最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第102話 ダークマターの買い取り価格
「おい見ろよ、佐倉だぜ」
「見て見てっ、真琴くんよっ」
「おおーっ、本物初めて見たー」
「思ってたより小さいな」
「佐倉さんこっち向いて~っ」
ダンジョンセンターに未踏破ダンジョンクリアの報酬を受け取りに訪れた俺を目にしてセンター内にいたプレイヤーたちが色めき立つ。
俺はどういう反応をしていいかわからないので何も聞こえないふりを決め込むとカウンターに近付いていった。
「すいません、佐倉です。連絡を受けたんですけど……」
「はい。お待ちしておりました佐倉様。ランクJの軽い蔦のダンジョンクリアの確認がとれましたのでこちらをお納めください」
カウンターの向かいに立つ女性が三百万円の札束を差し出してくる。
「マジかよっ!? またダンジョンクリアしたのかっ!?」
「すっごーい……」
「うらやまし~」
「三百万だぜ、三百万っ」
聞こえてくる声を無視しつつ、
「あ、どうも」
俺はそれを受け取ると素早く不思議な袋の中にしまった。
現金手渡しではなく銀行振り込みにしてほしいと毎回思うのだがなぜかこのシステムは今でも変わってはいない。
まあ俺から金を巻き上げようなんて奴はもういないからどうでもいいのだが。
……唯一これくらいだな、名前が売れてよかったことと言えるのは。
俺はプレイヤーたちの羨望の眼差しを背中に受けながらダンジョンセンターをあとにした。
☆ ☆ ☆
再びダンジョンに行く前に家に一旦金を置きに戻ろうと歩いていると、
ピリリリリ……。ピリリリリ……。
飾り気のない着信音が電話の着信を知らせてくれる。
「ん……」
俺はポケットからスマホを取り出すと画面を確認した。
そこには磯美樹さんという文字。
「はい、もしもし」
俺はスマホを耳に当て口を開く。
『あ、もしもし佐倉さんですかっ? わたし磯ですぅ』
「はい、わかってますよ」
磯さんからは月一くらいで近況報告の電話がかかってくる。
その度にいちいち自分の名前を名乗るのでもしかしたら磯さんは機械音痴なのかもしれない。
「どうかしましたか?」
『あ、そうなんです。佐倉さん聞いてくださいっ。あのですね、前にダンジョンセンターに預けていたダークマターなんですけどなんと八千万円で買い取ってもらえることになったんですぅっ』
青い洞のダンジョンのボスのドロップアイテムであるダークマターが八千万円――
「八千万円っ!? 本当ですかそれっ!?」
『はいっ。わたしもう嬉しくって嬉しくって……お母さんより先に佐倉さんに報告しなきゃと思って電話したんですぅっ』
「そ、それはまた、ありがとうございます。にしても八千万円ですか……」
『えへへ~。これでうちの借金もあと一千万円とちょっとですぅ』
「よかったですね、磯さん」
磯さんのお父さんが残していったという借金一億円も残り十分の一ってところか。
満面の笑みで喜んでいる磯さんの顔が目に浮かぶようだ。
ただ正直億単位はいくんじゃないかと勝手に思っていた俺からすると八千万円は足元をみられた感が否めないが、磯さんが納得しているのなら俺が変に口出しすべきでもないのかな。
『じゃあわたしこれからランクGの深い霧のダンジョンに行くのでこれで失礼しますね』
「はい。気をつけてくださいね」
『はぁい』
そう言うと磯さんは電話を切った。
「ランクGの深い霧のダンジョンか……」
レベル99で【物理攻撃無効】と【魔法無効】を持つ磯さんなら多分一人でも問題ないだろうが念のためあとでこっちから電話でもしてみるか。
俺は磯さんの無事を願いつつ家へと歩を進めるのだった。
「見て見てっ、真琴くんよっ」
「おおーっ、本物初めて見たー」
「思ってたより小さいな」
「佐倉さんこっち向いて~っ」
ダンジョンセンターに未踏破ダンジョンクリアの報酬を受け取りに訪れた俺を目にしてセンター内にいたプレイヤーたちが色めき立つ。
俺はどういう反応をしていいかわからないので何も聞こえないふりを決め込むとカウンターに近付いていった。
「すいません、佐倉です。連絡を受けたんですけど……」
「はい。お待ちしておりました佐倉様。ランクJの軽い蔦のダンジョンクリアの確認がとれましたのでこちらをお納めください」
カウンターの向かいに立つ女性が三百万円の札束を差し出してくる。
「マジかよっ!? またダンジョンクリアしたのかっ!?」
「すっごーい……」
「うらやまし~」
「三百万だぜ、三百万っ」
聞こえてくる声を無視しつつ、
「あ、どうも」
俺はそれを受け取ると素早く不思議な袋の中にしまった。
現金手渡しではなく銀行振り込みにしてほしいと毎回思うのだがなぜかこのシステムは今でも変わってはいない。
まあ俺から金を巻き上げようなんて奴はもういないからどうでもいいのだが。
……唯一これくらいだな、名前が売れてよかったことと言えるのは。
俺はプレイヤーたちの羨望の眼差しを背中に受けながらダンジョンセンターをあとにした。
☆ ☆ ☆
再びダンジョンに行く前に家に一旦金を置きに戻ろうと歩いていると、
ピリリリリ……。ピリリリリ……。
飾り気のない着信音が電話の着信を知らせてくれる。
「ん……」
俺はポケットからスマホを取り出すと画面を確認した。
そこには磯美樹さんという文字。
「はい、もしもし」
俺はスマホを耳に当て口を開く。
『あ、もしもし佐倉さんですかっ? わたし磯ですぅ』
「はい、わかってますよ」
磯さんからは月一くらいで近況報告の電話がかかってくる。
その度にいちいち自分の名前を名乗るのでもしかしたら磯さんは機械音痴なのかもしれない。
「どうかしましたか?」
『あ、そうなんです。佐倉さん聞いてくださいっ。あのですね、前にダンジョンセンターに預けていたダークマターなんですけどなんと八千万円で買い取ってもらえることになったんですぅっ』
青い洞のダンジョンのボスのドロップアイテムであるダークマターが八千万円――
「八千万円っ!? 本当ですかそれっ!?」
『はいっ。わたしもう嬉しくって嬉しくって……お母さんより先に佐倉さんに報告しなきゃと思って電話したんですぅっ』
「そ、それはまた、ありがとうございます。にしても八千万円ですか……」
『えへへ~。これでうちの借金もあと一千万円とちょっとですぅ』
「よかったですね、磯さん」
磯さんのお父さんが残していったという借金一億円も残り十分の一ってところか。
満面の笑みで喜んでいる磯さんの顔が目に浮かぶようだ。
ただ正直億単位はいくんじゃないかと勝手に思っていた俺からすると八千万円は足元をみられた感が否めないが、磯さんが納得しているのなら俺が変に口出しすべきでもないのかな。
『じゃあわたしこれからランクGの深い霧のダンジョンに行くのでこれで失礼しますね』
「はい。気をつけてくださいね」
『はぁい』
そう言うと磯さんは電話を切った。
「ランクGの深い霧のダンジョンか……」
レベル99で【物理攻撃無効】と【魔法無効】を持つ磯さんなら多分一人でも問題ないだろうが念のためあとでこっちから電話でもしてみるか。
俺は磯さんの無事を願いつつ家へと歩を進めるのだった。
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