最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第190話 VSスライム①
易しい庭のダンジョン地下一階にて俺はスライムと対峙していた。
『フィキー!』
飛び掛かってきたスライムを逆に殴り飛ばしてやろうと右こぶしを振るうも空振り。
そのままスライムの体当たりを顔面にくらってしまう。
「いってぇー……くそっ」
俺は薬草を一枚咀嚼しながらスライムの動きに注視する。
スライムは笑みを浮かべながらフットワーク軽くぴょんぴょん左右に飛び跳ねていた。
「スライムのくせに余裕じゃないか」
『フィキー』
何を考えているのかまるでわからないまん丸い目でスライムは俺を眺めている。
と次の瞬間、
『フィキー!』
スライムはまたも体当たりを仕掛けてきた。
「このっ」
今度こそとばかりに俺は右ストレートを放つ。
ちっ。
俺の攻撃がスライムの横顔をかすめるもクリーンヒットにはいたらずスライムの攻撃をどんっとお腹に浴びてしまう俺。
「ぐはっ……」
スライムの体当たりをお腹で受けて一瞬吐き気に襲われた。
『キュイイィィ?』
「だ、大丈夫だ……」
心配そうな顔をするキューンに強がってみせる。
だが……。
「せめて武器か防具でもあればな……」
レベル1でしかも生身で魔物と戦うのはたとえ相手がスライムだとしてもなかなか大変だった。
役立ちそうな武器や防具を拾いたいところだが、このダンジョンはすでに多くのプレイヤーが潜っていてアイテムは取りつくされているはずだからそれは期待できない。
俺自身もアイテムのストックは薬草と魔草だけだ。
とそこへ、
ざざざっ。
スライムと目を合わせつつ間合いをはかっていると後ろから物音がした。
すばやく振り返る。
「げっ……嘘だろっ」
そこにはまたしてもスライムが一匹やってきていた。
一匹相手でも手間取っているのに二匹相手はしんどいぞ。
かといって挟み撃ちされているので逃げるにも逃げられない。
ど、どうする……?
俺が考えを巡らせていたその時だった。
「とりゃあっ!」
可愛らしい声とともに俺の後ろにいたスライムがぽーんと宙を舞った。
そして地面に落ちると消滅する。
誰だっ。
俺は振り返りみた。
するとそこにはさっきダンジョンの外で出会ったばかりの天童姉妹の妹、瑠璃ちゃんが勇ましいポーズをとって構えていた。
「瑠璃ちゃん!?」
さらに、
「スキル、閃光魔法ランク1っ」
瑠璃ちゃんの後方から熱を帯びた光線が放たれてスライムに命中。体に風穴を開けこれを消滅させる。
その閃光魔法を放ったのは瑠璃ちゃんの姉の琥珀ちゃんだった。
「琥珀ちゃんまで!?」
「はぁ~。お兄ちゃん、スライム相手に何やってんの?」
瑠璃ちゃんは呆れた様子で話しかけてくる。
「何って……っていうか二人の方こそ何してるの?」
ダンジョン前で別れたはずだが。
「す、すみません。佐倉さんのことがちょっと心配になって来ちゃいました」
琥珀ちゃんが申し訳なさそうに言う。
「あたしはキューンちゃんとまた会いたかっただけだけどねっ。キューンちゃ~ん!」
『キュイイィィーッ』
キューンは瑠璃ちゃんに捕まるまいと天井付近まで飛び上がった。
「あ~ん、キューンちゃん。今度はもっと優しく触るから下りてきてよーっ」
『キュイイィィーッ』
キューンはふるふると首を横に振る。
どうやらキューンは瑠璃ちゃんのことが苦手なようだ。
「あのう、失礼ですけど佐倉さんてレベルいくつですか?」
おずおずと琥珀ちゃんが訊ねてきた。
「すみません。でもスライムを倒すの大変そうだったので……」
「俺のレベルか?」
