最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第163話 ヒーリングシード
硬い畝のダンジョン地下八階にて高野の【透明化】の効果が切れた。
「真琴さん、わたしMPがそろそろ限界ですね。【透明化】と【忍び足】、もう両方は使えそうにないです」
姿を現した高野が少し疲れた様子で言う。
「そうか……じゃあ、ここまで歩きっぱなしだったし少し休憩するか」
「はい。そうしましょう」
俺たちは広い空間の隅っこにシートを広げるとそこに陣取った。
「ついでだからさっき手に入れたヒーリングシードを植えてみよう」
半日で薬草と魔草を生い茂らせた大樹に育つという種を地面に埋める。
「水はないから仕方ないか……」
「あっ、わたしポーションなら持ってますよっ」
高野が肩から掛けていたバッグの中をあさってポーションを取り出した。
「ほとんど飲んじゃってますけど。はい」
「ああ、サンキュー」
俺は高野から受け取った残り少ないポーションをヒーリングシードを埋めた地面の上からとぽとぽ……とかけた。
「さあ、これで半日待てば薬草と魔草がたくさん採れるはずだ」
「わぁ、楽しみですね~」
「それまで高野、眠たかったら寝てていいぞ」
「そうですか? じゃあ少しだけ横になってもいいですか?」
「ああ。俺の寝袋使うか?」
「あーわたし暑がりなんでだいじょぶです。おやすみなさい」
高野は俺に断りを入れるとシートの上で横になり目をつぶる。
そして「はぁ~ぁ」と一回大きなあくびをするとそのまま静かに寝入ってしまった。
☆ ☆ ☆
六、七時間ほどして高野が起きると今度は俺が眠りにつく。
俺の場合は特に見張りなど必要ないのだが高野が「わたしが見張ってますからっ」と言うのでとりあえず任せることにした。
「オーガが出たら起こせよ。多分高野じゃ勝てないからな」
「はーい、わかってます」
マジカルスライムやエビルラット、グレムリンなどは高野でもなんとかなるだろうがさすがにオーガを一人で倒すのは荷が重いだろう。
俺はそれだけ告げると寝袋の中に体を滑らせてからゆっくりと目を閉じた。
☆ ☆ ☆
――久しぶりに夢を見た。
俺は高校の制服を着て辞めてしまったはずの高校に通っていた。
夢の中で俺は昼休み伊集院と机を並べて談笑しながら昼ご飯を食べていた。
会話の内容は昨日のテレビ番組がああだった、こうだったという当たり障りのないこと。
それでも俺たちは楽しそうに屈託のない笑みを浮かべていた。
とそこへクラスの一軍連中の桜庭たちがやはり一軍の女子たちを連れてパンを片手に購買から戻ってきた。
すると桜庭が俺たちのもとへ近寄ってきていきなり伊集院の弁当箱を持ち上げ伊集院の頭の上に弁当の中身を落とした。
「「「きゃははっ、ウケる~」」」と一軍女子たち。
「桜庭っ、お前何するんだっ」
俺はとっさに声を上げた。
伊集院はうつむいたままわなわなと震えている。
「わりぃ、手が滑った」
悪びれもせず桜庭が言った。
「桜庭、お前っ――」
「……ふふっ」
と伊集院がふいに笑い出す。
「伊集院……?」
「おい、なんだこいつ。笑ってるぜっ」
「頭おかしくなっちまったんじゃねぇか!」
「そりゃもとからだろっ」
一軍連中が嘲り笑う中、伊集院は顔を上げた。
ぼさぼさの髪を後ろまでかき上げてからぼそっとつぶやく。
「……スキル、捻転魔法ランク10」
「やめろ、伊集院っ」
次の瞬間、
ゴキッ。
桜庭の首が三百六十度ぐるりと回った。
「「「きゃあぁぁっ!!!」」」
――教室中に響く一軍女子たちの悲鳴。それにより俺は現実世界に覚醒したのだった。
「あっ、真琴さん起きましたか」
俺を見下ろすように高野がそばに立っている。
「……あ、ああ」
「それよりこれ見てくださいよ真琴さんっ。本当に半日でこんな大きくなりましたよっ」
嬉しそうに高野が指差して言う。
