最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第220話 装備品
俺は深い魔のダンジョン地下七階フロアをキューンと有希さんとともに進んでいた。
有希さんには俺の本当のレベルを話したが少し驚かれただけで今はこれまで通り普通に接してくれている。
俺はもしかしたらこれまで自分のレベルの件を重く考えすぎていたのかもな。
これからは秘密にする必要はないのかもしれない。
キューンの言う通り、その方が俺も気兼ねなくダンジョン探索が出来るというものだ。
「なあ、真琴が今着ている服はダンジョンで手に入れたものなのか?」
前を歩く有希さんが振り返り訊いてくる。
「いえ、違いますよ。これはただの洋服です」
俺が身につけているのは特別な効果のある装備品などではなく大型スーパーで買ったなんの変哲もない服と靴とズボンだ。
高速で動いても破けないようになるべく強い生地のものを選んではいるがいくらでも替えがきく。
実際不思議な袋の中には同じような衣類が十着以上しまってある。
「じゃあなんの効果もないんだな。大丈夫なのか? そんな装備で。いくらステータスがすごくても万が一ということもあるからな」
「まあ、そうですね」
それは俺も頭の片隅でなんとなくだが考えていたことだった。
HPやみのまもりなどのパラメータが高いからといって絶対に安全というわけではない。
状態異常攻撃や俺の知らない特殊な攻撃方法をしてくる魔物だっているかもしれない。
そんな魔物に対応できる装備品があれば安心できるというものだ。
「有希さんの着ているその不死鳥の着物とかはかなりいい効果ですよね」
身につけていれば死んでも一度だけ復活できるという不死鳥の着物。
そういった装備品なら俺も身につけたいのだが。
「これか? これは親父から貰ったんだ。ダンジョン探索するならそれくらいの装備は必要だろうってな」
「そうだったんですか」
『有希のお父さんってどんな人なの?』
俺と有希さんの間を飛びながらキューンが口を開いた。
「あたしの親父は仁義に熱い人だな。それと隠し事が大嫌いだ」
『ふ~ん、そうなんだ~。だから有希も隠し事が嫌いなんだね』
「はははっ、そうかもな」
と豪快に笑う有希さん。
「そうだ、今度うちに真琴とキューンで来るといい。うちの若い衆と一緒に盛大な歓迎の宴を開いてやるぞ。うまい料理もたくさん用意してやるからな」
『えっ、ほんとっ? だったらおいら行くよ行くっ。ねぇマスター、マスターも一緒に行こうねっ』
「え……そ、そうだな」
ヤクザの家に行くのか……?
うーん……それは遠慮したいな。
☆ ☆ ☆
『グヘッグヘッ……』
『グヘッグヘッ……』
『グヘッグヘッ……』
広い空間に出るとそこには宙を飛び回る三体のガーゴイルの姿があった。
ガーゴイルたちはそれぞれ武器を手にしている。
一体は刀。
一体は長い槍。
一体は斧。
おそらくそれらの武器はこのフロアに落ちていたものだろう。
「ちっ。あんなとこを飛びやがって。あれじゃ届かないじゃないかっ。おい、下りてこいっ!」
有希さんが大声を上げるがガーゴイルたちは近付いてこようとはせず天井付近を飛び回り続ける。
「くそっ、だったらこれでどうだっ!」
有希さんはそう言うと左手に持っていた扇子を大きく振った。
すると扇子から真空の刃が放たれる。
びゅんと真空の刃がガーゴイルたちめがけて飛んでいき一体の羽を斬り裂いた。
『グヘェッ……!?』
羽を失ったガーゴイルが落下してくる。
有希さんは待ってましたとばかりに右手に持っていた剣で落ちてきたガーゴイルの脳天を叩き割った。
消滅していくガーゴイル。
それを見て逃げ出す二体のガーゴイルたちの背中に向かって俺は、
「スキル、電撃魔法ランク10っ」
と唱える。
その瞬間俺の手からまばゆい光とともに電撃が放たれた。
電撃はふたまたにわかればらばらに逃げようとしていたガーゴイルたちをとらえる。
『『グエェェェー……!』』
電撃が体中に行き渡り一瞬でこと切れたガーゴイルたちが落下しながら消滅していく。
《佐倉真琴のレベルが493上がりました》
そしてガーゴイルたちの消滅とともにガーゴイルたちが持っていた武器は地面に落ちた。
俺はそれらを拾うと識別魔法をかけて調べる。
*************************************
妖刀狗肉――呪われた武器。この刀で魔物を倒すとその魔物は消滅することはなくただの肉塊と化す。経験値は入らない。
