最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第211話 チーム北海道との別れ
「佐倉くん、MPはまだ大丈夫かい? よかったら魔草食べるかな?」
チーム北海道のプレイヤーの人たちの素材アイテムを生成魔法で新たなアイテムへと次から次へ生まれ変わらせていると横から戸叶さんが魔草を持ってやってきた。
「あ、大丈夫です。俺MPはかなりあるんで……」
MPだけでなく全パラメータが高いのだがそれは黙っておく。
「そうかい? じゃあMPが足りなくなりそうだったら言ってね、魔草なら沢山あるからさ」
「はい、ありがとうございます」
親切な戸叶さんにお礼を言うと俺はまた前に向き直り「スキル、生成魔法ランク10っ」と魔法を唱えるのだった。
☆ ☆ ☆
*************************************
エンジェルブーツ――天使の翼が生えた靴。これを装備するとすばやさのパラメータが3倍になる。
*************************************
「はい、どうぞ。これはエンジェルブーツといってすばやさが3倍になるアイテムです」
「わあ、ありがとうございますっ」
嬉しそうに声を弾ませる女性。
その女性は俺の目の前でエンジェルブーツを履いて飛び跳ねてみせる。
ふぅ~、これで終わりかな。
三十分ほど経った頃俺はようやく全員分の武具生成を終わらせることが出来た。
チーム北海道のプレイヤーの人たちはみんな俺の生成した武器や防具を装備して喜んでいる様子だったので俺も自然と笑みがこぼれる。
すると戸叶さんが近寄ってきて、
「いやあ、ありがとう佐倉くん。お疲れ様、疲れただろう?」
ねぎらいの言葉をかけてくれる。
「いえ、大丈夫ですよ」
本当は結構疲れたがわざわざ言うことではない。
「佐倉くんのおかげで私たちは大幅にパワーアップできたと思う。これならもっと上のランクのダンジョンだって目指せそうだよ、本当にありがとう」
「いえ、こちらこそ合計で四百万円も貰っちゃってなんか逆に申し訳ない気分ですよ」
「そんなことないよ。その四百万円は佐倉くんのしてくれたことへの正当な対価なんだから気にせず貰っていいんだよ」
「すみません、ありがとうございます」
戸叶さんは大人の余裕でもって俺の肩に手を置くと微笑みかけてくれた。
俺はいい人に出会えたようだ。
「そうそう、佐倉くんのことほかのプレイヤーにも教えてあげてもいいかな?」
と思い出したように戸叶さんが言う。
「ほかのプレイヤーにですか?」
「うん。懇意にしているチームがいくつかあってね、多分今度会ったらその武器どうしたの? とか訊かれると思うんだ。だからその時に佐倉くんに作ってもらったんだよって答えても大丈夫かなと思ってね」
「あー、そういうことですか……」
さて、どうするかな。
他人のために生成魔法を使うこと自体は全然構わないんだけど不特定多数の人と会うのはちょっと気疲れしそうだなぁ。
とはいえどのみち森久保夫妻がもうSNSに俺のことを上げてるんだったな。
う~ん……。
「もちろんちゃんと対価を払ったことも伝えるよ」
「あ、はい……」
生成魔法一回使うだけで二十万円か……決して悪くはないんだよなぁ。
「……まあ、いいですよ」
俺は数秒考えた末、八方美人的な性格もあってか結局オーケーしていた。
「おー、そうかい。ありがとうね佐倉くんっ」
「はい。でもあまり大っぴらに宣伝とかはしないでくださいね」
あまり大勢の人に寄って来られてもダンジョン探索の邪魔になるかもしれないし。
「うん、わかってる。聞かれたときだけこそっと答えるようにするよ」
「はい、わかりました」
「じゃあ私たちはこれで失礼して別のダンジョンに向かうよ」
戸叶さんが手を上げ立ち去ろうとする。
「え? このダンジョン潜らないんですか?」
