最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第106話 本山夫妻
「おい、大丈夫かいっ? おいきみ、起きてくれっ」
「ね、ねえ人志、その子まさか死んでないわよね?」
「大丈夫、息はしてるっ。きっとこのナスビモドキにやられて麻痺しているんだ。綾子、早く万能薬を彼にっ」
「う、うん、わかったわ」
俺は目を開けると腕を前に出しながら、
「……だ、大丈夫です」
と口を開く。
「うおっ! き、きみ、動けるのかっ!?」
「きゃっ、びっくりしたぁっ」
目の前の若い男性と女性が俺を見て驚きの声を上げた。
「……すみません、驚かせて。俺はもう大丈夫ですから」
ゆっくりと起き上がると平気だということをアピールしてみせる。
「きみ、麻痺していたんじゃないのかいっ?」
「していたみたいですけどもう治ったようです」
「治った? きみは一体……?」
「麻痺してたのに、動けるの……?」
ゲームの世界から抜け出てきたような恰好をした男性と女性は眉をひそめて訊いてきた。
この人たち……見た目はどこからどう見ても完全にプレイヤーだが反応からして俺のことはどうやら知らないらしい。
「えっと俺は、状態異常を自然回復するスキルを身につけているので麻痺しても大丈夫なんです」
完全に治るまでに多少時間は要するが。
「状態異常を自然回復……? そ、そうか、そんなスキルがあったのか。それはよかった」
「ええ、ほんとに」
女性は万能薬を手にしながら言う。
俺のことを心配してどんな状態異常も治せるというアイテム、万能薬を飲ませようとしてくれていたようだ。
「おれたちの助けは必要なかったみたいだね」
「わたしたち余計なお世話を焼いちゃったかしらね」
「そんなことないですよ、ありがとうございました」
足元を見るとさっき俺をトゲで刺したナスビモドキという魔物がぴくぴくと痙攣し、そして消滅していくところだった。
「ナスビモドキ、倒してくれたんですね」
「うん、まあね。ナスビモドキは相手を麻痺させるトゲは厄介だけど強さ自体は大したことないからね」
と男性。
続けて女性が身を乗り出し訊いてくる。
「きみ、このダンジョンは初めてなんでしょ?」
「はい、初めて入りました」
ナスビモドキも初めて出遭った魔物だ。
「だったら仕方ないかもね。おれたちだって初めてナスビモドキを見た時はアイテムかと思ってトゲにやられたから。その時も二人でいたからなんとかなったけどさ」
「そうですか……あ、俺は佐倉真琴です。すいません、名乗るのが遅れて」
「いやいや、こっちこそ。おれは本山人志。それでこっちが――」
「妻の本山綾子よ。よろしくね佐倉くん」
男性の言葉を遮って本山綾子と名乗った女性が手を差し出してきた。
俺は綾子さんの手を握ると、
「お二人ってご夫婦だったんですね」
旦那さんである人志さんとも握手を交わす。
「ん、夫婦に見えないかい?」
「あっ、いえ、そういうわけでは全然なくてお二人とも若く見えるのでっ……」
気分を害したのかと思い慌てて否定するも、
「わたしたち学生結婚だからね~。ね、人志?」
「ああ。まだおれたち結婚して半年なんだよ」
綾子さんも人志さんも怒った様子などなくむしろおそろいのペアリングを見せ軽くのろけ出した。
「へー、新婚さんなんですね」
おめでとうございますくらい言ったほうがいいのかな、とも思ったが社会経験が不足している俺はそういったことを言い慣れていないのでちょっと気恥ずかしくなり結局言わなかった。
「ね、ねえ人志、その子まさか死んでないわよね?」
「大丈夫、息はしてるっ。きっとこのナスビモドキにやられて麻痺しているんだ。綾子、早く万能薬を彼にっ」
「う、うん、わかったわ」
俺は目を開けると腕を前に出しながら、
「……だ、大丈夫です」
と口を開く。
「うおっ! き、きみ、動けるのかっ!?」
「きゃっ、びっくりしたぁっ」
目の前の若い男性と女性が俺を見て驚きの声を上げた。
「……すみません、驚かせて。俺はもう大丈夫ですから」
ゆっくりと起き上がると平気だということをアピールしてみせる。
「きみ、麻痺していたんじゃないのかいっ?」
「していたみたいですけどもう治ったようです」
「治った? きみは一体……?」
「麻痺してたのに、動けるの……?」
ゲームの世界から抜け出てきたような恰好をした男性と女性は眉をひそめて訊いてきた。
この人たち……見た目はどこからどう見ても完全にプレイヤーだが反応からして俺のことはどうやら知らないらしい。
「えっと俺は、状態異常を自然回復するスキルを身につけているので麻痺しても大丈夫なんです」
完全に治るまでに多少時間は要するが。
「状態異常を自然回復……? そ、そうか、そんなスキルがあったのか。それはよかった」
「ええ、ほんとに」
女性は万能薬を手にしながら言う。
俺のことを心配してどんな状態異常も治せるというアイテム、万能薬を飲ませようとしてくれていたようだ。
「おれたちの助けは必要なかったみたいだね」
「わたしたち余計なお世話を焼いちゃったかしらね」
「そんなことないですよ、ありがとうございました」
足元を見るとさっき俺をトゲで刺したナスビモドキという魔物がぴくぴくと痙攣し、そして消滅していくところだった。
「ナスビモドキ、倒してくれたんですね」
「うん、まあね。ナスビモドキは相手を麻痺させるトゲは厄介だけど強さ自体は大したことないからね」
と男性。
続けて女性が身を乗り出し訊いてくる。
「きみ、このダンジョンは初めてなんでしょ?」
「はい、初めて入りました」
ナスビモドキも初めて出遭った魔物だ。
「だったら仕方ないかもね。おれたちだって初めてナスビモドキを見た時はアイテムかと思ってトゲにやられたから。その時も二人でいたからなんとかなったけどさ」
「そうですか……あ、俺は佐倉真琴です。すいません、名乗るのが遅れて」
「いやいや、こっちこそ。おれは本山人志。それでこっちが――」
「妻の本山綾子よ。よろしくね佐倉くん」
男性の言葉を遮って本山綾子と名乗った女性が手を差し出してきた。
俺は綾子さんの手を握ると、
「お二人ってご夫婦だったんですね」
旦那さんである人志さんとも握手を交わす。
「ん、夫婦に見えないかい?」
「あっ、いえ、そういうわけでは全然なくてお二人とも若く見えるのでっ……」
気分を害したのかと思い慌てて否定するも、
「わたしたち学生結婚だからね~。ね、人志?」
「ああ。まだおれたち結婚して半年なんだよ」
綾子さんも人志さんも怒った様子などなくむしろおそろいのペアリングを見せ軽くのろけ出した。
「へー、新婚さんなんですね」
おめでとうございますくらい言ったほうがいいのかな、とも思ったが社会経験が不足している俺はそういったことを言い慣れていないのでちょっと気恥ずかしくなり結局言わなかった。
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