*************************************
*************************************
魔槍タービュランス――風属性を持った槍。この槍を大きく横になぎ払うとランク5相当の真空魔法を放つことが出来る。
*************************************
*************************************
鉄槌の斧――柄の部分を両手で握るとちからのパラメータが250上がる。両手持ち専用の斧。
*************************************
「……だそうですけど、有希さんはどれか欲しいものありますか?」
「そうだなぁ、その魔槍タービュランスってやつはなかなか使えそうなんだがな……」
ランク5の真空魔法を使えるという武器だ。
スキルが一切ない有希さんにはお似合いの武器かもしれない。
だが、
「あたしは剣術の心得はあるが槍に関してはまったくのド素人なんだ。もったいないがあたしはパスだな」
有希さんは手を払うように振りながら言った。
「そうですか」
『マスターはどれか使ってみたいものはないの?』
とキューンが俺の顔を見る。
「う~ん……」
呪われた武器なんかいらないし、俺だって槍なんか使いこなせない。
斧を両手で持って今さらちからのパラメータが250程度上がったところでほぼ意味はないし、だったら素手の方が何かと便利な気がする。
「俺も別にいいや」
『そっか~』
「じゃあ持ちきれないし置いていくか」
有希さんが言うので、
「いえ、俺のこの袋ならいくらでもアイテムを入れることが出来ますから俺がとりあえず持ってますよ」
俺はそれらの武器三点を不思議な袋の中にしまってみせた。
「おおっ、便利な袋だなっ」
「はい。これからも何かアイテムを拾ったら俺が預かっておきますよ」
「ああ、それは助かる。頼んだぞ真琴っ」
有希さんは俺の背中をドンッと叩くと惚れ惚れするような笑顔でにかっと笑った。
有希さんには俺の本当のレベルを話したが少し驚かれただけで今はこれまで通り普通に接してくれている。
俺はもしかしたらこれまで自分のレベルの件を重く考えすぎていたのかもな。
これからは秘密にする必要はないのかもしれない。
キューンの言う通り、その方が俺も気兼ねなくダンジョン探索が出来るというものだ。
「なあ、真琴が今着ている服はダンジョンで手に入れたものなのか?」
前を歩く有希さんが振り返り訊いてくる。
「いえ、違いますよ。これはただの洋服です」
俺が身につけているのは特別な効果のある装備品などではなく大型スーパーで買ったなんの変哲もない服と靴とズボンだ。
高速で動いても破けないようになるべく強い生地のものを選んではいるがいくらでも替えがきく。
実際不思議な袋の中には同じような衣類が十着以上しまってある。
「じゃあなんの効果もないんだな。大丈夫なのか? そんな装備で。いくらステータスがすごくても万が一ということもあるからな」
「まあ、そうですね」
それは俺も頭の片隅でなんとなくだが考えていたことだった。
HPやみのまもりなどのパラメータが高いからといって絶対に安全というわけではない。
状態異常攻撃や俺の知らない特殊な攻撃方法をしてくる魔物だっているかもしれない。
そんな魔物に対応できる装備品があれば安心できるというものだ。
「有希さんの着ているその不死鳥の着物とかはかなりいい効果ですよね」
身につけていれば死んでも一度だけ復活できるという不死鳥の着物。
そういった装備品なら俺も身につけたいのだが。
「これか? これは親父から貰ったんだ。ダンジョン探索するならそれくらいの装備は必要だろうってな」
「そうだったんですか」
『有希のお父さんってどんな人なの?』
俺と有希さんの間を飛びながらキューンが口を開いた。
「あたしの親父は仁義に熱い人だな。それと隠し事が大嫌いだ」
『ふ~ん、そうなんだ~。だから有希も隠し事が嫌いなんだね』
「はははっ、そうかもな」
と豪快に笑う有希さん。
「そうだ、今度うちに真琴とキューンで来るといい。うちの若い衆と一緒に盛大な歓迎の宴を開いてやるぞ。うまい料理もたくさん用意してやるからな」
『えっ、ほんとっ? だったらおいら行くよ行くっ。ねぇマスター、マスターも一緒に行こうねっ』
「え……そ、そうだな」
ヤクザの家に行くのか……?