「うん。だってここは佐倉くんが先客だからね。私たちは遠慮させてもらうよ」
「そうですか。なんかすみません」
「いやいや。じゃあ佐倉くん、またどこかで会えたらその時はよろしくね」
そう言うと戸叶さんは十人のプレイヤーの人たちを率いて去っていった。
みな一様に笑顔で俺に手を振り会釈しながら部屋を出ていく。
「はぁ~……疲れた~」
俺は誰もいなくなったのを確認してから本音をもらした。
『マスター、大変だったね』
「ああ。やっぱり一度に大勢の知らない人と会うのは疲れるな」
生成魔法を連発するのが疲れたということではなく単に人見知りからくる気疲れだった。
『あんなこと言っちゃってよかったの? またマスターの生成魔法目当てにプレイヤーたちが押し寄せてくるかもしれないよ』
「その時はその時で簡単に金が手に入るんだと割り切るさ」
『ふ~ん』
「そしたらキューンの好きな食べ物なんでも買ってやるからな」
『えっ、ほんとっ? だったらおいらカニの缶詰めがいいな~。この前ひと缶だけあったの食べたらすっごく美味しかったんだもん』
遠い目をしてのどを鳴らすキューン。
今にもよだれが垂れそうな緩みきった顔をしている。
「ふふっ、わかったよ。カニの缶詰めだな。今度沢山買ってやるよ」
『わーい、やったーっ。じゃあマスターに生成魔法でじゃんじゃん稼いでもらわなくっちゃだねっ』
「現金な奴だなぁ」
そう言いつつ俺は心の中では安堵していた。
キューンは聞き分けがよくてわがままを一切言わないからちょっとくらいは贅沢させてやりたかったのだ。
カニの缶詰め程度で贅沢なのかどうかは疑問だがキューンは心の底から嬉しがっているように見えるので俺もなんだが嬉しくなる。
「さてと、キューン。まだ地下一階だしそろそろ本格的にダンジョン探索進めるとしようか」
『うん、そうだねっ。行こうマスターっ』
「ああ」
こうして俺とキューンは深い魔のダンジョンの最深階を目指して再び歩き出した。
チーム北海道のプレイヤーの人たちの素材アイテムを生成魔法で新たなアイテムへと次から次へ生まれ変わらせていると横から戸叶さんが魔草を持ってやってきた。
「あ、大丈夫です。俺MPはかなりあるんで……」
MPだけでなく全パラメータが高いのだがそれは黙っておく。
「そうかい? じゃあMPが足りなくなりそうだったら言ってね、魔草なら沢山あるからさ」
「はい、ありがとうございます」
親切な戸叶さんにお礼を言うと俺はまた前に向き直り「スキル、生成魔法ランク10っ」と魔法を唱えるのだった。
☆ ☆ ☆
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エンジェルブーツ――天使の翼が生えた靴。これを装備するとすばやさのパラメータが3倍になる。
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「はい、どうぞ。これはエンジェルブーツといってすばやさが3倍になるアイテムです」
「わあ、ありがとうございますっ」
嬉しそうに声を弾ませる女性。
その女性は俺の目の前でエンジェルブーツを履いて飛び跳ねてみせる。
ふぅ~、これで終わりかな。
三十分ほど経った頃俺はようやく全員分の武具生成を終わらせることが出来た。
チーム北海道のプレイヤーの人たちはみんな俺の生成した武器や防具を装備して喜んでいる様子だったので俺も自然と笑みがこぼれる。
すると戸叶さんが近寄ってきて、
「いやあ、ありがとう佐倉くん。お疲れ様、疲れただろう?」
ねぎらいの言葉をかけてくれる。
「いえ、大丈夫ですよ」
本当は結構疲れたがわざわざ言うことではない。
「佐倉くんのおかげで私たちは大幅にパワーアップできたと思う。これならもっと上のランクのダンジョンだって目指せそうだよ、本当にありがとう」
「いえ、こちらこそ合計で四百万円も貰っちゃってなんか逆に申し訳ない気分ですよ」
