最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第99話 ダークマターの価値
「申し訳ありません、大変お待たせいたしましたっ」
奥の部屋から女性が戻ってきた。
女性が言うように俺と磯さんは買い取りの査定に一時間半も待たされていた。
「どうかしたんですか?」
俺は戻ってきた女性に声をかける。
磯さんの売ろうとしているアイテムはたったの四つ。その査定に一時間半もかかるなんて普通ではない。
「それが実はですね……帰還石と魔石とハイポーションは合計で三十六万五千円とすぐに査定できたのですがダークマターがですね全国、というか全世界で初めてダンジョンセンターに持ち込まれたアイテムのようでして……」
女性はこめかみの汗をハンカチで拭いつつ、
「アイテムの鑑定は出来たのですが買い取り価格に折り合いがつかなくてですね……今上の方と相談しているのですがなかなか……」
丁寧に言葉を選んで説明する。
「あのすいません、ダークマターってどんな効果のあるアイテムなんですか?」
俺はどうしても気になったので訊いてみた。
すると、
「ダークマターはですね、魔石の何億倍ものエネルギーを秘めた鉱石です。ランク10の識別魔法を使えるうちの職員が言うにはこれ一つを巡って戦争が起こりかねないのではないか、とも……」
女性は深刻そうな顔でささやく。
「えぇっ、戦争ですかぁっ!」
「磯さん、声大きいです」
「あっ、すみませんっ」
慌てて口を手で覆う磯さん。
新時代のエネルギーとして期待されている魔石。
その何億倍ものエネルギーを秘めているというダークマター。
地方のダンジョンセンターの職員レベルではとても値がつけられない代物のようだ。
「そういうわけですので今日中にどうこうというのはちょっと無理かもしれません、申し訳ありませんが……」
「そうですかぁ」
磯さんは事の重大さをわかっているのかいないのかふむふむとうなずいている。
「ダークマターですがしばらくこちらで預からせていただいてもよろしいでしょうか? 買い取り価格が決まり次第こちらからご連絡差し上げますので」
「佐倉さぁん、どうしましょう?」
磯さんはすがるように俺に訊ねるが、
「ダークマターは磯さんのものなんで磯さんが決めればいいと思いますよ」
俺に口を出す権利はない。
下手したら磯さんの借金をまとめて返せるだけの価値があるかもしれないのだからな。
「うぅ~ん……」と首をひねりながら悩んだ末、結局磯さんは、
「じゃあ、それでお願いしますぅ」
と女性の言葉に従うことにした。
「そうですか、ありがとうございます。それでは今回はハイポーションと魔石と帰還石の買い取り金額といたしまして三十六万五千円になりますがよろしいですか?」
「はぁい」
磯さんは三十六万五千円を手にすると大切そうにバッグの中にしまい込む。
「ではダークマターの件はあらためてご連絡いたしますのでよろしくお願いいたします」
「わかりましたぁ」
こうして俺と磯さんは女性に見送られながらようやくダンジョンセンターをあとにしたのだった。
奥の部屋から女性が戻ってきた。
女性が言うように俺と磯さんは買い取りの査定に一時間半も待たされていた。
「どうかしたんですか?」
俺は戻ってきた女性に声をかける。
磯さんの売ろうとしているアイテムはたったの四つ。その査定に一時間半もかかるなんて普通ではない。
「それが実はですね……帰還石と魔石とハイポーションは合計で三十六万五千円とすぐに査定できたのですがダークマターがですね全国、というか全世界で初めてダンジョンセンターに持ち込まれたアイテムのようでして……」
女性はこめかみの汗をハンカチで拭いつつ、
「アイテムの鑑定は出来たのですが買い取り価格に折り合いがつかなくてですね……今上の方と相談しているのですがなかなか……」
丁寧に言葉を選んで説明する。
「あのすいません、ダークマターってどんな効果のあるアイテムなんですか?」
俺はどうしても気になったので訊いてみた。
すると、
「ダークマターはですね、魔石の何億倍ものエネルギーを秘めた鉱石です。ランク10の識別魔法を使えるうちの職員が言うにはこれ一つを巡って戦争が起こりかねないのではないか、とも……」
女性は深刻そうな顔でささやく。
「えぇっ、戦争ですかぁっ!」
「磯さん、声大きいです」
「あっ、すみませんっ」
慌てて口を手で覆う磯さん。
新時代のエネルギーとして期待されている魔石。
その何億倍ものエネルギーを秘めているというダークマター。
地方のダンジョンセンターの職員レベルではとても値がつけられない代物のようだ。
「そういうわけですので今日中にどうこうというのはちょっと無理かもしれません、申し訳ありませんが……」
「そうですかぁ」
磯さんは事の重大さをわかっているのかいないのかふむふむとうなずいている。
「ダークマターですがしばらくこちらで預からせていただいてもよろしいでしょうか? 買い取り価格が決まり次第こちらからご連絡差し上げますので」
「佐倉さぁん、どうしましょう?」
磯さんはすがるように俺に訊ねるが、
「ダークマターは磯さんのものなんで磯さんが決めればいいと思いますよ」
俺に口を出す権利はない。
下手したら磯さんの借金をまとめて返せるだけの価値があるかもしれないのだからな。
「うぅ~ん……」と首をひねりながら悩んだ末、結局磯さんは、
「じゃあ、それでお願いしますぅ」
と女性の言葉に従うことにした。
「そうですか、ありがとうございます。それでは今回はハイポーションと魔石と帰還石の買い取り金額といたしまして三十六万五千円になりますがよろしいですか?」
「はぁい」
磯さんは三十六万五千円を手にすると大切そうにバッグの中にしまい込む。
「ではダークマターの件はあらためてご連絡いたしますのでよろしくお願いいたします」
「わかりましたぁ」
こうして俺と磯さんは女性に見送られながらようやくダンジョンセンターをあとにしたのだった。
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