最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第171話 見えないボタン
「多分わたしが透明になっていたから見えたんでしょうね」
そう話すのは【透明化】が切れて姿を現した高野だ。
俺は今しがた高野に言われて壁付近の地面にある透明なボタンを触って確認したところだった。
「わたしも今は見えないですもん」
高野は俺の隣でしゃがみ込んでいる。
「試しにもう一回透明になってみますね」
高野は「スキル、透明化っ」と唱えた。
完全に姿を消した高野が、
「あっ、今ははっきりとボタンが見えますよっ。やっぱり透明になっていると見えるボタンなんですよ、これっ」
これと言うが俺には一切見えてはいない。
「なあ、このボタンて何色なんだ? 赤か?」
赤いボタンなら過去に二度ほど見たことがある。
押すとどちらも魔物が地面から現れてくるというトラップボタンだった。
もしかしてこのボタンもそうなのかも……そう思って訊いてみたのだが、
「いえ、違いますよ。青色です」
との返答。
青?
「青色なのか、このボタンは?」
「? そうですよ」
俺が知っているボタンと違うのかな……?
「真琴さん、押してみてもいいですか? これ」
「あー待て待てっ。勝手に押すなっ!」
俺はとっさに声を張り上げた。
「ちょっとなんですか真琴さん、急に大声出して。びっくりするじゃないですか~」
「いや、悪い。でもそのボタンを押すと魔物がうじゃうじゃ出てくる可能性があるから押さない方がいいと思ってさ」
「真琴さん、このボタン知ってるんですか?」
「まあな。俺が知ってるのは赤いボタンだけど」
それでも用心に越したことはない。
「赤いボタンだと魔物が出るんですか?」
「俺の経験上はな」
「だったらこのボタンは問題ないんじゃないですか? だってわざわざみつかりにくいようにしてあるんですよ。それに赤くもないし」
高野は自分でみつけたということもあってかどうやら押してみたいようだ。
「魔物が出てきたらどうするんだよ」
「わたしは透明になってますから安全ですし、真琴さんならどんな魔物が相手でも勝てるでしょう」
「そりゃそうだけどさ……」
罠だったら面倒くさいからなぁ。
「俺はいいけど魔物が沢山出てきたらいくら消えてても高野が危ないんじゃないのか?」
と高野のことを心配している体でなんとか説得を試みる。
がしかし、
「わたしのことなら大丈夫ですから押してみましょうっ」
どこから来る自信なのか高野は揺るがない。
「ねっ、真琴さんっ」
至近距離から高野の声。
「ん~……別に押してもいいけど、どうなっても知らないからな」
「やったっ。じゃあ押しますねっ」
好奇心旺盛な高野は嬉しそうに声を弾ませ、次の瞬間――
タンッ。
見えないボタンを押したのだった。
そう話すのは【透明化】が切れて姿を現した高野だ。
俺は今しがた高野に言われて壁付近の地面にある透明なボタンを触って確認したところだった。
「わたしも今は見えないですもん」
高野は俺の隣でしゃがみ込んでいる。
「試しにもう一回透明になってみますね」
高野は「スキル、透明化っ」と唱えた。
完全に姿を消した高野が、
「あっ、今ははっきりとボタンが見えますよっ。やっぱり透明になっていると見えるボタンなんですよ、これっ」
これと言うが俺には一切見えてはいない。
「なあ、このボタンて何色なんだ? 赤か?」
赤いボタンなら過去に二度ほど見たことがある。
押すとどちらも魔物が地面から現れてくるというトラップボタンだった。
もしかしてこのボタンもそうなのかも……そう思って訊いてみたのだが、
「いえ、違いますよ。青色です」
との返答。
青?
「青色なのか、このボタンは?」
「? そうですよ」
俺が知っているボタンと違うのかな……?
「真琴さん、押してみてもいいですか? これ」
「あー待て待てっ。勝手に押すなっ!」
俺はとっさに声を張り上げた。
「ちょっとなんですか真琴さん、急に大声出して。びっくりするじゃないですか~」
「いや、悪い。でもそのボタンを押すと魔物がうじゃうじゃ出てくる可能性があるから押さない方がいいと思ってさ」
「真琴さん、このボタン知ってるんですか?」
「まあな。俺が知ってるのは赤いボタンだけど」
それでも用心に越したことはない。
「赤いボタンだと魔物が出るんですか?」
「俺の経験上はな」
「だったらこのボタンは問題ないんじゃないですか? だってわざわざみつかりにくいようにしてあるんですよ。それに赤くもないし」
高野は自分でみつけたということもあってかどうやら押してみたいようだ。
「魔物が出てきたらどうするんだよ」
「わたしは透明になってますから安全ですし、真琴さんならどんな魔物が相手でも勝てるでしょう」
「そりゃそうだけどさ……」
罠だったら面倒くさいからなぁ。
「俺はいいけど魔物が沢山出てきたらいくら消えてても高野が危ないんじゃないのか?」
と高野のことを心配している体でなんとか説得を試みる。
がしかし、
「わたしのことなら大丈夫ですから押してみましょうっ」
どこから来る自信なのか高野は揺るがない。
「ねっ、真琴さんっ」
至近距離から高野の声。
「ん~……別に押してもいいけど、どうなっても知らないからな」
「やったっ。じゃあ押しますねっ」
好奇心旺盛な高野は嬉しそうに声を弾ませ、次の瞬間――
タンッ。
見えないボタンを押したのだった。
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