見上げると高野の身長の五倍以上はありそうなヒーリングシードの大木がそこにはそびえ立っていた。
「真琴さん、わたしMPがそろそろ限界ですね。【透明化】と【忍び足】、もう両方は使えそうにないです」
姿を現した高野が少し疲れた様子で言う。
「そうか……じゃあ、ここまで歩きっぱなしだったし少し休憩するか」
「はい。そうしましょう」
俺たちは広い空間の隅っこにシートを広げるとそこに陣取った。
「ついでだからさっき手に入れたヒーリングシードを植えてみよう」
半日で薬草と魔草を生い茂らせた大樹に育つという種を地面に埋める。
「水はないから仕方ないか……」
「あっ、わたしポーションなら持ってますよっ」
高野が肩から掛けていたバッグの中をあさってポーションを取り出した。
「ほとんど飲んじゃってますけど。はい」
「ああ、サンキュー」
俺は高野から受け取った残り少ないポーションをヒーリングシードを埋めた地面の上からとぽとぽ……とかけた。
「さあ、これで半日待てば薬草と魔草がたくさん採れるはずだ」
「わぁ、楽しみですね~」
「それまで高野、眠たかったら寝てていいぞ」
「そうですか? じゃあ少しだけ横になってもいいですか?」
「ああ。俺の寝袋使うか?」
「あーわたし暑がりなんでだいじょぶです。おやすみなさい」
高野は俺に断りを入れるとシートの上で横になり目をつぶる。
そして「はぁ~ぁ」と一回大きなあくびをするとそのまま静かに寝入ってしまった。
☆ ☆ ☆
六、七時間ほどして高野が起きると今度は俺が眠りにつく。
俺の場合は特に見張りなど必要ないのだが高野が「わたしが見張ってますからっ」と言うのでとりあえず任せることにした。
「オーガが出たら起こせよ。多分高野じゃ勝てないからな」
「はーい、わかってます」
マジカルスライムやエビルラット、グレムリンなどは高野でもなんとかなるだろうがさすがにオーガを一人で倒すのは荷が重いだろう。
俺はそれだけ告げると寝袋の中に体を滑らせてからゆっくりと目を閉じた。
☆ ☆ ☆
――久しぶりに夢を見た。
俺は高校の制服を着て辞めてしまったはずの高校に通っていた。
夢の中で俺は昼休み伊集院と机を並べて談笑しながら昼ご飯を食べていた。
会話の内容は昨日のテレビ番組がああだった、こうだったという当たり障りのないこと。
それでも俺たちは楽しそうに屈託のない笑みを浮かべていた。
とそこへクラスの一軍連中の桜庭たちがやはり一軍の女子たちを連れてパンを片手に購買から戻ってきた。
すると桜庭が俺たちのもとへ近寄ってきていきなり伊集院の弁当箱を持ち上げ伊集院の頭の上に弁当の中身を落とした。
「「「きゃははっ、ウケる~」」」と一軍女子たち。
「桜庭っ、お前何するんだっ」
俺はとっさに声を上げた。
伊集院はうつむいたままわなわなと震えている。
「わりぃ、手が滑った」
悪びれもせず桜庭が言った。
「桜庭、お前っ――」
「……ふふっ」
と伊集院がふいに笑い出す。
「伊集院……?」
「おい、なんだこいつ。笑ってるぜっ」
「頭おかしくなっちまったんじゃねぇか!」
「そりゃもとからだろっ」
一軍連中が嘲り笑う中、伊集院は顔を上げた。
ぼさぼさの髪を後ろまでかき上げてからぼそっとつぶやく。
「……スキル、捻転魔法ランク10」
「やめろ、伊集院っ」
次の瞬間、
ゴキッ。
桜庭の首が三百六十度ぐるりと回った。
「「「きゃあぁぁっ!!!」」」
――教室中に響く一軍女子たちの悲鳴。それにより俺は現実世界に覚醒したのだった。
「あっ、真琴さん起きましたか」
俺を見下ろすように高野がそばに立っている。
「……あ、ああ」
「それよりこれ見てくださいよ真琴さんっ。本当に半日でこんな大きくなりましたよっ」
嬉しそうに高野が指差して言う。
見上げると高野の身長の五倍以上はありそうなヒーリングシードの大木がそこにはそびえ立っていた。
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