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最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~

シオヤマ琴@『最強最速』10月2日発売

第115話 自爆

駆動騎士の自爆攻撃をくらった俺だったがやはりというか案の定というかノーダメージだった。
しかし体中砂まみれになってしまい口や目の中にも砂が入ってしまう。


「ぷはっ……ぷっ、ぷっ。まったく」




俺たち三人は鬼面道士によってフロアの別々の場所に飛ばされてしまったようだった。


「早く二人をみつけないとな」


人志さんと綾子さんは二人ともレベル80前後となかなか強いのだがこのフロアで一人にしておくのは少し危険な気がする。


それに気の優しい二人のことだからきっと今頃俺のことを心配して探してくれているに違いない。
少しでも早く合流しないとそんな二人にも悪い。


俺はとりあえず顔についた砂を払い落とすと二人を探すべく部屋を出た。




☆ ☆ ☆




魔物を蹴散らしながらしばらくフロア内をさまよっていると、
「人志、こっちよ! 早くっ!」
「おれのことはいいから先に逃げろっ!」
二人の声が聞こえてきた。


俺は声のした方へと向かっていく。




すると、
「あっ、いた」
通路の前方に二人の姿が確認できた。
そしてその後ろの大部屋にはアダマンタイトの姿も見える。
体が大きすぎて部屋からは出られないようだが。


「人志さーん、綾子さーん」
呼びながら二人のもとへ近寄っていく俺。


「おおっ、佐倉くん。無事だったのかい、よかったよ」
「ほんと、心配したんだからねっ」
「どうも」


俺のことを弱いと思っている二人は心の底から心配してくれているようだった。


「いやあ、それにしてもこのアダマンタイト。硬いのなんのって……倒そうとしたんだけど無理だったよ」
人志さんが後ろを指差し言う。


アダマンタイトは巨大な亀のような魔物だ。
以前ランクQのダンジョンのフロアボスとして出たそいつを俺は倒した経験があるがたしかに少し硬かったような気もする。


「佐倉くんがアダマンタイトに襲われてたら絶対にアウトだったわよ。ラッキーだったわね」
「そ、そうですね。ありがとうございます」
「それと駆動騎士って魔物もね。さっきわたしと人志の二人でなんとか倒したんだけどかなり強かったわ」
そう言って綾子さんは後ろの部屋の入り口付近を振り返りみた。


つられて俺もその方向を見るとアダマンタイトの右下に駆動騎士が横たわっている。


あれ? まだ消滅していない……。
そう思った次の瞬間だった。
ボンッと地面をバウンドするかのように飛び上がった駆動騎士が綾子さんに抱きついた。


「「「っ!?」」」


そして――


ドカァァーン!!!


駆動騎士は綾子さんを道連れに自爆を果たしたのだった。

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