最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第261話 罠?
黒い雪のダンジョン地下二階。
通路が三つに分かれていてどこに行こうか迷っているとキューンが『おいら、こっちがいいなっ』と一番右側の通路を指差した。
「わかったよ」
俺はどこを選んでも同じだろうとキューンの選んだ通路を進む。
キューンは嬉しそうに俺の頭の斜め上あたりを飛んでいた。
通路を先へ先へと歩いていくと大きく開けた空間に出た。
だが魔物もアイテムも特に見当たらない。
ハズレかな……。
そう思いきびすを返そうとする俺に、
『あ、マスター待って。あれ何かなー?』
キューンが一言言うとふらっと飛んでいく。
「おい、どうした? キューン」
『これこれ。アイテムじゃない?』
部屋の中央辺りの地面をキューンが見下ろしている。
「ん?」
俺は近付いていく。
すると黒い雪に埋もれてよく見えなかったがそこにはたしかに黒っぽい何かがあった。
「なんだこれ?」
俺は雪をかき分けそれを出そうとする。
とその時だった。
俺の手がその黒っぽい何かに触れた瞬間――
バシュッ。
バシュッ。
バシュッ。
四方八方から俺に向かって槍が飛んできた。
「うおっ!?」
槍は部屋のいたるところから俺のもとへと発射されていてどこにも逃げ場がない。
『マスターっ!』
☆ ☆ ☆
「ふぅ~……びっくりした」
俺は三つの分かれ道のある場所に立っていた。
俺はさっきの瞬間とっさに転移魔法でその場から脱出していたのだった。
だが今考えるとそんなことしなくてもおそらくダメージはくらわなかっただろう。
「まいったな、キューンとはぐれたか……」
キューンが心配しているだろうから早くさっきの部屋に戻ったほうがいいかな。
俺はそう思い一番右側の通路に向かおうと歩き出す。
すると、
「おやっ、こんなところに人がいたとは」
背後から声がした。
振り返ると黄色い杖を持った長い髪をした若い男性がいた。
瞳の色が青く髪の色も金色がかっている。
服装から何から明るい感じの人だ。
「ここはランクCのダンジョンだよ。善意で言わせてもらうけど普通のプレイヤーには荷が重いからきみは帰ったほうがいいんじゃないかなぁ」
前髪をかき上げつつ男性は言った。
「はあ……」
とその時、
『マスターっ!』
キューンが一番右側の通路からやってきた。
俺を見て俺の胸にぼふっと飛び込んでくる。
『おいらを置いていかないって言ったのにー。マスターってば一人でどっか行っちゃうんだもーん』
キューンは顔をぐりぐりとこすりつけながら甘えるように口にした。
「悪い、キューン。とっさのことでつい……」
『も~、マスターってばまったくも~』
「おい、きみ。何をやっているんだっ。早くその喋る魔物から離れるんだっ」
俺とキューンに割って入るように声を上げ手を振りかざす男性。
「さあ、早くこっちへ来たまえっ」
『マスター、この人誰?』
「え……いや俺も今会ったばかりだからよくわからない」
『ふーん』
「きみ、そのおかしな魔物はわたしが退治してやるから早く離れたまえっ」
男性は一人で続ける。
「こら、そこの魔物っ。わたしが成敗してやるからそこの彼から離れろっ」
「あ、いや違うんです。この魔物は俺の仲間で――」
「さあ、魔物っ。かかってこいっ」
男性は持っていた剣を両手で握るとキューンを見据えた。
『うるさいな、も~。おいらをそこらの魔物と一緒にしないでほしいな』
「人語を操る奇妙な魔物め、わたしに会ったのが運の尽きだぞっ」
「あ、いや、だからですね、こいつはキューンっていって――」
「きみもいつまでその魔物とくっついているんだ。早く突き飛ばしてこっちに来るんだっ」
男性は俺の言うことにまったく耳を貸そうとしない。
するとキューンがいつになくムッとした表情になる。
『ねぇ、よくわからないけどおいらとマスターの仲を引き裂こうって気ならおいら許さないよっ』
「おい、キューン落ち着けって……」
「かかって来い、邪悪な魔物めっ。人間に害を及ぼす前にわたしが叩き斬ってやるっ」
「あなたもちょっと黙っててください」
とその時だった、堪忍袋の緒が切れたのかキューンが巨大な白竜へと姿を変えた。
『グオオオアアアァァァーッ!!!』
それを見てひるむかと思いきや男性は、
「ついに正体を現したな、魔物めっ」
といきり立つ。
おいおい、勘弁してくれ。
「ちょっと二人とも落ち着いてっ。キューン、とりあえずもとに戻ってくれっ」
『グオオオアアアァァァーッ!!!』
キューンは俺の言葉がわからないのか大声で鳴くと男性に向かって灼熱の炎を吐いた。
「うおぉっ!?」
男性はキューンが吐いた炎に飲み込まれまともにくらってしまった。
ヤバっ……。
俺はキューンが人間を殺してしまった。
そう思った。
だが男性は無事だった。
それどころか火傷一つ負っていない。
服もきれいなままだった。
えっ……?
