最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第134話 パンチングマシーン
「おらぁっ!」
ドゴオォォーン!
海道の放った右ストレートがパンチングマシーンに炸裂した。
その衝撃でパンチングマシーンが激しく揺れる。
それを見ていたプレイヤーたちが息をのむ。と――
ピピピピ……ピッ。
計測が終わりパンチングマシーンの上部に数字が表示された。
[397]
「「「おおーっ!」」」
後ろに並んでいたプレイヤーたちがどよめいた。
「はっ、397点か。もう一回やりゃ400点は超えるな」
点数に不満だったのか少し渋い顔をしてみせたがそれでも海道は宣言通り基準の数値のトリプルスコアを叩き出したのだった。
「海道、今スキルを使ったのか?」
「ん、ああそうだぜ。ちからのパラメータが3倍になるスキルだ」
「3倍か……すごいな」
海道はたしか【ちから+100】というスキルも持っていたはずだからそこからさらに3倍になるってわけだ。
「常時ちからが増える【ちから+100】とは違って【ちから3倍化】は一定時間しか効果がないけどな」
と海道。
地面に刺していた大剣を引き抜くと続けて、
「どうせならちからが100倍くらいになるスキルを覚えてくれりゃあよかったのによ。もうレベルが99になった今となっちゃあ新しくスキルを覚えるにはエクストラゲインを使うっきゃねぇしな」
海道がぼやく。
「うん? あれ、海道もレベル99なのか?」
神代がレベル99だということは聞いていたが……。
「あん? 当たり前だろ。いつまでもレベル90台でうろうろしてるかよっ」
「あー、まあ、それもそうか」
閃光の紅蓮団のみんながレベル90台だったのはもう何か月も前の話だからな。
とっくにみんなレベル99になっていても不思議じゃないか。
「つうかよ、国主催の大会の割にはお偉いさんとか来てねぇんだな」
海道は周りを見回しながら言った。
「カメラクルーとか記者とかの姿もねぇし、なんか張り合いがねぇよな」
「そうか? その方が騒がしくなくていいだろ」
目立ちたがりの海道と違って俺は人の目が少ない方が気兼ねせずにやれるから願ったりかなったりだ。
「……こほん」
その時俺の後ろに並んでいた少年が咳ばらいをした。
それを受け、
「ほら佐倉、さっさとお前もやれよ。あとがつかえてるぜ」
あごをしゃくる海道。
「わかってるさ」
ついさっきは感情に任せて大声で怒鳴り散らしていたくせに急に常識人ぶるなよな。
俺は後ろにいた少年に「待たせて悪かった」と一言告げてからパンチングマシーンの前に立つ。
海道はレベル99で【ちから+100】と【ちから3倍化】を併用して397点だったな……だとすると俺が全力で殴っても特に問題はなさそうだな。
「よしっ」
そう考え俺は持っていた刀を地面に置くと右こぶしに力を込め思いきりパンチングマシーンを――
ドゴオォーン!
殴りつけた。
ピピピピ……ピッ。
計測が終了、パンチングマシーンの上部に数字が表示される。
[303]
「おお、303点か。なかなかやるじゃねぇか佐倉っ」
肩に手を回してくる海道。
暑苦しいからやめてくれ。
「これならワンツーでそろって予選通過ってとこだな、がははっ」
「そうかもな」
言いながら俺は刀を拾おうとして地面を見るが……刀がないことに気付く。
「あれ?」
すると、
「……これ」
後ろに並んでいた少年が刀を差し出してきた。
「あー、悪い。拾ってくれたのか。ありがとうな」
俺が刀を掴むと、
「……あなた、佐倉真琴?」
少年が言葉少なに話しかけてくる。
「え、そうだけど」
「……そう」
俺を見上げながら相槌を打つ少年。
そのやり取りを見ていた海道が、
「おい小僧。敬語くらい使えよな」
会話に割って入ってきた。
「お前、佐倉より小せぇんだからどうせ年下だろっ」
「海道やめとけって。俺は別に気にしてないからっ」
海道の言う通り少年は俺よりも小柄だった。
おそらく百五十センチないかもしれない。
見た目から年下であろうことは容易に想像がついた。
だが少年は、
「……ぼく、あなたたちと同じ十七歳」
小さいながらも凛とした声で言葉を紡ぐ。
「十七歳!? きみ同い年なの?」
「嘘つくなよ小僧っ」
「……嘘じゃない。それにぼく小僧じゃない」
「ああん? だったらなんだってんだっ」
「海道、ちょっと黙っててくれ」
少年は海道の迫力にひるむことなくさらに続けた。
「……ぼくの名前は斎藤春子、十七歳」
ドゴオォォーン!