この子たちになら教えても構わないか。
「俺のレベルは1だけど」
「えっ!? レベル1ですかっ?」
「ああ。ちょっといろいろあってな」
そのいろいろを説明する気はないが。
「1ってヤバくない? あたしよりずっと弱いじゃん」
キューンを捕まえるのを諦めたのか瑠璃ちゃんが俺の方を振り向いて言う。
「あたしとお姉ちゃん別にプレイヤーってわけじゃないけど試しに遊びで入ったダンジョンで10まで上がったよ、レベル」
「ちょっと瑠璃っ。佐倉さんには何か事情があるのよきっと」
「事情って何? お姉ちゃん」
訊かれた琥珀ちゃんは難しい顔をしながら、
「そ、それは……ずっと怪我で入院していたとかあるかもしれないでしょ」
遠慮がちにささやいた。
「そうなの? お兄ちゃん」
「いや、違うけど……」
「ほら違うって」
瑠璃ちゃんは俺と琥珀ちゃんの間に入り俺と琥珀ちゃんの顔を交互に見る。
「お兄ちゃんってもしかしてプレイヤーになりたいの? だとしたらそんな弱いんじゃこの先やっていけないよっ」
「あ、ああ。そうかもな」
「だったらあたしたちがレベル上げ手伝ってあげるよっ」
「え、いいよ別に」
たしかに今はスライム相手に手間取ってはいるが俺には【経験値1000倍】と【必要経験値1/1750】がある。
一匹でも倒しさえすればすぐにでもレベルは上がるはずだ。
だが――
「あたしたちがスライムを追い詰めてあげるからお兄ちゃんがとどめを刺せばいいよっ。ねっ?」
瑠璃ちゃんはやる気満々だ。
「お姉ちゃんもそれでいいよねっ?」
「わ、わたしはいいけど……」
「はい決まりっ。多分十匹くらいスライム倒せばレベル上がると思うからまずはレベル2になるまで頑張ろうね、お兄ちゃんっ」
「あ、ああ」
押しの強い瑠璃ちゃんに迫られて俺はついうなずいてしまった。
『フィキー!』
飛び掛かってきたスライムを逆に殴り飛ばしてやろうと右こぶしを振るうも空振り。
そのままスライムの体当たりを顔面にくらってしまう。
「いってぇー……くそっ」
俺は薬草を一枚咀嚼しながらスライムの動きに注視する。
スライムは笑みを浮かべながらフットワーク軽くぴょんぴょん左右に飛び跳ねていた。
「スライムのくせに余裕じゃないか」
『フィキー』
何を考えているのかまるでわからないまん丸い目でスライムは俺を眺めている。
と次の瞬間、
『フィキー!』
スライムはまたも体当たりを仕掛けてきた。
「このっ」
今度こそとばかりに俺は右ストレートを放つ。
ちっ。
俺の攻撃がスライムの横顔をかすめるもクリーンヒットにはいたらずスライムの攻撃をどんっとお腹に浴びてしまう俺。
「ぐはっ……」
スライムの体当たりをお腹で受けて一瞬吐き気に襲われた。
『キュイイィィ?』
「だ、大丈夫だ……」
心配そうな顔をするキューンに強がってみせる。
だが……。
「せめて武器か防具でもあればな……」
レベル1でしかも生身で魔物と戦うのはたとえ相手がスライムだとしてもなかなか大変だった。
役立ちそうな武器や防具を拾いたいところだが、このダンジョンはすでに多くのプレイヤーが潜っていてアイテムは取りつくされているはずだからそれは期待できない。
俺自身もアイテムのストックは薬草と魔草だけだ。
とそこへ、
ざざざっ。
スライムと目を合わせつつ間合いをはかっていると後ろから物音がした。
すばやく振り返る。
「げっ……嘘だろっ」
そこにはまたしてもスライムが一匹やってきていた。
一匹相手でも手間取っているのに二匹相手はしんどいぞ。
かといって挟み撃ちされているので逃げるにも逃げられない。
ど、どうする……?
