最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第262話 熊野・ショーン・大輔
ドゴォォーン!
と壁に激突する男性。
俺はキューンを守ろうとして男性を思いきり殴り飛ばしてしまったのだった。
崩れた壁の下敷きになり男性は倒れたままだ。
その様子を見ていたキューンはやっともとの小さな体に戻る。
『マスター。さっきの人殺しちゃった?』
「あ、ああ……多分」
とっさのことだったので手加減できていなかったはずだ。
『ごめんマスター。おいらついムカっとして』
「いや、キューンのせいじゃないさ」
とは言うもののどうしたものか。
もし死んでいたら俺は殺人罪に問われてしまうのか?
キューンを助けるための緊急避難的行動だと主張しても無理だろうか?
などと頭の中で考えを巡らせていたその時だった。
「……お、おーいきみっ。こ、この瓦礫をどかしてくれないかっ」
崩れた壁の下から男性の声が聞こえてきた。
俺はキューンと顔を見合わせてからすぐに男性のもとへと近寄る。
「だ、大丈夫なんですかっ?」
「大丈夫じゃないよ……助け出してくれっ」
声の感じからすると男性は元気そうだった。
俺は瓦礫をどかすと男性を起き上がらせる。
「あ、ありがとう。助かったよ……」
言いながら男性は服をぱんぱんとはたいた。
とりあえず俺は持っていた薬草を渡す。
「これどうぞ、薬草です」
「ああ、悪いね。いただくよ――ってそんなことよりきみ、わたしのことを殴ったねっ。なんでそんなことをしたんだっ、わたしはきみをその魔物から助けてあげようとしたのにっ」
穏やかだった表情を一変させ恨みがましい目で俺とキューンを見る男性。
「いや、ですからこの魔物はキューンといって俺の仲間なんですよ。敵じゃないんです」
「キューン……?」
「はい。それなのにあなたが即死魔法とか言って物騒な魔法を唱えようとしたので俺は仕方なくあなたを止めるために殴ったわけです。それに関してはすみませんでした」
「敵じゃない、のか……? 敵じゃない魔物なんていたのか……」
男性はぶつぶつと繰り返す。
「あのう俺、佐倉真琴っていいます。でこっちがキューンです。殴ったりして本当にすみませんでした」
「あ、いや……わたしの早とちりだったようだ。こちらこそすまない」
そう言って男性は俺とキューンに頭を下げた。
『まあ、わかってくれたらいいんだけどねっ』
「ははっ、ありがとうキューンくん」
笑顔を作る男性。
「あの、一つ訊いてもいいですか?」
俺は男性に声をかける。
「なんだい佐倉くん。あっ、もしかしてわたしのサインが欲しいのかな? いいよ、いつもは断っているんだけどねこれも何かの縁だ、書いてあげようっ」
「え……サイン?」
「ん? 違うのかい?」
変な空気が流れる。
するとキューンが口を開いた。
『マスター、この人って有名人なの?』
「いや、わからない」
俺はキューンにささやく。
だがそれが聞こえていたらしく、
「えっ!? わたしのことを知らないのかいっ?」
男性はひどく驚いた様子で俺たちを見た。
「えっと、はい。すみません」
『全然知らないよ』
「なんてことだ……わたしのことを知らないプレイヤーがいたなんてっ……」
大袈裟なくらい天を見上げ声を震わせる男性。
「わたしもまだまだということなのか……もっと精進しないといけないな、これは」
と男性は独りごちた。
「あのう……」
「あー、ごめんね。わたしの名前は熊野・ショーン・大輔だ。父がアメリカ人なんだよ。自慢じゃないが今現在獲得賞金ランキング二位のプロプレイヤーだ」
「熊野・ショーン・大輔さん……?」
『ランキング二位か~。すごいじゃん大輔』
「ありがとうキューンくん」
ショーンさんは優しい笑顔で言う。
「でも出来ればわたしのことはショーンと呼んでくれないか。わたしの容姿に大輔は似合わないだろ」
『ふーん。おいらよくわかんない』
「わかりましたショーンさん。それより訊いてもいいですか? なんでキューンの吐いた炎や俺の攻撃をくらって無事だったんですか? てっきり死んでしまったかと思いましたよ」
「ふふーん。それはね、わたしが特別なスキルをたくさん持っているからなんだよ」
ショーンさんは高い鼻をぴんとはじいて自慢げに話し出した。
と壁に激突する男性。
俺はキューンを守ろうとして男性を思いきり殴り飛ばしてしまったのだった。
崩れた壁の下敷きになり男性は倒れたままだ。
その様子を見ていたキューンはやっともとの小さな体に戻る。
『マスター。さっきの人殺しちゃった?』
「あ、ああ……多分」
とっさのことだったので手加減できていなかったはずだ。
『ごめんマスター。おいらついムカっとして』
「いや、キューンのせいじゃないさ」
とは言うもののどうしたものか。
もし死んでいたら俺は殺人罪に問われてしまうのか?