うーん……それは遠慮したいな。
☆ ☆ ☆
『グヘッグヘッ……』
『グヘッグヘッ……』
『グヘッグヘッ……』
広い空間に出るとそこには宙を飛び回る三体のガーゴイルの姿があった。
ガーゴイルたちはそれぞれ武器を手にしている。
一体は刀。
一体は長い槍。
一体は斧。
おそらくそれらの武器はこのフロアに落ちていたものだろう。
「ちっ。あんなとこを飛びやがって。あれじゃ届かないじゃないかっ。おい、下りてこいっ!」
有希さんが大声を上げるがガーゴイルたちは近付いてこようとはせず天井付近を飛び回り続ける。
「くそっ、だったらこれでどうだっ!」
有希さんはそう言うと左手に持っていた扇子を大きく振った。
すると扇子から真空の刃が放たれる。
びゅんと真空の刃がガーゴイルたちめがけて飛んでいき一体の羽を斬り裂いた。
『グヘェッ……!?』
羽を失ったガーゴイルが落下してくる。
有希さんは待ってましたとばかりに右手に持っていた剣で落ちてきたガーゴイルの脳天を叩き割った。
消滅していくガーゴイル。
それを見て逃げ出す二体のガーゴイルたちの背中に向かって俺は、
「スキル、電撃魔法ランク10っ」
と唱える。
その瞬間俺の手からまばゆい光とともに電撃が放たれた。
電撃はふたまたにわかればらばらに逃げようとしていたガーゴイルたちをとらえる。
『『グエェェェー……!』』
電撃が体中に行き渡り一瞬でこと切れたガーゴイルたちが落下しながら消滅していく。
《佐倉真琴のレベルが493上がりました》
そしてガーゴイルたちの消滅とともにガーゴイルたちが持っていた武器は地面に落ちた。
俺はそれらを拾うと識別魔法をかけて調べる。
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妖刀狗肉――呪われた武器。この刀で魔物を倒すとその魔物は消滅することはなくただの肉塊と化す。経験値は入らない。
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魔槍タービュランス――風属性を持った槍。この槍を大きく横になぎ払うとランク5相当の真空魔法を放つことが出来る。
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鉄槌の斧――柄の部分を両手で握るとちからのパラメータが250上がる。両手持ち専用の斧。
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「……だそうですけど、有希さんはどれか欲しいものありますか?」
「そうだなぁ、その魔槍タービュランスってやつはなかなか使えそうなんだがな……」
ランク5の真空魔法を使えるという武器だ。
スキルが一切ない有希さんにはお似合いの武器かもしれない。
だが、
「あたしは剣術の心得はあるが槍に関してはまったくのド素人なんだ。もったいないがあたしはパスだな」
有希さんは手を払うように振りながら言った。
「そうですか」
『マスターはどれか使ってみたいものはないの?』
とキューンが俺の顔を見る。
「う~ん……」
呪われた武器なんかいらないし、俺だって槍なんか使いこなせない。
斧を両手で持って今さらちからのパラメータが250程度上がったところでほぼ意味はないし、だったら素手の方が何かと便利な気がする。
「俺も別にいいや」
『そっか~』
「じゃあ持ちきれないし置いていくか」
有希さんが言うので、
「いえ、俺のこの袋ならいくらでもアイテムを入れることが出来ますから俺がとりあえず持ってますよ」
俺はそれらの武器三点を不思議な袋の中にしまってみせた。
「おおっ、便利な袋だなっ」
「はい。これからも何かアイテムを拾ったら俺が預かっておきますよ」
「ああ、それは助かる。頼んだぞ真琴っ」
有希さんは俺の背中をドンッと叩くと惚れ惚れするような笑顔でにかっと笑った。
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