「そんなことないよ。その四百万円は佐倉くんのしてくれたことへの正当な対価なんだから気にせず貰っていいんだよ」
「すみません、ありがとうございます」
戸叶さんは大人の余裕でもって俺の肩に手を置くと微笑みかけてくれた。
俺はいい人に出会えたようだ。
「そうそう、佐倉くんのことほかのプレイヤーにも教えてあげてもいいかな?」
と思い出したように戸叶さんが言う。
「ほかのプレイヤーにですか?」
「うん。懇意にしているチームがいくつかあってね、多分今度会ったらその武器どうしたの? とか訊かれると思うんだ。だからその時に佐倉くんに作ってもらったんだよって答えても大丈夫かなと思ってね」
「あー、そういうことですか……」
さて、どうするかな。
他人のために生成魔法を使うこと自体は全然構わないんだけど不特定多数の人と会うのはちょっと気疲れしそうだなぁ。
とはいえどのみち森久保夫妻がもうSNSに俺のことを上げてるんだったな。
う~ん……。
「もちろんちゃんと対価を払ったことも伝えるよ」
「あ、はい……」
生成魔法一回使うだけで二十万円か……決して悪くはないんだよなぁ。
「……まあ、いいですよ」
俺は数秒考えた末、八方美人的な性格もあってか結局オーケーしていた。
「おー、そうかい。ありがとうね佐倉くんっ」
「はい。でもあまり大っぴらに宣伝とかはしないでくださいね」
あまり大勢の人に寄って来られてもダンジョン探索の邪魔になるかもしれないし。
「うん、わかってる。聞かれたときだけこそっと答えるようにするよ」
「はい、わかりました」
「じゃあ私たちはこれで失礼して別のダンジョンに向かうよ」
戸叶さんが手を上げ立ち去ろうとする。
「え? このダンジョン潜らないんですか?」
「うん。だってここは佐倉くんが先客だからね。私たちは遠慮させてもらうよ」
「そうですか。なんかすみません」
「いやいや。じゃあ佐倉くん、またどこかで会えたらその時はよろしくね」
そう言うと戸叶さんは十人のプレイヤーの人たちを率いて去っていった。
みな一様に笑顔で俺に手を振り会釈しながら部屋を出ていく。
「はぁ~……疲れた~」
俺は誰もいなくなったのを確認してから本音をもらした。
『マスター、大変だったね』
「ああ。やっぱり一度に大勢の知らない人と会うのは疲れるな」
生成魔法を連発するのが疲れたということではなく単に人見知りからくる気疲れだった。
『あんなこと言っちゃってよかったの? またマスターの生成魔法目当てにプレイヤーたちが押し寄せてくるかもしれないよ』
「その時はその時で簡単に金が手に入るんだと割り切るさ」
『ふ~ん』
「そしたらキューンの好きな食べ物なんでも買ってやるからな」
『えっ、ほんとっ? だったらおいらカニの缶詰めがいいな~。この前ひと缶だけあったの食べたらすっごく美味しかったんだもん』
遠い目をしてのどを鳴らすキューン。
今にもよだれが垂れそうな緩みきった顔をしている。
「ふふっ、わかったよ。カニの缶詰めだな。今度沢山買ってやるよ」
『わーい、やったーっ。じゃあマスターに生成魔法でじゃんじゃん稼いでもらわなくっちゃだねっ』
「現金な奴だなぁ」
そう言いつつ俺は心の中では安堵していた。
キューンは聞き分けがよくてわがままを一切言わないからちょっとくらいは贅沢させてやりたかったのだ。
カニの缶詰め程度で贅沢なのかどうかは疑問だがキューンは心の底から嬉しがっているように見えるので俺もなんだが嬉しくなる。
「さてと、キューン。まだ地下一階だしそろそろ本格的にダンジョン探索進めるとしようか」
『うん、そうだねっ。行こうマスターっ』
「ああ」
こうして俺とキューンは深い魔のダンジョンの最深階を目指して再び歩き出した。
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