最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第95話 伊集院陽太
「おい、てめぇ。サクちゃんが話しかけてやってんだ、無視すんじゃねぇよっ」
坊主頭が伊集院の頭を小突いた。
「……」
「なんとか言えやっ」
さらにドンッと背中を押されるも、
「……」
伊集院はただうつむいているだけで振り返りもしない。
「お前なんで高校辞めたんだ? オレらが毎日遊んでやってたのによお」
桜庭が伊集院の長い髪をぐしゃぐしゃとかき乱しながら言った。
「……」
それでも伊集院は無反応。
ん? 伊集院が高校を辞めた……?
桜庭の言葉で俺はそのことを初めて知る。
「高校辞めて今何やってんだお前? ニートか?」
「……」
「てめぇいい加減こっち向けやっ!」
桜庭の言葉をしかとし続ける伊集院に腹が立ったのだろう坊主頭が伊集院の背中を強く蹴飛ばした。
ガンッ。
その勢いで伊集院はレジカウンターに頭からぶつかってしまう。
「お、お客様っ!?」
そこでようやく今まで素知らぬ顔をしていた女性の店員も声を上げカウンターを回って伊集院に駆け寄った。
「だ、大丈夫ですか、お客様っ」
「……はい。平気です」
伊集院が小さく声を発する。
久しぶりに聞く伊集院の声はひどくかすれていた。
「伊集院、てめぇオレらを無視した罰だっ。ここの会計全部てめぇ持ちだかんなっ」
と坊主頭が床に膝をつく伊集院を見下ろす。
長い前髪で伊集院の表情は読み取れない。
と、
「あのぅ佐倉さん。あの方たち揉めているみたいですけどぉ……」
磯さんが心配そうに俺をみつめて言った。
「え? あ、あー、そう……ですね」
正直伊集院を助ける義理などさらさらない。
桜庭たちと関わるのもごめんだ。
だが磯さんの手前知らぬ存ぜぬというわけにもいかないようだった。
……仕方ない。
磯さんに感謝しろよ、伊集院。
俺は伊集院を助けるため椅子からすっと立ち上がりそのままレジの方へと足を一歩踏み出し――
「ぎゃあぁぁっ!!?」
たところで坊主頭が突然悲鳴を上げた。
「ああぁぁぁっ、痛ぇぇよぉぉっ!!」
見ると坊主頭の両腕が関節とは関係なくおかしな方向に曲がっている。
「お、おいどうしたっ!? なんだってんだよっ!?」
「大丈夫か荻野っ!」
「こいつ、腕が折れてんじゃねぇのかっ!?」
もだえ苦しみながら床を転げまわる坊主頭を見て動揺する桜庭たち。
すると伊集院がゆっくりと立ち上がり口を開く。
「……桜庭くん、さっきボクが高校を辞めてから何をやっているかって訊いたよね」
伊集院は桜庭にくしゃくしゃにされた髪を両手でオールバックにかき上げつつ、
「……教えてあげるよ。ボクはね、プロのプレイヤーになったんだ」
ビー玉のような感情のない瞳で桜庭たちを見据えた。
「伊集院、お前っ……」
「まさかてめぇがやりやがったのか、こらっ!」
「てめぇ、荻野に何しやがったっ!」
「……身をもって体験するといいよ……スキル、捻転魔法ランク10」
伊集院が唱えた瞬間、
ボキボキボキッ!!!
桜庭たちの手足がねじれて折れ曲がり、
「ぅあぁぁぁぁっ!!」
「んああぁぁぁっ!!」
「があああぁぁぁぁっ!!」
桜庭たちの耳をつんざくような悲鳴が店中に響き渡ったのだった。
坊主頭が伊集院の頭を小突いた。
「……」
「なんとか言えやっ」
さらにドンッと背中を押されるも、
「……」
伊集院はただうつむいているだけで振り返りもしない。
「お前なんで高校辞めたんだ? オレらが毎日遊んでやってたのによお」
桜庭が伊集院の長い髪をぐしゃぐしゃとかき乱しながら言った。
「……」
それでも伊集院は無反応。
ん? 伊集院が高校を辞めた……?
桜庭の言葉で俺はそのことを初めて知る。
「高校辞めて今何やってんだお前? ニートか?」
「……」
「てめぇいい加減こっち向けやっ!」
桜庭の言葉をしかとし続ける伊集院に腹が立ったのだろう坊主頭が伊集院の背中を強く蹴飛ばした。
ガンッ。
その勢いで伊集院はレジカウンターに頭からぶつかってしまう。
「お、お客様っ!?」
そこでようやく今まで素知らぬ顔をしていた女性の店員も声を上げカウンターを回って伊集院に駆け寄った。
「だ、大丈夫ですか、お客様っ」
「……はい。平気です」
伊集院が小さく声を発する。
久しぶりに聞く伊集院の声はひどくかすれていた。
「伊集院、てめぇオレらを無視した罰だっ。ここの会計全部てめぇ持ちだかんなっ」
と坊主頭が床に膝をつく伊集院を見下ろす。
長い前髪で伊集院の表情は読み取れない。
と、
「あのぅ佐倉さん。あの方たち揉めているみたいですけどぉ……」
磯さんが心配そうに俺をみつめて言った。
「え? あ、あー、そう……ですね」
正直伊集院を助ける義理などさらさらない。
桜庭たちと関わるのもごめんだ。
だが磯さんの手前知らぬ存ぜぬというわけにもいかないようだった。
……仕方ない。
磯さんに感謝しろよ、伊集院。
俺は伊集院を助けるため椅子からすっと立ち上がりそのままレジの方へと足を一歩踏み出し――
「ぎゃあぁぁっ!!?」
たところで坊主頭が突然悲鳴を上げた。
「ああぁぁぁっ、痛ぇぇよぉぉっ!!」
見ると坊主頭の両腕が関節とは関係なくおかしな方向に曲がっている。
「お、おいどうしたっ!? なんだってんだよっ!?」
「大丈夫か荻野っ!」
「こいつ、腕が折れてんじゃねぇのかっ!?」
もだえ苦しみながら床を転げまわる坊主頭を見て動揺する桜庭たち。
すると伊集院がゆっくりと立ち上がり口を開く。
「……桜庭くん、さっきボクが高校を辞めてから何をやっているかって訊いたよね」
伊集院は桜庭にくしゃくしゃにされた髪を両手でオールバックにかき上げつつ、
「……教えてあげるよ。ボクはね、プロのプレイヤーになったんだ」
ビー玉のような感情のない瞳で桜庭たちを見据えた。
「伊集院、お前っ……」
「まさかてめぇがやりやがったのか、こらっ!」
「てめぇ、荻野に何しやがったっ!」
「……身をもって体験するといいよ……スキル、捻転魔法ランク10」
伊集院が唱えた瞬間、
ボキボキボキッ!!!
桜庭たちの手足がねじれて折れ曲がり、
「ぅあぁぁぁぁっ!!」
「んああぁぁぁっ!!」
「があああぁぁぁぁっ!!」
桜庭たちの耳をつんざくような悲鳴が店中に響き渡ったのだった。
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