億円くらいかな」
ショーンさんは表情を変えずに答える。
「えっ!? 五億円っ?」
「うん、多分それくらいだと思うよ。ちゃんと数えていないから具体的な数字はわからないけどね」
マジかこの人……。
めちゃくちゃ金持ちじゃないか。
「あのう、ショーンさんてなんでそこまでしてスキルを増やしたいんですか?」
俺からすると五億円もあればダンジョンに潜らずとも一生遊んで暮らせると思うのだが。
「それはもちろんわたしはヒーローになりたいからだよっ」
ショーンさんは胸を張って答えた。
『ヒーロー?』
「ヒーローですか?」
「ああ、ヒーローだ。わたしはね幼い頃はアメリカに住んでいたんだけどね、そこで誘拐されたことがあるんだよ」
語り出すショーンさん。
「あの時は本当に怖くてね、生きた心地がしなかった。でもねしばらくしていると一人の警官が窓を叩き割って助けに来てくれたんだよ。犯人の二人をあっという間に取り押さえてね、いやあ、あれはかっこよかったなぁ~」
「そう……だったんですか」
「うん。その時からわたしの夢は警官になることだった。いや、正確にはヒーローになることだったんだ。でもわたしはいくら鍛えても筋肉がつきにくい体質でね、それにアメリカ人の血が入っているのに身長も決して高くはない。わたしは大いに悩んだよ」
ショーンさんは顔を上げる。
「でもねそんなある時この世界にレベルシステムが発現したんだ。わたしは喜びに打ち震えたね、だってわたしはもっと強くなれるんだ、憧れのヒーローになれるんだってわかったからねっ」
「はあ……」
「わたしはすぐにレベルを上げたよ。そしてスマホゲームのように課金しまくったんだ。そのおかげでわたしのステータスは最強のそれになったんだよっ」
ショーンさんは自己陶酔するように目を輝かせて天を仰いだ。
「見るかい? わたしのステータス画面を」
「あ、いや別に大丈夫ですけど……」
『おいら見てみたいな~』
キューンってば、余計なことを……。
「しょうがないな。特別だよっ」
そう言うとショーンさんは「ステータスオープンっ」と口にする。
そして俺とキューンに、
「ほら、これさっ」
自分のステータスボードを見るようにうながした。
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名前:熊野・ショーン・大輔
レベル:99
HP:1321/1321 MP:1704/1704
ちから:1128
みのまもり:997
すばやさ:1003
スキル:経験値100倍
:ダメージゼロ
:魔法無効化
:消費MP半分
:最大HP+300
:最大MP+300
:ちから+200
:みのまもり+50
:すばやさ+100
:自然治癒力強化
:パラメータ倍化
:ちから倍化
:透視
:暗視
:千里眼
:急所突き
:憑依
:隠れ蓑
:自爆
:即死魔法ランク10
:吸収魔法ランク7
:真空魔法ランク3
:水流魔法ランク2
:閃光魔法ランク2
:発破魔法ランク1
:火炎魔法ランク1
:氷結魔法ランク1
:変身魔法ランク1
:呪術魔法ランク1
:蘇生魔法ランク1
:浄化魔法ランク1
:飛翔魔法ランク1
:探知魔法ランク1
:融解魔法ランク1
:酸化魔法ランク1
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「だろ。だがこれでもわたしはまだ進化の途中だからねっ」
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