キューンを助けるための緊急避難的行動だと主張しても無理だろうか?
などと頭の中で考えを巡らせていたその時だった。
「……お、おーいきみっ。こ、この瓦礫をどかしてくれないかっ」
崩れた壁の下から男性の声が聞こえてきた。
俺はキューンと顔を見合わせてからすぐに男性のもとへと近寄る。
「だ、大丈夫なんですかっ?」
「大丈夫じゃないよ……助け出してくれっ」
声の感じからすると男性は元気そうだった。
俺は瓦礫をどかすと男性を起き上がらせる。
「あ、ありがとう。助かったよ……」
言いながら男性は服をぱんぱんとはたいた。
とりあえず俺は持っていた薬草を渡す。
「これどうぞ、薬草です」
「ああ、悪いね。いただくよ――ってそんなことよりきみ、わたしのことを殴ったねっ。なんでそんなことをしたんだっ、わたしはきみをその魔物から助けてあげようとしたのにっ」
穏やかだった表情を一変させ恨みがましい目で俺とキューンを見る男性。
「いや、ですからこの魔物はキューンといって俺の仲間なんですよ。敵じゃないんです」
「キューン……?」
「はい。それなのにあなたが即死魔法とか言って物騒な魔法を唱えようとしたので俺は仕方なくあなたを止めるために殴ったわけです。それに関してはすみませんでした」
「敵じゃない、のか……? 敵じゃない魔物なんていたのか……」
男性はぶつぶつと繰り返す。
「あのう俺、佐倉真琴っていいます。でこっちがキューンです。殴ったりして本当にすみませんでした」
「あ、いや……わたしの早とちりだったようだ。こちらこそすまない」
そう言って男性は俺とキューンに頭を下げた。
『まあ、わかってくれたらいいんだけどねっ』
「ははっ、ありがとうキューンくん」
笑顔を作る男性。
「あの、一つ訊いてもいいですか?」
俺は男性に声をかける。
「なんだい佐倉くん。あっ、もしかしてわたしのサインが欲しいのかな? いいよ、いつもは断っているんだけどねこれも何かの縁だ、書いてあげようっ」
「え……サイン?」
「ん? 違うのかい?」
変な空気が流れる。
するとキューンが口を開いた。
『マスター、この人って有名人なの?』
「いや、わからない」
俺はキューンにささやく。
だがそれが聞こえていたらしく、
「えっ!? わたしのことを知らないのかいっ?」
男性はひどく驚いた様子で俺たちを見た。
「えっと、はい。すみません」
『全然知らないよ』
「なんてことだ……わたしのことを知らないプレイヤーがいたなんてっ……」
大袈裟なくらい天を見上げ声を震わせる男性。
「わたしもまだまだということなのか……もっと精進しないといけないな、これは」
と男性は独りごちた。
「あのう……」
「あー、ごめんね。わたしの名前は熊野・ショーン・大輔だ。父がアメリカ人なんだよ。自慢じゃないが今現在獲得賞金ランキング二位のプロプレイヤーだ」
「熊野・ショーン・大輔さん……?」
『ランキング二位か~。すごいじゃん大輔』
「ありがとうキューンくん」
ショーンさんは優しい笑顔で言う。
「でも出来ればわたしのことはショーンと呼んでくれないか。わたしの容姿に大輔は似合わないだろ」
『ふーん。おいらよくわかんない』
「わかりましたショーンさん。それより訊いてもいいですか? なんでキューンの吐いた炎や俺の攻撃をくらって無事だったんですか? てっきり死んでしまったかと思いましたよ」
「ふふーん。それはね、わたしが特別なスキルをたくさん持っているからなんだよ」
ショーンさんは高い鼻をぴんとはじいて自慢げに話し出した。
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