海道の放った右ストレートがパンチングマシーンに炸裂した。
その衝撃でパンチングマシーンが激しく揺れる。
それを見ていたプレイヤーたちが息をのむ。と――
ピピピピ……ピッ。
計測が終わりパンチングマシーンの上部に数字が表示された。
[397]
「「「おおーっ!」」」
後ろに並んでいたプレイヤーたちがどよめいた。
「はっ、397点か。もう一回やりゃ400点は超えるな」
点数に不満だったのか少し渋い顔をしてみせたがそれでも海道は宣言通り基準の数値のトリプルスコアを叩き出したのだった。
「海道、今スキルを使ったのか?」
「ん、ああそうだぜ。ちからのパラメータが3倍になるスキルだ」
「3倍か……すごいな」
海道はたしか【ちから+100】というスキルも持っていたはずだからそこからさらに3倍になるってわけだ。
「常時ちからが増える【ちから+100】とは違って【ちから3倍化】は一定時間しか効果がないけどな」
と海道。
地面に刺していた大剣を引き抜くと続けて、
「どうせならちからが100倍くらいになるスキルを覚えてくれりゃあよかったのによ。もうレベルが99になった今となっちゃあ新しくスキルを覚えるにはエクストラゲインを使うっきゃねぇしな」
海道がぼやく。
「うん? あれ、海道もレベル99なのか?」
神代がレベル99だということは聞いていたが……。
「あん? 当たり前だろ。いつまでもレベル90台でうろうろしてるかよっ」
「あー、まあ、それもそうか」
閃光の紅蓮団のみんながレベル90台だったのはもう何か月も前の話だからな。
とっくにみんなレベル99になっていても不思議じゃないか。
「つうかよ、国主催の大会の割にはお偉いさんとか来てねぇんだな」
海道は周りを見回しながら言った。
「カメラクルーとか記者とかの姿もねぇし、なんか張り合いがねぇよな」
「そうか? その方が騒がしくなくていいだろ」
目立ちたがりの海道と違って俺は人の目が少ない方が気兼ねせずにやれるから願ったりかなったりだ。
「……こほん」
その時俺の後ろに並んでいた少年が咳ばらいをした。
それを受け、
「ほら佐倉、さっさとお前もやれよ。あとがつかえてるぜ」
あごをしゃくる海道。
「わかってるさ」
ついさっきは感情に任せて大声で怒鳴り散らしていたくせに急に常識人ぶるなよな。
俺は後ろにいた少年に「待たせて悪かった」と一言告げてからパンチングマシーンの前に立つ。
海道はレベル99で【ちから+100】と【ちから3倍化】を併用して397点だったな……だとすると俺が全力で殴っても特に問題はなさそうだな。
「よしっ」
そう考え俺は持っていた刀を地面に置くと右こぶしに力を込め思いきりパンチングマシーンを――
ドゴオォーン!
殴りつけた。
ピピピピ……ピッ。
計測が終了、パンチングマシーンの上部に数字が表示される。
[303]
「おお、303点か。なかなかやるじゃねぇか佐倉っ」
肩に手を回してくる海道。
暑苦しいからやめてくれ。
「これならワンツーでそろって予選通過ってとこだな、がははっ」
「そうかもな」
言いながら俺は刀を拾おうとして地面を見るが……刀がないことに気付く。
「あれ?」
すると、
「……これ」
後ろに並んでいた少年が刀を差し出してきた。
「あー、悪い。拾ってくれたのか。ありがとうな」
俺が刀を掴むと、
「……あなた、佐倉真琴?」
少年が言葉少なに話しかけてくる。
「え、そうだけど」
「……そう」
俺を見上げながら相槌を打つ少年。
そのやり取りを見ていた海道が、
「おい小僧。敬語くらい使えよな」
会話に割って入ってきた。
「お前、佐倉より小せぇんだからどうせ年下だろっ」
「海道やめとけって。俺は別に気にしてないからっ」
海道の言う通り少年は俺よりも小柄だった。
おそらく百五十センチないかもしれない。
見た目から年下であろうことは容易に想像がついた。
だが少年は、
「……ぼく、あなたたちと同じ十七歳」
小さいながらも凛とした声で言葉を紡ぐ。
「十七歳!? きみ同い年なの?」
「嘘つくなよ小僧っ」
「……嘘じゃない。それにぼく小僧じゃない」
「ああん? だったらなんだってんだっ」
「海道、ちょっと黙っててくれ」
少年は海道の迫力にひるむことなくさらに続けた。
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