俺が考えを巡らせていたその時だった。
「とりゃあっ!」
可愛らしい声とともに俺の後ろにいたスライムがぽーんと宙を舞った。
そして地面に落ちると消滅する。
誰だっ。
俺は振り返りみた。
するとそこにはさっきダンジョンの外で出会ったばかりの天童姉妹の妹、瑠璃ちゃんが勇ましいポーズをとって構えていた。
「瑠璃ちゃん!?」
さらに、
「スキル、閃光魔法ランク1っ」
瑠璃ちゃんの後方から熱を帯びた光線が放たれてスライムに命中。体に風穴を開けこれを消滅させる。
その閃光魔法を放ったのは瑠璃ちゃんの姉の琥珀ちゃんだった。
「琥珀ちゃんまで!?」
「はぁ~。お兄ちゃん、スライム相手に何やってんの?」
瑠璃ちゃんは呆れた様子で話しかけてくる。
「何って……っていうか二人の方こそ何してるの?」
ダンジョン前で別れたはずだが。
「す、すみません。佐倉さんのことがちょっと心配になって来ちゃいました」
琥珀ちゃんが申し訳なさそうに言う。
「あたしはキューンちゃんとまた会いたかっただけだけどねっ。キューンちゃ~ん!」
『キュイイィィーッ』
キューンは瑠璃ちゃんに捕まるまいと天井付近まで飛び上がった。
「あ~ん、キューンちゃん。今度はもっと優しく触るから下りてきてよーっ」
『キュイイィィーッ』
キューンはふるふると首を横に振る。
どうやらキューンは瑠璃ちゃんのことが苦手なようだ。
「あのう、失礼ですけど佐倉さんてレベルいくつですか?」
おずおずと琥珀ちゃんが訊ねてきた。
「すみません。でもスライムを倒すの大変そうだったので……」
「俺のレベルか?」
この子たちになら教えても構わないか。
「俺のレベルは1だけど」
「えっ!? レベル1ですかっ?」
「ああ。ちょっといろいろあってな」
そのいろいろを説明する気はないが。
「1ってヤバくない? あたしよりずっと弱いじゃん」
キューンを捕まえるのを諦めたのか瑠璃ちゃんが俺の方を振り向いて言う。
「あたしとお姉ちゃん別にプレイヤーってわけじゃないけど試しに遊びで入ったダンジョンで10まで上がったよ、レベル」
「ちょっと瑠璃っ。佐倉さんには何か事情があるのよきっと」
「事情って何? お姉ちゃん」
訊かれた琥珀ちゃんは難しい顔をしながら、
「そ、それは……ずっと怪我で入院していたとかあるかもしれないでしょ」
遠慮がちにささやいた。
「そうなの? お兄ちゃん」
「いや、違うけど……」
「ほら違うって」
瑠璃ちゃんは俺と琥珀ちゃんの間に入り俺と琥珀ちゃんの顔を交互に見る。
「お兄ちゃんってもしかしてプレイヤーになりたいの? だとしたらそんな弱いんじゃこの先やっていけないよっ」
「あ、ああ。そうかもな」
「だったらあたしたちがレベル上げ手伝ってあげるよっ」
「え、いいよ別に」
たしかに今はスライム相手に手間取ってはいるが俺には【経験値1000倍】と【必要経験値1/1750】がある。
一匹でも倒しさえすればすぐにでもレベルは上がるはずだ。
だが――
「あたしたちがスライムを追い詰めてあげるからお兄ちゃんがとどめを刺せばいいよっ。ねっ?」
瑠璃ちゃんはやる気満々だ。
「お姉ちゃんもそれでいいよねっ?」
「わ、わたしはいいけど……」
「はい決まりっ。多分十匹くらいスライム倒せばレベル上がると思うからまずはレベル2になるまで頑張ろうね、お兄ちゃんっ」
「あ、ああ」
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