最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第109話 聖者の王冠
王冠のようなアイテムを守る魔物がいなくなり人志さんがそれに近寄っていく。
そして地面に置かれているそれを拾おうとしたところで、
「ぐあぁっ!?」
人志さんが突然後ろにはじき飛ばされ倒れた。
「人志っ!?」
「人志さんっ」
「……だ、大丈夫だよ」
俺たちの呼びかけにすぐ立ち上がる人志さんだったが、
「今何が起こったの?」
「いや、よくわからない。何かにお腹を蹴飛ばされたような感覚だったけど……」
当の本人にも何が起こったのかよくわからないようだった。
もしかしてあのアイテムの周りにバリアのようなものが張られているのだろうか?
そう思い俺が近付こうとすると、
「佐倉くんは待ってて、今度はわたしが行ってみるから」
綾子さんに制されてしまう。
一歩、二歩、三歩と足を進ませアイテムに手が届きそうな距離まで近付いた。
まさにその時、
「きゃっ!?」
綾子さんが何かにぶつかったような動きをしてよろよろと右側に倒れた。
「綾子っ!?」
「綾子さんっ!」
「……な、なんかよくわからないけど左側から攻撃されたわ」
左頬を押さえつつ服に着いた砂を払い落としながら立ち上がる綾子さん。
「攻撃?」
「ええ。力が弱い魔物みたいな、でもそれでいて……」
ざっ。
!?
「ちょ、ちょっと綾子さん静かにしてもらえますか」
「えっ何? どうかしたの?」
「佐倉くん、どうしたんだい?」
「人志さんも静かに。二人ともよく耳を澄ましてください」
「耳を……?」
ざっ。
ざっ。
砂を踏みしめる音が聞こえてくる。
「この音は……どういうことだい佐倉くん?」
「おそらくですけど綾子さんが初めに言ったようにやっぱり魔物は最初から三体いたんじゃないですかね」
「……でもどこにも見当たらないわよ」
たしかに周りを見回しても綾子さんの言うように魔物の姿は見えない。
「はい。なのでこの魔物は透明なんじゃないかと思うんです」
「「透明っ!?」」
二人が声を合わせる。
「俺の知り合いに透明になれるスキルを持った奴がいるんです。そういうスキルがある以上透明な魔物がいてもおかしくありませんよ」
「そうね……それならわたしがさっき殴られた感触がしたのも納得がいくわ」
「でも見えない魔物なんてどうやって倒したらいいんだ……?」
「それなら簡単よ」
そう言うと綾子さんは目を閉じた。
「スキル、探知魔法ランク5っ」
唱えた綾子さんが「人志、今あなたの左後ろにいるわっ」と指示を出す。
「お、おうっ」
「あ、逃げたわっ、そこから前に三歩のところを攻撃してっ」
「わかったっ、おりゃっ」
ザシュッ。
人志さんが宙を斬りつけると何もないところから血が噴き出した。
そして魔物の姿があらわになる。
地面に倒れてぴくぴくと虫の息でいる小柄な人型の魔物をステータス画面を表示させて確認すると、
*************************************
インビジブルマン
*************************************
名前はインビジブルマンだということがわかった。
「こんな魔物がこのダンジョンにいたなんて……何度も潜っていたのに今初めて気付いたよ」
「そうね。佐倉くんがいなかったら気付かなかったかも。ありがとう佐倉くん」
「いえ別に。それよりそのアイテム拾いましょうよ」
「そうだね」
人志さんがアイテムに手を伸ばしこれを拾い上げた。
ステータスボードで確認する。
*************************************
聖者の王冠
*************************************
「聖者の王冠か……呪われてはいなさそうだし佐倉くん、かぶるかい?」
「あ、いえ俺はいいですっ」
そのアイテムを守っていた魔物たちを倒したのは二人だしそもそも俺は自慢ではなく装備品などなくても充分強い。
むしろ下手な武器や防具なら逆に邪魔になるだけだろう。
「綾子、かぶる?」
「わたしは魔法の帽子があるからいいわよ。人志がかぶればいいじゃない」
「いいの? だったらおれが貰っちゃうけど」
そう言って人志さんは聖者の王冠をかぶった。
人志さんの細身な体格には大きくて立派な聖者の王冠はやや不釣り合いな気がしたが、それでも俺は「すごく似合ってますよ」と言っておいた。
そして地面に置かれているそれを拾おうとしたところで、
「ぐあぁっ!?」
人志さんが突然後ろにはじき飛ばされ倒れた。
「人志っ!?」
「人志さんっ」
「……だ、大丈夫だよ」
俺たちの呼びかけにすぐ立ち上がる人志さんだったが、
「今何が起こったの?」
「いや、よくわからない。何かにお腹を蹴飛ばされたような感覚だったけど……」
当の本人にも何が起こったのかよくわからないようだった。
もしかしてあのアイテムの周りにバリアのようなものが張られているのだろうか?