俺の理解が追いつかないでいると男性は「スキル、パラメータ4倍っ」と唱えて跳び上がると巨大化したキューンの首を狙って斬りかかる。
「成敗っ!」
『グオオオアアアァァァーッ!!!』
キューンは男性の剣を牙で受け止めた。
着地した男性は、
「なかなかやるなっ。だったら奥の手だっ」
言うと左手をキューンに向ける。
そして、
「スキル、即死魔法ラン――」
そこまで発した瞬間俺はまずいっととっさに判断して気がつけば男性を思いきり殴り飛ばしていたのだった。
通路が三つに分かれていてどこに行こうか迷っているとキューンが『おいら、こっちがいいなっ』と一番右側の通路を指差した。
「わかったよ」
俺はどこを選んでも同じだろうとキューンの選んだ通路を進む。
キューンは嬉しそうに俺の頭の斜め上あたりを飛んでいた。
通路を先へ先へと歩いていくと大きく開けた空間に出た。
だが魔物もアイテムも特に見当たらない。
ハズレかな……。
そう思いきびすを返そうとする俺に、
『あ、マスター待って。あれ何かなー?』
キューンが一言言うとふらっと飛んでいく。
「おい、どうした? キューン」
『これこれ。アイテムじゃない?』
部屋の中央辺りの地面をキューンが見下ろしている。
「ん?」
俺は近付いていく。
すると黒い雪に埋もれてよく見えなかったがそこにはたしかに黒っぽい何かがあった。
「なんだこれ?」
俺は雪をかき分けそれを出そうとする。
とその時だった。
俺の手がその黒っぽい何かに触れた瞬間――
バシュッ。
バシュッ。
バシュッ。
四方八方から俺に向かって槍が飛んできた。
「うおっ!?」
槍は部屋のいたるところから俺のもとへと発射されていてどこにも逃げ場がない。
『マスターっ!』
☆ ☆ ☆
「ふぅ~……びっくりした」
俺は三つの分かれ道のある場所に立っていた。
俺はさっきの瞬間とっさに転移魔法でその場から脱出していたのだった。
だが今考えるとそんなことしなくてもおそらくダメージはくらわなかっただろう。
「まいったな、キューンとはぐれたか……」
キューンが心配しているだろうから早くさっきの部屋に戻ったほうがいいかな。
俺はそう思い一番右側の通路に向かおうと歩き出す。
すると、
「おやっ、こんなところに人がいたとは」
背後から声がした。
振り返ると黄色い杖を持った長い髪をした若い男性がいた。
瞳の色が青く髪の色も金色がかっている。
服装から何から明るい感じの人だ。
「ここはランクCのダンジョンだよ。善意で言わせてもらうけど普通のプレイヤーには荷が重いからきみは帰ったほうがいいんじゃないかなぁ」
前髪をかき上げつつ男性は言った。
「はあ……」
とその時、
『マスターっ!』
キューンが一番右側の通路からやってきた。
俺を見て俺の胸にぼふっと飛び込んでくる。
『おいらを置いていかないって言ったのにー。マスターってば一人でどっか行っちゃうんだもーん』
キューンは顔をぐりぐりとこすりつけながら甘えるように口にした。
「悪い、キューン。とっさのことでつい……」
『も~、マスターってばまったくも~』
「おい、きみ。何をやっているんだっ。早くその喋る魔物から離れるんだっ」
俺とキューンに割って入るように声を上げ手を振りかざす男性。
「さあ、早くこっちへ来たまえっ」
『マスター、この人誰?』
「え……いや俺も今会ったばかりだからよくわからない」
『ふーん』
「きみ、そのおかしな魔物はわたしが退治してやるから早く離れたまえっ」
男性は一人で続ける。
「こら、そこの魔物っ。わたしが成敗してやるからそこの彼から離れろっ」
「あ、いや違うんです。この魔物は俺の仲間で――」
「さあ、魔物っ。かかってこいっ」
男性は持っていた剣を両手で握るとキューンを見据えた。
『うるさいな、も~。おいらをそこらの魔物と一緒にしないでほしいな』
「人語を操る奇妙な魔物め、わたしに会ったのが運の尽きだぞっ」
「あ、いや、だからですね、こいつはキューンっていって――」
「きみもいつまでその魔物とくっついているんだ。早く突き飛ばしてこっちに来るんだっ」
男性は俺の言うことにまったく耳を貸そうとしない。
するとキューンがいつになくムッとした表情になる。
『ねぇ、よくわからないけどおいらとマスターの仲を引き裂こうって気ならおいら許さないよっ』
「おい、キューン落ち着けって……」
「かかって来い、邪悪な魔物めっ。人間に害を及ぼす前にわたしが叩き斬ってやるっ」
「あなたもちょっと黙っててください」
とその時だった、堪忍袋の緒が切れたのかキューンが巨大な白竜へと姿を変えた。
『グオオオアアアァァァーッ!!!』
それを見てひるむかと思いきや男性は、
「ついに正体を現したな、魔物めっ」
といきり立つ。
おいおい、勘弁してくれ。
「ちょっと二人とも落ち着いてっ。キューン、とりあえずもとに戻ってくれっ」
『グオオオアアアァァァーッ!!!』
キューンは俺の言葉がわからないのか大声で鳴くと男性に向かって灼熱の炎を吐いた。
「うおぉっ!?」
男性はキューンが吐いた炎に飲み込まれまともにくらってしまった。
ヤバっ……。
俺はキューンが人間を殺してしまった。
そう思った。
だが男性は無事だった。
それどころか火傷一つ負っていない。
服もきれいなままだった。
えっ……?
俺の理解が追いつかないでいると男性は「スキル、パラメータ4倍っ」と唱えて跳び上がると巨大化したキューンの首を狙って斬りかかる。
「成敗っ!」
『グオオオアアアァァァーッ!!!』
キューンは男性の剣を牙で受け止めた。
着地した男性は、
「なかなかやるなっ。だったら奥の手だっ」
言うと左手をキューンに向ける。
そして、
「スキル、即死魔法ラン――」
そこまで発した瞬間俺はまずいっととっさに判断して気がつけば男性を思いきり殴り飛ばしていたのだった。
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