そう思い俺が近付こうとすると、
「佐倉くんは待ってて、今度はわたしが行ってみるから」
綾子さんに制されてしまう。
一歩、二歩、三歩と足を進ませアイテムに手が届きそうな距離まで近付いた。
まさにその時、
「きゃっ!?」
綾子さんが何かにぶつかったような動きをしてよろよろと右側に倒れた。
「綾子っ!?」
「綾子さんっ!」
「……な、なんかよくわからないけど左側から攻撃されたわ」
左頬を押さえつつ服に着いた砂を払い落としながら立ち上がる綾子さん。
「攻撃?」
「ええ。力が弱い魔物みたいな、でもそれでいて……」
ざっ。
!?
「ちょ、ちょっと綾子さん静かにしてもらえますか」
「えっ何? どうかしたの?」
「佐倉くん、どうしたんだい?」
「人志さんも静かに。二人ともよく耳を澄ましてください」
「耳を……?」
ざっ。
ざっ。
砂を踏みしめる音が聞こえてくる。
「この音は……どういうことだい佐倉くん?」
「おそらくですけど綾子さんが初めに言ったようにやっぱり魔物は最初から三体いたんじゃないですかね」
「……でもどこにも見当たらないわよ」
たしかに周りを見回しても綾子さんの言うように魔物の姿は見えない。
「はい。なのでこの魔物は透明なんじゃないかと思うんです」
「「透明っ!?」」
二人が声を合わせる。
「俺の知り合いに透明になれるスキルを持った奴がいるんです。そういうスキルがある以上透明な魔物がいてもおかしくありませんよ」
「そうね……それならわたしがさっき殴られた感触がしたのも納得がいくわ」
「でも見えない魔物なんてどうやって倒したらいいんだ……?」
「それなら簡単よ」
そう言うと綾子さんは目を閉じた。
「スキル、探知魔法ランク5っ」
唱えた綾子さんが「人志、今あなたの左後ろにいるわっ」と指示を出す。
「お、おうっ」
「あ、逃げたわっ、そこから前に三歩のところを攻撃してっ」
「わかったっ、おりゃっ」
ザシュッ。
人志さんが宙を斬りつけると何もないところから血が噴き出した。
そして魔物の姿があらわになる。
地面に倒れてぴくぴくと虫の息でいる小柄な人型の魔物をステータス画面を表示させて確認すると、
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インビジブルマン
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名前はインビジブルマンだということがわかった。
「こんな魔物がこのダンジョンにいたなんて……何度も潜っていたのに今初めて気付いたよ」
「そうね。佐倉くんがいなかったら気付かなかったかも。ありがとう佐倉くん」
「いえ別に。それよりそのアイテム拾いましょうよ」
「そうだね」
人志さんがアイテムに手を伸ばしこれを拾い上げた。
ステータスボードで確認する。
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聖者の王冠
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「聖者の王冠か……呪われてはいなさそうだし佐倉くん、かぶるかい?」
「あ、いえ俺はいいですっ」
そのアイテムを守っていた魔物たちを倒したのは二人だしそもそも俺は自慢ではなく装備品などなくても充分強い。
むしろ下手な武器や防具なら逆に邪魔になるだけだろう。
「綾子、かぶる?」
「わたしは魔法の帽子があるからいいわよ。人志がかぶればいいじゃない」
「いいの? だったらおれが貰っちゃうけど」
そう言って人志さんは聖者の王冠をかぶった。
人志さんの細身な体格には大きくて立派な聖者の王冠はやや不釣り合いな気がしたが、それでも俺は「すごく似合ってますよ」と言っておいた。
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